| 民法の全体像 Part1 重要度 ★★☆☆☆ |
| まず、民法が制定された理由について解説しておきます。 法律ができた大前提を知っておけば、全ての条文がとても理解しやすくなります。 民法の原則として、 「権利能力平等の原則」 「所有権絶対の原則」 「私的自治の原則」 「過失責任の原則」 があります。 これらは本来、西欧において、近代市民革命を通して成立した原則です。 西欧ではフランス革命等によって封建社会が崩壊しました。 日本でも士農工商制度などにより封建秩序が存在していましたが、 それまで多くの人々は自分の意思によってではなく、 封建的な制度・権力の下で生活をするしかありませんでした。 これらの身分的階層秩序や、封建的土地支配を廃止する目的で、市民革命が起こります。 フランス革命の「自由・平等・博愛」という言葉は有名ですね。 そしてこの革命により、 全ての個人は自由平等に活動できるようになり、 封建的拘束を受けない自由な所有権が承認され、 個人の意思により生活関係が形成されるようになりました。 これが民法の土台、大前提となっています。 「権利能力平等の原則」 全ての人々は、職業や年齢等により差別されず、 平等に権利・義務の主体となることができます。 民法1条の3に「私権の享有は出生に始まる」とあります。 そうです、生まれさえすればよいのです。 この原則により、自主独立の地位が保障されています。 「所有権絶対の原則」 土地等の『物』を、自由に使用・収益・処分することができます。 この原則により、人々は自らの創意・工夫により、 拘束を受けることなく物を生産し、経済を発展させることができます。 「私的自治の原則」 全ての個人は、自由な意思によらなくては権利を取得し、 義務を負わされることはありません(不法行為という例外はあります)。 この原則により、個人は自由に法律関係を築くことができ、 これに国家が干渉することがなくなりました。 「過失責任の原則」 人は、故意または過失により他人に損害を与えた場合にのみ、 損害賠償責任を負うことになります。 つまり、意思がなくても過失があれば責任を負い、 過失すらなければ責任を負う必要はありません。 この原則により、自らの行為に注意さえしていれば責任を負わされることはないと、 人々の自由な行動が保障されています。 以上、民法の土台となっている基本原理です。 これから勉強をするときは、常にこの大前提を思い出してください。 全ての条文は、この基本原理を基に作られています。 常識として頭の中に入れておいてください。 問題を解くときにも、この基本原理を前提に解く練習をしてください。 とても理解しやすくなります。 分かりやすい民法解説ページに戻る 幸せに宅建に合格する方法TOPページ |