賃貸借の存続期間や修繕の改正問題

今回は『賃貸借』の改正問題を見ていきます。「出題されそうな問題」のみに絞っていますので、関連知識は当サイトの改正民法「賃貸借」のページでチェックしておいてください。

賃貸借の改正問題

判例の明文化がメインで改正点は少なめですが、その少ない改正点はとても重要です。

既に出題されている判例の明文化(正誤に変化なし)は省略しますので、未出題の明文化+ガラッと変わった重要な改正点を問題形式で見ていきましょう!


【問1】ー


【問2】ー


【問3】建物の賃貸人が必要な修繕義務を履行しない場合でも、賃借人は、目的物の修繕が必要である旨を通知しなければ、自ら修繕することはできない。


【問4】賃借物の一部が賃借人の過失によらず滅失した場合、賃借人は、その滅失した部分の割合に応じて賃料の減額を請求することができる。


【問5】AがBに甲建物を賃貸して敷金を受領し、引渡しも終わった場合において、AがCに甲建物を譲渡し、所有権移転登記も完了したときは、Bの承諾がなくとも、未払賃料債務があれば敷金が存在する限度において当然充当された上で、敷金返還債務はAからCに承継される。



以下、解説です。



【1】ー


【2】ー


【3…×】常識的に考えて当然な新規定ですね。簡単な上に宅建試験が好きそうな問題ですので確実に覚えておきましょう。賃借人は「急迫の事情」があるときは、賃貸人に通知をすることなく自ら修繕を行うことができます。急迫の事情でない場合は修繕が必要な旨を通知し、賃貸人が相当期間内に必要な修繕をしないときに自ら修繕が可能となります。更に通知をするまでもなく修繕が必要な旨を賃貸人が知っていたにも関わらず相当期間内に修繕をしないときも、賃借人は自ら修繕を行うことができます。


【4…×】問題文は従来の規定ですね。改正前ならば正しい肢です。改正民法により一部滅失に限らず「使用収益ができなくなった」場合は「当然に」賃料が減額されることとなりました。自己に帰責事由がなければ、賃借人は減額請求をする必要もなく当然に減額されます。残存部分のみでは契約の目的を達することができない場合、賃借人は、自己に帰責事由があっても契約を解除することができます(賃借人の帰責事由により一部滅失が生じて契約が解除された場合、賃貸人は損害賠償請求可能)。当然に減額されるのは賃借人に帰責事由がないとき解除は賃借人に帰責事由があっても可能・・要注意です。


【5…×】本試験っぽく遠回しに余計な文言を入れて難しそうな問題にしてみましたが、敷金はそのまま新賃貸人(譲受人)に承継される」というだけの問題です。未払賃料の充当やら登記やら承諾やら何も関係ありません。従来から解釈が変わっていてこれは重要です。新設された敷金の規定で最も出題可能性が高い箇所だと思います(新設された敷金で一番重要ということで、判例で認められていた頻出問題の明文化もありますので当サイトの改正民法解説もしっかりチェックしておいてください)。


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