地域地区、地区計画、都市計画制限 重要度 ★★★★☆


都市計画法の2回目です。

地域地区についての基本事項および地区計画都市計画制限その他の都市計画の内容についてお話いたします。ここで宅建試験本番で特に出題されそうなのは「地区計画」です。また、直接本試験で問われることは少ないですが、建築基準法の用途規制への基礎知識として地域地区の用語の意味を把握しておいてください。では、順番に見ていきましょう!

地域地区

都市計画区域内を市街化区域と市街化調整区域に分けた後、更にその土地の計画的な利用目的に合わせ、市街化区域を
目的別プランで分類します。この分けられた地区を地域地区といい、地域地区は更に「用途地域」と「補助的地域地区」に分けられます。

市街化区域では少なくとも用途地域を定め、市街化調整区域では原則として用途地域を定めません。また、非線引き、準都市計画区域においても用途地域を定めることができます。少し厳しいですが、次の用途地域12種類は必ず頭に入れておいてください。

1.用途地域

・住居系の用途地域
第一種低層住居専用地域:低層住宅の良好な住居環境を保護(閑静な住宅街)
第二種低層住居専用地域:主に低層住宅の良好な住居環境を保護(コンビニ等はある)
第一種中高層住居専用地域:中高層住宅の良好な住居環境を保護(5F以下マンション)
第二種中高層住居専用地域:主に中高層住宅の良好な住居環境を保護(中高層マンション)
第一種住居地域:住居の環境を保護(一戸建てと中高層マンションが混在)
第二種住居地域:主に住居の環境を保護(第一種住居+事務所やパチンコ屋)
準住居地域:道路の沿道として調和した住居環境を保護(住宅+道路沿い大型スーパー)

・商業系の用途地域
近隣商業地域:日用品の供給を行うなど利便を増進(住宅地近隣の商店街)
商業地域:主に商業その他利便を増進(繁華街)

・工業系の用途地域
準工業地域:主に環境悪化のおそれのない工業の利便を増進(工場は多いが危険はない)
工業地域:主に工業の利便を増進(工場ばかりだが住居も少し存在)
工業専用地域:工業の利便を増進(臨海工業地帯など)

2.補助的地域地区

建築基準法の予備知識である用途地域と違い、こちらは直接本試験で問われます。しかし出題頻度は低く、深入りしてはキリがないので、名称とポイント…と言いますかキーワードを1つずつ覚えておいてください。

用途地域内にのみ定められるもの

特別用途地区:土地利用の増進、環境保護等のため用途地域の指定を補完して定める
高層住居誘導地区:容積率制限が
10分の4010分の50と定められた地域(第一種・第二種住居地域準住居地域近隣商業地域準工業地域)に定める
高度地区:建築物の高さの最高・最低限度を定める
高度利用地区:
容積率の最高・最低限度、建ぺい率の最高限度、建築面積の最低限度、壁面の位置の制限を定める

用途地域外でも定められるもの

特定街区:
容積率と建築物の高さの最高限度壁面の位置の制限を定める
防火・準防火地域:重要なので建築基準法で詳しく解説します
景観地区:市街地の良好な景観(街なみ)の形成を図る
風致地区:風致(自然美)を維持するため
地方公共団体の条例で建築行為等を制限する

非線引き都市計画区域、準都市計画区域内の用途地域外

特定用途制限地域:市街化調整区域を除く
用途地域が定められていない区域内に定める

地区計画

今回お話する中で最も本試験で出題される項目です。ここは確実にマスターしておいてください。地区計画とは、建築物の建築態様や公共施設の配置等からみて、小規模な地区単位でその区域の特性にふさわしい街づくりを行う都市計画をいいます。

用途地域が定められている土地の区域においては、
どこでも定めることができます。用途地域が定められていない土地の区域においても、一定の場合に定めることができます。また、地区計画を行うには、原則として地区整備計画を定める必要があります。

そして地区整備計画が定められた地区計画区域内において次の行為をする場合は、
行為着手30日前までに必要事項を市町村長に届け出なければなりません(変更も同様)。

土地の区画形質の変更
建築物の建築
・その他政令で定める行為(工作物の建設や建物の用途変更など)

