成果型の委任や寄託の改正問題

今回は『委任と寄託』の改正問題を見ていきます。「出題されそうな問題」のみに絞っていますので、関連知識は当サイトの改正民法「委任と寄託」のページでチェックしておいてください。

委任と寄託の改正問題

ほとんど出題されませんが、委任は少し注意です・・が、その委任も昨年出題されましたので、今年の出題可能性は更に低めです。

しかし簡単で出題された場合は絶対に落とせませんので、軽く押さえておきましょう!


【問1】ー


【問2】委任が履行の中途で終了した場合、受任者は、自らに帰責事由があっても報酬の割合的請求をすることができる。


【問3】委任事務の成果に対して報酬を支払うことを約し、その成果が引渡しを要する場合、委任者は、その成果の引渡しと同時に報酬を支払わなければならない。


【問4】ー


【問5】有償寄託の受寄者は、寄託物を受け取るべき時期を過ぎたにもかかわらず、寄託者が寄託物を引き渡さない場合、相当の期間を定めて催告し、その期間内に引渡しがないときに寄託契約を解除することができる。


【問6】寄託者は、寄託物の一部滅失または損傷によって生じた損害賠償について、その返還を受けたときから1年以内に請求しなければならない。


以下、解説です。


【1】ー


【2…〇】委任は原則として無報酬です。報酬を支払う場合は後払いが原則です。ここまでは従来通りです。そして、1.委任者の責任でなく委任事務の履行ができなくなったと、2.委任が履行の中途で終了したときは、受任者は既にした履行の割合に応じて報酬請求が可能となりました。1でも2でも受任者の責任は問いませんので注意。


【3…〇】上記2番の通り、報酬は後払いが原則です。しかし改正民法により「成果型の委任規定が新設され、成果に対して報酬を支払うことを約した場合で、その成果が引渡しを要するときは、報酬はその成果の引渡しと同時に支払われる必要があるとされました(成果型でも引渡しを要しない場合は後払い)。報酬支払時期が異なるパターンが新設されましたので少し注意しておいてください。


【4】ー


【5…〇】「有償寄託の受寄者」と「書面による無償寄託の受寄者」は、寄託物を受け取るべき時期を過ぎたにもかかわらず、寄託者が寄託物を引き渡さない場合、相当の期間を定めて催告し、その期間内に引渡しがないときに寄託契約を解除することができます出題可能性は低いですが、問4と合わせて「寄託者」「有償の受寄者」「書面による無償の受寄者」「書面によらない無償の受寄者」の4パターンは余裕があれば押さえておいてください。


【6…〇】寄託者は、寄託物の一部滅失や損傷により生じた損害賠償受寄者が支出した費用の償還について、寄託物の返還を受けたときから1年以内に請求しなければなりません損害賠償請求権は、寄託者が返還を受けたときから1年を経過するまで時効が完成しない)。また改正点ではありませんが、出題可能性が低い寄託で出題可能性が高いポイントとして、無償の受寄者は「自己の財産と同一の注意義務」、有償の受寄者は「善管注意義務」を負う点はちょっと重要です(委任は無償でも善管注意義務!)。


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