宅建まちがい探し:今回は「共有と管理制度」のまちがい探し問題を見ていきます。文字通り、共有=複数人が共同して1つの物を所持している状態、管理制度=土地建物を管理するための制度というイメージで大丈夫です。権利関係では貴重と言える簡単な得点源ですので、出題された場合は絶対に落とせないところとなります。
- 宅建まちがい探し:共有と管理制度
以下、前提として「AとBが甲土地を共有している場合」とします。
【問1】Aは、Bの同意を得なければ、自己の持分を他に譲渡することはできない。
【問2】ー
【問3】ー
【問4】甲土地におけるその形状または効用の著しい変更を伴う変更は、各共有者の持分価格の過半数の同意があればすることができる。
【問5】ー
【問6】ー
【問7】Aが死亡して相続人の所在が不明な場合、Bは、相続開始から5年が経過すれば所在等不明相続人との共有関係を解消することができる。
【問8】管理者の選任は管理行為に含まれ、管理者が共有物に重大変更を加えるには、共有者の持分価格の過半数の同意を要する。
【問9】ー
【問10】管理不全土地の管理人が選任された場合、不動産登記簿に管理人が選任された旨の嘱託登記がなされる。
共有はとても簡単ですね。令和5年に新設された不動産管理制度を共有とくっつけてみましたが、共有とは別に出題される可能性も大です。
以下、解説(全て×)です!
1:自己の持分の処分は、各共有者が単独で行うことができます。間違いキーワードは「Bの同意を得なければ」となります。尚、各共有者は共有物の「全部」をその「持分に応じて」使用する権利を有し、管理費用を支払い、その他共有物に関する負担を負います。利用の程度に応じるなどのひっかけに注意。
2:ー
3:ー
4:形状または効用の著しい変更を伴う変更(=重大変更)は、他の共有者全員の同意が必要となります。令和5年の法改正により変更行為が「重大変更」と「軽微変更」に分けられ、形状または効用の著しい変更を伴わない変更=軽微変更は持分価格の過半数の同意で決定されることになりましたのでご注意ください。キーワードは「過半数の同意」となります。
・保存行為 = 単独で可(修繕や不法占拠者への返還請求など)
・管理行為 = 持分価格の過半数(賃貸借や軽微変更など。特別の影響を及ぼす者の承諾も必要)
・変更行為 = 全員の同意(売却や増改築、抵当権設定などの重大変更)
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7:令和5年の法改正により、共有者の一人が死亡して共同相続が発生し、通常共有と遺産共有が併存する状態が生じた場合、相続開始から10年を経過したときは、裁判所による共有物分割訴訟において遺産共有関係の解消を実施することが可能となり、また相続人の所在等が不明な場合も、相続開始から10年で所在等不明相続人との共有関係を解消することができるようになりました。共有で出てくる数字は不分割特約の5年だけでしたので、この10年は注意しておいてください。尚、あくまでも持分の話であって、共有物の「全部」が相続財産に属する場合にこの規定が適用されない点もひっかけ注意です。キーワードは「5年」となります。
8:これも令和5年の新設規定で、共有者は、第三者を管理者と定めることができるようになりました。管理者の選任は管理行為(=過半数の同意)に含まれ、管理者は管理行為(軽微変更を含む)をすることができますが、管理者が共有物に重大変更を加えるには原則通り共有者全員の同意が必要となります。キーワードは「持分価格の過半数の同意」となります。尚、管理者が共有者を知ることができず、またはその所在を知ることができない場合、裁判所は、管理者の請求により所在等不明共有者以外の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができます。
9:ー
10.管理不全土地(建物)の管理人が選任された場合に嘱託登記はなされず、管理不全不動産に関する訴訟において、管理人が原告または被告となることはなく、管理人は、保存・利用・改良行為を行うほか、裁判所の許可+所有者の同意を得ることでこれを超える行為をすることもできます。キーワードは「嘱託登記がなされる」となります。
所有者不明不動産管理制度と管理不全不動産管理制度の共通点、相違点は分かりやすい民法解説でしっかりチェックしておいてください!
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