絶対役立つ宅建業法:報酬に関する規制

今回は「報酬に関する規制」についてお話いたします。 難しくはないのですが、宅建業法の中では取っつきにくい方ですかね。理屈よりも慣れでしょう。過去問を何度か回して計算に慣れてしまってください。逆に引っかけパターンは少ないので、コツを掴めれば確実に正解できる得点源となります。 例によって前提知識は かんたん宅建業法<報酬に関する規制1><報酬に関する規制2>をご覧ください。ではとりあえず、絶対役立つ「報酬に関する規制」を理屈で見ていきましょう。要領を掴んだら過去問を多めにこなしてみてください! 以下、宅建業者Aは消費税の課税事業者、宅建業者Bは消費税の免税事業者、甲は売主や貸主、乙は買主や借主となり、Aは甲から、Bは乙から依頼を受けています。

報酬に関する規制

【問1】宅建業者は、媒介した売買契約が不成立に終わったときは報酬を受けることができず、媒介により支出した必要経費についても依頼者に請求することができない。

【問2】宅建業者Aが自ら売主となり、買主である宅建業者Bと売買契約を締結した場合でも、国土交通大臣の定める報酬限度内であれば、Aは報酬を受領することができる。

【問3】ー

【問4】居住用以外の建物貸借の媒介において権利金の授受があった場合、宅建業者は、依頼者の承諾があるときに限り当該権利金の額を売買にかかる代金額とみなして報酬計算をすることができる。

【問5】ー

【問6】ー

【問7】貸主甲の居住用建物を権利金300万円(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないもの)、1月当たりの借賃30万円で乙が借り受ける賃貸借の媒介において、宅建業者Aの報酬限度額は16万2,000円、宅建業者Bの報酬限度額は15万4,800円となる。

【問8】ー

【問9】ー

【問10】ー

【問11】宅建業者Aが、甲乙双方から店舗用建物の賃貸借契約の媒介を単独で依頼され、1月当たりの借賃50万円、権利金1,000万円(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないもの)の契約を成立させた場合、甲乙双方から受領できる報酬額は、合計して54万円が限度額となる。



問6の売買が出題されたら簡単です。計算式に当てはめてチャチャッと正解してください。問7~11の貸借が出題された場合、勉強不足だと混乱してしまいますね。

居住用か居住用以外か?媒介か代理か?
居住用の媒介なら原則半月分ずつで居住用以外なら合わせて1月分で…。
依頼者の承諾がある場合や代理の場合も合わせて1月分で…。
居住用以外なら権利金が返還されるものかされないものか、みなし計算できるか…。

慌てず冷静に、順番に確認していってください。尚、出題確率は売買30%、貸借70%くらいです。その計算式に問1~5のような単純知識が織り交ぜられ、また、ごくまれに「交換」も出題されます。交換は、高い方の価額を基準として売買と同じ計算をするだけです。では、解答を見ていきましょう。



【1…〇】報酬は成功報酬で、支出した必要経費を請求することもできません。

【2…×】宅建業者が報酬を受領することができるのは、宅地建物取引の媒介・代理により契約を成立させたときだけです。そもそも本肢のAは誰に報酬を請求するつもりだったのでしょうか。本試験でも、このような意味不明な問題が出題されますので冷静に!

【3】ー

【4…×】居住用以外の建物貸借の媒介において権利金(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないもの)の授受があった場合、宅建業者は、依頼者の承諾の有無に関係なく当該権利金の額を売買にかかる代金額とみなして報酬計算をすることができます(=売買と同じ報酬計算ができる)。宅建業者は、借賃1月分を基準としても、権利金を基準としても、どちらでも自由に選択することができ、低い方が報酬限度額となるなどと出題されたら誤りとなります。

【5】ー

【6】ー

【7…〇】居住用建物の媒介なので権利金のみなし計算はできず借賃の半月分が報酬限度額となり、Aは甲から15万×1.08=16万2,000円、Bは乙から15万×1.032=15万4,800円を限度で受領することになります。尚、依頼者から依頼時に承諾があればABが甲乙から合計で1月分居住用以外であれば原則として合計で1月分、例外として権利金の額を売買代金とみなして算定することができます(解答4)。ここだけ複雑なので、少し練習をしておきましょう ↓

【8】ー

【9】ー

【10】ー

【11…×】居住用以外の建物貸借の媒介において権利金(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないもの)の授受がある場合、権利金を売買代金とみなして報酬計算をすることができます。1,000万×3%+6万円=36万円。双方から依頼を受けているため2倍して72万円。これに消費税で77万7,600円が報酬限度額となります。


⇒ 絶対役立つ宅建業法 監督と罰則