宅建問題集(過去問集)の解き方

宅建勉強法~問題集でアウトプット:宅建の問題集は、じっくりと正誤を考えない!

宅建問題集
宅建問題集の効果的な解き方

宅建問題集の効果的な解き方をまとめておきますので、是非参考にしてみてください。お手持ちの問題集ですぐに実行できるものばかりなので、試してみて損はないと思います。

Twitter(X)などを見ていると「基本書を〇回読んで10年分の過去問〇周やった」「2週間前に30点だった過去問を解いて40点取れた」といったコメントが目につきますが、「それは違う!時間がもったいない!」と叫びたくなります。

本試験終了後に過去問は40点以上取れるのに32点だった」「過去問が通用しない年だった」という声が聞こえてきそうです。

間違った勉強をしている方々がここを読んでくれることを願い、宅建問題集の正しい活用方法をご紹介しておきます。


宅建問題集はすぐに解答を見る

基本書で基本が「少し」できたら、早い時期に過去問など問題に取り組みます。しかし、そこで答えを考える必要はありません。必死に正解を考えることが当然だと思っている方も多いですが、それは間違いです。

勉強開始からある程度の知識がつくまでは、一生懸命正解を考えるよりもできるだけ多くの宅建試験問題に接してください。即座に答えが解らない問題は、すぐに解答を見るに限ります。問題文と解説を、繰り返し照らし合わせてください。基本書を繰り返し読む要領で、問題と解説を読み返します

宅建の問題パターンも見えてくるでしょう。知識が頭に吸収されやすいだけでなく、「問題を解くコツ」「宅建試験のクセ」が見えてきます。問題は「解く」より「見る」よう意識してください。ぐるぐるぐるぐる回してください

本当に大事なのは「暗記したつもりになったあとのアウトプット」です。数多くの問題に目を通して知識を定着させてください。後ろにまとめて解答を載せている宅建問題集ではなく、すぐに解説を読むことができる宅建問題集をお使いください。実力試しであれば解答がすぐ目に入る問題集はNGですが、時間配分の確認を兼ねた実力試しの出番は早くても8月以降です。それまでの期間は「すぐに解説が目に入る問題集」をご使用ください。

極端なことを言えば、じっくり理解しようと基本書を読み、じっくり正解を考えて問題を解くくらいなら、何も分からずいきなり過去問から始めて問題と解説を読み、基本書は補助的にだけ使用する方が有効です。

分厚い基本書を買ってきて、1ページ目からじっくり読み込み、それで合格できたら超優秀もしくは努力の天才です。ザッと過去問と解説に目を通し、意味不明な箇所を基本書で補う方が遥かに効果的です。時間をかけて基本書を読み、頑張って理解して覚え、しっかり問題を解くということは、それだけ間違った勉強ということです。

勉強初期~中期の過去問は「解けるか解けないか」ではありません。正しいか誤りかではなく「何が問われているのかに着目」して、「読んで」ください。← すごく大事!


問題ごとにチェックマークを入れる

完全に理解した問題を繰り返し解くのは時間の無駄です。各問に理解力に応じた3段階のチェックマークを入れ、効率化を図ります。「間違える問題」を目立つよう抜き出してください。

A=絶対に忘れることがない、自信のある問題
B=時間が経つと忘れる可能性がある問題
C=後日、高確率で間違えるであろう問題

一度Aランクになったものは、もう宅建試験本番前の総復習まで見る必要はありません(仮に忘れていても、一度長期記憶脳に入った記憶はすぐに思い出せます)。B、Cランクの問題に集中して、基本書の関連部分や問題の解答を繰り返し眺めてください。また、何度も連続して答えが解らない問題は、排除することも一法です(自分に合わない)。

必要な知識は一通り覚えて見たことのある問題なら正解できるのに、言い回しが変わると分からなくなる。ちょっとしたひっかけを間違える場合は「断片的」に覚えている状態と言えます。重要知識をポンポン並べただけの市販教材など、質が低めの教材で勉強している方が陥りやすい状態です。

確実に合格を勝ち取るためにはABCのインプットに加えて、それを引き出すアウトプットが大切となります。

単純知識のインプットだけでも30点は取れます。ここに最も多くの受験生が集まります。30点ほどの実力でも運が良ければ合格できますが、その壁を越えて万全合格を勝ち取るためには「柔軟性を活かした応用力」が必要となってきます。ある程度の知識ができたら、全体的な「結びつき」を意識して「知識の体系化」を目指していってください。


4択問題は一問一答にする

確実に問題を正解するには、個別に対応することが大切です。一問一答式で解いていってください。Aランクを飛ばしてどんどん解いていくと、より効率的になります。2番が正しいから3番は誤りかな・・という解答テクニックは練習では無意味ですので、宅建試験本番まで使用しないでください。

年度別過去問を片っ端から90分以内に40点以上で回せるなら話は別ですが、どうしても「この問題の正解は確か3番だ」という記憶での正解が含まれる同じ年の数回目の年度別過去問で40点を取ることができても、それはです。

宅建試験に合格するには、昔は市販の本を買ってきて地道に頑張るか、高額な受講料を支払って学校や通信講座に申込むしかありませんでした。しかし、現在はコスパが良く覚えやすい宅建教材(インプリのような…!)ができ、ネットの普及により、当サイトのように無料で情報が公開され、手軽に宅建合格に必要な知識を得られるようになりました。

