宅建勉強法~暗記は筋トレ:シンプルな暗記を心掛け、宅建合格必要知識にスピーディーに多く接する。
- 理解と暗記で宅建合格!
「記憶のメカニズムを知ろう」をお読みでない方は、先にそちらのページをご覧ください。
高校大学でも資格試験でも、受験勉強において「暗記主体より理解が大事」という言葉を目にすることがあります。営業文句臭もプンプンしますが・・きちんと事例で考え、流れを把握し、理解を深めろ、というわけです。しかし、これは4肢択一式かつ単純暗記科目の多い宅建試験にはあまり当てはまりません。
宅建試験で理解優先の勉強方法が有効なのは、権利関係+他の科目の一部だけです。何でも理解しようとするのではなく、暗記一辺倒でもなく、理解と暗記を使い分けてください。
理解することで忘れにくくなる権利関係とは違い、「単純暗記科目」と呼ばれる宅建業法、法令制限、税その他は、単純暗記をベースとして復習サイクルを早めたほうが断然覚えやすくなります。「理解が必要な箇所」と「暗記で十分な箇所」をいち早く明確にして、「じっくり読む」か「早く繰り返す」か見極めてください。
流れに沿って理解した権利関係は、一度モノにしたらなかなか忘れません。逆に、法令制限と税その他は、覚えては忘れ覚えては忘れを繰り返すことでモノにできます。宅建業法も暗記科目ですが、法令制限や税その他に比べれば理解で忘れにくくできるポイントも多くあります。
このページのタイトルは「丸暗記のすすめ」です。
丸暗記をすすめる一番の理由は、「宅建合格への必要知識に接する絶対量をスピーディーに増やすため」です。
単純暗記といっても、「箇条書きで羅列された意味不明な条文を頭に詰め込む」というわけではありません。条文の趣旨を、分かりやすく簡潔に、やさしく噛み砕いた言葉で表現された内容を覚えるということです。慣れ親しんだ日本語で簡潔に表現してあれば、初めからスムーズに入ってくる知識も多いはずです。
皆さんが受ける宅建試験は4肢択一式です。司法試験のように自分なりに法を解釈して論文を書くわけではありません。歴史の勉強のように流れを追ってストーリーにロマンを感じる必要もありません。単純知識の暗記で大半の問題に対応でき、正解することができます。
文章を読み、文脈の中から意味の分からない知識を理解し、そして覚える作業は大変な時間と労力を要します。一部の天才を除き、一般的な人間の脳に比較的スムーズに入ってくるのは「単語」もしくは「短い文章」だけです。
英単語を覚えるのならインプット重視になるでしょう。数学の公式をマスターするには意外と理解が大切です。そして宅建知識の習得に必要となる効果的な勉強割合は、インプット3割、アウトプット7割と天才ではない私は考えます。
勉強に自信が無い人ほど、じっくりと文章を読み、理解しようとし、覚えようとします(=ひたすらインプット)。一生懸命テキストを熟読しても、なかなか覚えられません。頑張って覚えたつもりになってもすぐに覚えたはずの知識を忘れてしまいます。勉強のコツを知っている人は、初見の文章を読む作業は軽く済ませ、なんとなく、早いサイクルで復習と問題に取り組みます(=インプット3割、アウトプット7割)。「宅建基本書の読み方」でもお話しましたが、薄く薄く渦を巻くイメージです。とにかく早い復習を別角度から回転させます。
どんなに素晴らしい講義も、どんなに分かりやすい教材も、「受動的」に過ぎません。教わったこと、書いてあることを消化吸収し、「能動的」な勉強にすることで初めて知識となり得点に繋がります。
細かい文章を読む時間をカットして、条文(を分かりやすく簡潔に表現した短文)をサクサクと読み返していけば、いち早く宅建合格知識を吸収することができます。ひとまず軽く要点だけを捉え、正誤は気にせず問題を見て、軽く解説を読み、また軽く基本書の要点を読む。この広く浅く早い回転で、実に効率良く知識と理解が広がっていきます。
つまり、暗記をするためにどれだけ暗記時間を減らせるか、が重要になるということです。
ちょっと何を言ってるか分からないかもしれませんが、それが暗記のコツとなります。アウトプットでの理解と呼べる暗記に繋げていく基礎となる暗記をどれだけ素早くこなせるか。初めて「覚えた」と言えるのは、問題を見て正解したとき、納得して解答できたときだと思います。それが暗記であり、単純暗記科目における理解となります。
筆記試験の理解 =「なぜ?」をクリアにすること
択一式試験の理解=「つながり」を把握してひっかけ問題に騙されないようにすること
宅建試験における条文の暗記は、スポーツで言えば本番前の「準備運動」、筋トレやストレッチです。どんなスポーツの選手でも筋トレをやらない人はいないと思います。おそらく「サッカーの筋肉はサッカーだけで作る!」という熱い人は存在しないでしょう。野球選手でもバスケ選手でも、日々のストレッチは欠かさないはずです。
勉強もスポーツも、大切なのは「基礎」です。
やさしく簡潔な文章でスピーディーなインプットを繰り返し、
遠回しに聞いてくる本試験問題に対応できるよう過去問等でアウトプット練習をする。
これを繰り返していると、暗記した条文が、問題を解くときに「どんどん出てくる」と実感できるようになります。暗記した条文と、問題で見る条文が頻繁にオーバーラップする上に、宅建試験のクセも見え、実に効率良く知識を定着させることができます。
お手持ちの宅建教材が細かく分厚い場合は、理解が必要な箇所と暗記で十分な箇所を明確にし、単純暗記箇所はポイントだけをピックアップして繰り返し読むようにしてください。
重要知識の丸暗記は日課の「準備運動」とし、極力シンプルに基礎を固めて応用力を広げていきましょう!
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