他人物贈与や無償贈与の改正問題

今回は『贈与』の改正問題を見ていきます。「出題されそうな問題」のみに絞っていますので、関連知識は当サイトの改正民法「贈与」のページでチェックしておいてください。

贈与の改正問題

ここはたったの3問だけです。
出題可能性は低いですが、簡単なので出題された場合は絶対に取っておきましょう。

では、絶対に落とせない贈与の改正問題3問を見ていきます!


【問1】贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思表示をし、相手方が受諾することでその効力を生ずる。


【問2】書面によらない贈与は、履行の終わった部分を除き、各当事者が解除をすることができる。


【問3】贈与者は、贈与の目的である物を、贈与の目的として特定したときの状態で引渡せばよい。



ここは少ないので全問公開しておきます。全て正しい記述なので、問題文をそのまま覚えておきましょう。

以下、解説です。



【1…○】従来は、当事者の一方が「自己の財産」を無償で相手方に与える…で効力を生じていましたが、改正民法により「自己の財産」が「ある財産」に変更されました。これ「他人物贈与」も「当事者間では有効」ということを意味します。ここはこれだけ知っておけば十分でしょう。対抗問題はスルーしておきます。


【2…○】従来は「撤回」だった部分が改正民法により「解除」に変わっただけです。そもそもそれほど重要でもない箇所で「撤回だから誤り」とする細かいひっかけ問題は出題されないと思いますが念のため。むしろ「履行の終わった部分を除き」「贈与者も受贈者も」解除ができるという従来からの規定の点の方が重要です。


【3…○】改正贈与での出題本命です。ここは重要です。贈与者は、贈与の目的である物または権利を、贈与の目的として特定したときの状態で引渡し、または移転すれば問題ありません。従来は【目的物の瑕疵や権利の不存在について責任を負わず、ただし、贈与者がその瑕疵や不存在を知りながら受贈者に告げなかったときはこの限りではない】とされていました。この【 】部分が丸々削除され、「目的物が特定したときの状態で引き渡せばよい」とされました。売買での売主が担保責任を負担することとの差別化ですね。ただし、「負担付贈与」の場合は売買の売主と同じ責任を負います上記【 】部分が適用されます(瑕疵は不適合ですが)。負担付贈与の深追いは無用ですので、無償贈与は目的物が特定した状態で引き渡せばよいという点は必ず覚えておいてください。


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