請負人の担保責任の改正問題

今回は『請負』の改正問題を見ていきます。「出題されそうな問題」のみに絞っていますので、関連知識は当サイトの改正民法「請負」のページでチェックしておいてください。

請負の改正問題

とても覚えやすく、権利関係の貴重な得点源となるところですね。改正点も簡単です。

変更点+削除された規定も重要です。

では、出題されたら絶対に落とせない請負の改正問題を見ていきましょう!


【問1】請負人は、自己の責任で仕事を完成することができなくなった場合でも、既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。


【問2】請負人が品質に関して契約内容に適合しない仕事の目的物を注文者に引き渡したが、注文者が供した材料の性質によって不適合が生じていた場合、注文者は、追完請求をすることはできない。


【問3】請負の目的物である建物に重大な欠陥があるために、注文者が損害賠償請求をする場合、原則として、当該建物の引渡しから1年以内にその旨を通知しなければならない。


【問4】請負の目的物である建物に重大な欠陥があるために請負契約を締結した目的を達成できない場合、注文者は、請負人との請負契約を解除することができる。


【問5】ー


【問6】ー



以下、解説です。



【1…〇】1.注文者の責任でなく仕事を完成することができなくなった場合、2.仕事完成前に請負契約が解除された場合で、既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、請負人は、その部分については仕事が完成したとみなして注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができます。注文者に責任がなければいいので、注文者と請負人の両者に責任がない場合、または請負人のみに責任がある場合に当規定が適用されます(注文者に責任がある場合は危険負担の問題)。


【2…〇】請負契約でも売買契約の規定が準用され、債務不履行の規定が適用されます。つまり請け負った目的物の種類または品質が契約内容に適合しない場合は、履行追完請求代金減額請求損害賠償請求解除の対象となります。しかし請負特有の規定が一つあり、注文者の供した材料の性質または注文者の与えた指図によって生じた不適合」を理由とする場合は、上記4つの救済手段は適用されません。これは覚えておきましょう。ただし、請負人がこれらを知りながら告げなかったときはこの限りではありません


【3…×】こちらも売買契約や債務不履行でお伝えした内容と同じですね。買主や売主を注文者や請負人に置き換えて、注文者が不適合を「知ったとき」から1年以内に請負人に通知をしなければ、注文者は不適合を理由として履行追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、解除ができなくなります。ただし、目的物の引渡時(引渡しを要しない請負の場合は仕事の終了時)に請負人が不適合を知っていたか、重過失で知らなかったときにこの期間制限は適用されません。そして不適合を知ったときから5年、引渡時(仕事終了時)から10年で時効消滅する点も同様です。


【4…〇】従来は「建物その他土地の工作物」についての瑕疵を理由に注文者は解除ができず誤りとなる問題でしたが、この規定は改正民法により削除されました。すごく重要です。今後は債務不履行の一般原則に従って、契約不適合があれば解除権の行使が可能となりました。「重大な欠陥で目的を達成できない」=「軽微ではない」ということで解除が可能となります(催告等は必要となりますので、「契約の成立から解除」を参照してください)。


【5】ー


【6】ー


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