宅建受験生のレベルは相当上がっています。過去問を回しておけば合格できた一昔前の合格ライン30点ほどの宅建試験であれば、今なら合格ライン40点を超えてくるでしょう。そんなハイレベル受験生のため出題者サイドが近年多用してるのが「宅建業法の個数問題」です(個数問題だけでなく、全体的に長文化してひっかけ問題も増えています)。

正しいもの、誤っているものはいくつあるか。通常の4択問題ならば4肢中3肢の正誤が分かれば、75%の知識があれば100%正解できますが、個数問題で3肢しか分からないと正解率は50%となります。100%が50%という恐ろしいトリックです。2肢しか分からない場合、通常の4択問題ならば50%、分かる肢がズバリ正解肢ということもありますので70~80%正解できるでしょう。しかし、個数問題で2肢しか分からなければ・・・悲惨ですね。

一問一答式で確実に、特に宅建業法「だけ」は完璧を目指してください!(全科目で完璧を目指すのは逆効果です)


余分な問題は解かない

宅建試験の特徴として「過去の問題が繰り返し問われる」ことが挙げられます。問い方(言い回し)が変わっても対応できるようにさえしておけば、過去問をマスターすることで宅建試験に合格できます。とは言っても、全ての過去問をマスターするのも非常に大変です。また、その必要もありません。

過去問の中でも、繰り返し問われている出題頻度の高い問題というものがあります。それだけは絶対確実に身に付けてください。過去問を効率良く活用するポイントは、基本的な問題を確実に身に付け、余分な知識は詰め込まないことです。決して50点満点を目指さないでください。確実に基本知識を押さえたら、より宅建合格に近づくため、過去に数回だけ出題された問題を参考程度に眺めておいてください。

よって、必然的に難問も含めて全ての過去問が掲載されている年度別過去問集はひとまずパスしてください。厳選された頻出過去問だけを集めた分野別の宅建過去問集がおすすめです。分野別過去問といっても、本当に分野別に掲載しているだけで、分野ごとの過去問4肢をドンと何年か分だけ載せている過去問集はパスしてください。手抜きです。受験生のことを想っていません。

例)良い分野別過去問集と悪い分野別過去問集(宅建士証の問題)
:令和○年の問△の□番、令和●年の問▲の■番・・と、肢ごとに宅建士証の重要問題だけを集めている過去問集
:令和○年の問△の宅建士証を4肢ドン、令和●年の問▲の宅建士証を4肢ドン ← 年度別過去問集と大差なし

前ページでもお伝えしましたが「情報の取捨選択こそ教材作成側の腕の見せ所」ということを常に意識しています。ここはそれが最も顕著に出るところです。過去問10年分をポンと載せただけで2000問、20年分なら4000問です。

多くの問題を載せて「すごい過去問集と錯覚」させることは簡単です。問題数をアピールしている過去問集は同じような問題ばかりで、重要度の低い難問も掲載されています(当サイトも平成元年からの約7000問を掲載していますが、中~上級者の一気見用という位置付けです)。

宅建試験に長年携わり導き出した「宅建合格のため押さえるべき過去問数」は(解説の質にもよりますが1200問前後となります。これで足り、これがベストです。この辺の掲載数で、条文をそのまま載せた解説ばかりでなければ「良い分野別過去問集」である可能性が高いと思いますので一つの目安としてください。

普段の勉強は分野別過去問集で重要知識を習得し、全ての問題が掲載された年度別過去問集の出番は宅建試験の本番直前となります。その目的は新たな知識の習得というよりも実戦練習にあります。詳しくは「本試験直前勉強法」をご参照ください。

繰り返しになりますが、50点を目指さないでください。どうしても(宅建業法以外でも)完璧を目指してしまう人がいます。45点も目指さないでください。なかなか宅建試験に合格できない人は、「単に勉強不足の人」または「全てを覚えようとして重要箇所とそれほど重要でもない箇所を同列に勉強する人」です。

宅建試験の合格基準は「相対評価」です。簡単な年でも難問が多い年でも○点で合格と一律の合格点が決まっているわけではなく、全体の上位15~17%(35点前後)に入ることで合格となります。難問が多ければ合格ラインは下がります周りの多くの人が解ける問題を取れれば合格できます

細かい知識に執着して重要知識が疎かにならないよう、確実に取るべき問題を確実に取ることを心掛けてください。


宅建過去問集の活用法まとめ

1.分野別過去問を読み返す!(初級者)

分野別に重要問題をまとめた過去問集で、正しいか誤りか解答は考えず、とにかく問題文と解説文を何度も読み返します。インプットと同時に、「どのような問題が出るのか」アウトプット練習にもなります。基本書と並行し、なるべく早い段階で取り組んでください。

2.年度別過去問を回し読む!(中級者)

宅建合格への集大成パート1です。年度別に50問通しで掲載された過去問集を、一瞬だけ正誤を考え、すぐに解答を見ながらグルグル回してください。難問で立ち止まらず、深く考えるよりも、とにかく多くの過去問に目を通すことを優先してください。

3.年度別過去問を回し解く!(上級者)

宅建合格への集大成パート2です。上記12番+2時間50問のペース配分さえ掴んでおけば合格できますが、更に万全を期す方は、年度別に50問通しで掲載された過去問集を、模擬試験形式(=すぐに解答を見ずに50問を解いてみる)で片っ端から回してください。90分以内、40点以上で回してください。そこまでの実力がないのに、120分かけて30点前後を繰り返すのは時間の浪費です。今すぐ上記12番に戻ってください。

ご自身のレベルに見合った方法で、臨機応変に問題集を有効活用して宅建合格を掴み取りましょう!


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