新規定!連帯債権の民法大改正

新規定の連帯債権

今回は新規定『連帯債権』について見ていきます。

複数の債権者それぞれが債務者に履行の請求ができ、一人の債権者に対して弁済が行われると債権者全員の債権が消滅するとした規定です。「連帯債務」の逆パターンですね。

従来からある保証債務や連帯債務と絡めて比較問題を作りやすいところと言えます。

連帯債務自体が宅建試験の頻出分野とは言えませんので出題可能性が高いとは言えませんが、念のため重要ポイントをチェックしておきましょう!


連帯債権の要件

債権の目的が性質上可分である場合において、
各債権者は、全ての債権者のために全部または一部の履行請求をすることができ、
債務者は、全ての債権者のために各債権者に対して履行をすることができる。

性質上可分な債権が当事者の意思によって不可分とされている場合も、連帯債権として扱われます


連帯債権者の一人との間に生じた事由

出題されるとしたらここですね。保証や連帯債務としっかり区別しておきましょう。

1.更改・免除

連帯債権でも、連帯債権者の一人が債務者と更改や免除を行うことができます。

そしてその効果ですが、可分債権であれば、その連帯債権者が受ける予定だった部分について他の連帯債権者は履行の請求ができなくなります。更改・免除された分を除いた債権を行使できれば十分ですからね。

不可分債権の場合は、更改・免除を行った債権者が受けるべきだった利益を他の連帯債権者が返還することとなります。

2.混同・相殺

債務者と連帯債権者の一人の混同と相殺も絶対的効力となります。

連帯債権者ABC、債務者Dがいて、DがAに対してa債権を持っていたとします。Dがa債権を自働債権として相殺の意思表示をすると、その効力はBCにも及び(a分の債権が消滅)、AからDに対して相殺の意思表示をした場合も同様となります。

上記を除き、連帯債権者の一人の行為または一人について生じた事由は、他の連帯債権者に対して効力を生じません。

連帯債務と同様、連帯債権も原則は相対的効力です(他の連帯債権者の一人および債務者が別段の意思表示をした場合を除く)。ちなみに履行の請求は「債務者」の時効や履行遅滞に関わる行為なので、債務者やその保証人ではない連帯債権者で考慮する必要はありません。


では今週は、連帯債権において絶対的効力が認められるもの=「更改・免除・混同・相殺」を覚えておいてください。

最低限これだけは覚え・・いえ、これだけ覚えておけば十分だと思います。


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