しかし、
国または地方公共団体が行う場合開発許可を要する場合等は届出不要です。開発許可については次ページでお話いたします。

都市計画制限

都市計画が計画どおりに実現するよう、建物の建築やその他の行為を制限することを
都市計画制限といいます。覚えることが多い割にはほとんど出題されません。ポイントだけを押さえておきましょう。

・用途地域に関する都市計画には、
容積率を定めなければならない
商業地域以外の用途地域に関する都市計画には、建ぺい率を定めなければならない

この2つは確実に頭に入れておいてください。

容積率…敷地面積に対する建築物の延べ面積の割合
建ぺい率…敷地面積に対する建築物の建築面積の割合

以下、一応ポイントですがほとんど出題されません。一読して軽く頭の片隅に入れておいてください。

・特別用途地区内:
地方公共団体の条例で用途規制を強化、緩和できる
・高層住居誘導地区内:
容積率制限、斜線制限の緩和などが定められる
・高度地区内:建築物の高さを都市計画の高さの最高・最低限度に適合させる
・高度利用地区内:
容積率、建ぺい率、建築面積、壁面の位置を都市計画に適合させる
・特定街区:容積率、高さ、壁面の位置を都市計画に適合させる(通常の形態規制なし)
・景観地区:建築物の敷地・構造・建築設備につき
地方公共団体の条例で定めること可
・風致地区:建築物の建築・宅地の造成等につき
地方公共団体の条例で規制可

その他の都市計画の内容

ほぼ出題されないと考えて良いでしょう。以下ポイントですので、余裕のある方だけどうぞ。

都市再開発方針等:個別の都市計画の上位に位置し、都市計画はこれに即する
市街地開発事業:
市街化区域区域区分が定められていない都市計画区域内に定める
市街地開発事業等予定区域:早い段階で
大規模な開発適地を確保するために定める
促進区域:市街化区域、区域区分が定められていない都市計画区域内に定める
遊休土地転換利用促進地区:市街化区域において定める
被災市街地復興推進地域:大規模な災害により緊急健全な復興が必要な土地に定める

[ 平成8年 宅建試験 問19 ]
 都市計画法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、地方自治法に基づく指定都市等の特例については考慮しないものとする。

1.市町村が定める都市計画は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想に、必ず即したものでなければならない。
2.市街地開発事業に関する都市計画は、すべて都道府県が定めることとされており、市町村は定めることができない。
3.地区計画は、それぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の各街区を整備し、保全するための都市計画であり、すべて市町村が定めることとされている。
4.都道府県が都市計画を決定するときは、必ず関係市町村の意見を聴くとともに、都道府県都市計画審議会の議を経なければならない。


1 正
:市町村の建設に関する基本構想に即し、都道府県が定めた都市計画に適合させる
2 誤:政令で定める小規模な土地区画整理事業等は市町村が定める
3 正
4 正

[ 平成7年 宅建試験 問18 ]
 都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1.特別用途地区とは、特別の目的からする土地利用の増進、環境の保護等を図るため定める地区であり、用途地域が定められていない区域において定められるものである。
2.都市施設は、適切な規模で必要な位置に配置することにより、円滑な都市活動を確保し、良好な都市環境を保持するよう定めることとされており、市街化調整区域には定めることができない。
3.市街地開発事業の施行区域又は都市計画施設の区域内において建築物の建築をしようとする者は、非常災害のため必要な応急措置として行う行為についても、都道府県知事の許可を受けなければならない。
4.地区計画等とは、一定のまとまりのある地区を対象にその地区の実情にあったきめ細かい規制等を行うことを内容とするもので、地区計画、防災街区整備地区計画、沿道地区計画及び集落地区計画などをいう。


1 誤
:用途地域内においてのみ定めることができる
2 誤:市街化調整区域内においても定めることができる
3 誤:非常災害のため必要な応急処置として行う行為は都道府県知事の許可不要。また、市の区域内では当該市長の許可(H24法改正)
4 正

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