時効と不法行為の改正問題

とても重要な『時効』の改正問題を見ていきます。「出題されそうな改正点」のみに絞った問題ですので、従来から変わっていない時効知識、重要な過去問、その他重要度が低めの改正点等は、当サイトの「改正民法」のページで勉強度合いによって順次チェックしていってください。

時効の改正問題

判例の明文化から用語の変更や新規定、更に消滅時効の起算点の改正など、重要改正が目白押しです。しかし改正点は多いですが、過去の傾向から宅建試験での出題ポイントは限られています。

宅建試験で狙われそうなところを見ていきましょう!


【問1】債権に対する仮差押えがあっても、当該債権の時効は更新されない。


【問2】ー


【問3】ー


【問4】AのBに対する金銭債権に対し、AB間で当該金銭債権について協議を行う旨の合意が書面でされていたが、BからAへ協議の続行を拒絶する旨が書面で通知されていた場合、その通知のときから6ヶ月を経過するまでの間は、時効は完成しない。


【問5】ー


【問6】人の生命または身体の侵害による損害賠償請求権について、債務不履行に基づくものは、権利を行使することができるときから20年で時効消滅する。


【問7】債権は、債権者が権利を行使することができることを知ったときから5年間行使しないとき、または権利を行使することができるときから10年間行使しないときの、いずれかが完成した場合に時効消滅する。


【問8】ー


以下、解説です。


【1…〇】シンプルながら出題可能性が高い問題。従来は「請求」「差押え」「仮差押え」「仮処分」「承認」により時効は中断(=更新)されていましたが、改正民法により「仮差押え」と「仮処分」は時効の完成が猶予されるだけで、更新する効果はなくなりました。「仮差押え・仮処分=時効の完成猶予のみ」、確実に覚えておきましょう。


【2】ー


【3】ー


【4…〇】権利について協議を行う旨の合意が書面(電磁的記録でも可)でされた場合1.合意から1年を経過したとき、2.当事者で協議期間(1年未満)を定めたときはその期間の経過時、3.当事者の一方から書面(電磁的記録でも可)により協議続行を拒絶する旨の通知がされたときから6ヶ月経過時の、いずれか早いときまでの間、時効は完成しません。大変ですが、新規定ですので1~3はしっかり覚えておきましょう。更に、上記2番の再度の催告と異なり、合意から1年未満の間に行われる「再度の合意」は有効となり協議期間が延長されますので区別しておいてください。ただし再度の合意を続けても「時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべきときから通じて5年を超えることはできません」。ここはちょっと難しいですが、出題されるとしたら「 」内の文章で出題されると思いますので、余裕がある方だけそのまま覚えておいてください。


【5】ー


【6…〇】人の生命または身体を害する損害賠償請求権は、不法行為に基づくものは上記5番の解説通り「被害者またはその法定代理人が損害及び加害者を知ったときから5年」で時効消滅しますが、債務不履行に基づくものは「権利を行使することができるときから20年」で時効消滅します。ここ紛らわしいですね。注意!


【7…〇】改正前後に関わらず、消滅時効は「権利を行使できるとき」から進行するのが原則です(債権=10年、債権または所有権以外の財産権=20年、所有権は消滅時効にかからない)。改正民法ではこの原則に加え、債権について「債権者が債権を行使できることを知ったときから5年間」行使しない場合にも消滅時効が完成するという規定が追加されました。行使できるときから10年+「知ったとき」から5年が追加です。


【8】ー


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