宅建まちがい探し:今回は「広告」のまちがい探しを見ていきます。簡単な宅建業法の中でも特に簡単ですね。勉強してなくても常識的に分かりそうな問題ばかりです。少しでも間違えそうな問題を頑張って出題してみますが、いつも以上に覚えやすいのでパパッと押さえておいてください。
- 宅建まちがい探し!広告の規制
【問1】宅建業者は、取引態様の明示がある広告を見た顧客から宅地の売買の注文を受けたときは、取引態様の問合せがあったときに限り、取引態様の明示をする必要がある。
【問2】ー
【問3】宅建業者は、都市計画法第29条の許可を必要とする宅地の分譲をする場合、その許可を受ける前であっても、取引態様の別を明示し、許可申請中である旨を表示して、その宅地の分譲の広告をすることができる。
【問4】宅建業者は、国土利用計画法第27条の4の届出を必要とする宅地の分譲をする場合、当該届出をした後でなければ、その宅地の分譲の広告をしてはならない。
【問5】ー
【問6】ー
【問7】ー
【問8】法人である宅建業者の代表者が宅地または建物の売買に関し誇大広告を行った場合、当該法人が監督処分の対象となるが、罰則の適用を受けることはない。
以下、解答(全て×)です。
すごく簡単ですが、広告開始時期の制限だけ間違えやすいので要注意です。
1:宅建業者は、広告時に取引態様の別を明示し、取引の注文を受けた際にも取引態様を明示しなければなりません。これに例外はなく、顧客から問い合わせがなくても、顧客が物件について熟知していても、顧客が宅建業者であっても取引態様の明示は必要です。ただし「自ら貸借」はそもそも宅建業法に該当せず取引態様の明示は不要となりますので、ひっかけ問題に注意してください。間違いキーワードは「取引態様の問合せがあったときに限り」となります。
2:ー
3:宅地の造成や建物の建築に関する工事の完了前においては、開発許可や建築確認など必要な処分を受けた後でなければ、広告をすることができません。取引態様の別を明示しても、許可申請中である旨を表示しても広告不可です。売買も貸借も広告不可ですが、「貸借の契約」は工事完了前でも代理や媒介が可能ですのでご注意ください。キーワードは「その許可を受ける前であっても」となります。
4:上記3番の通り、宅地造成や建物建築に関する工事の完了前においては、開発許可・建築確認など必要な処分を受けた後でなければ広告をすることができませんが、この処分に国土法の届出は含まれません。キーワードは「国土利用計画法第27条の4の届出」となります。ちなみに国土利用計画法第27条の4の届出=国土法の「事前届出」です。詳しくは「実はかんたん法令制限」をご参照ください。
5:ー
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8:誇大広告に該当した場合、6月以下の懲役または100万円以下の罰金もしくはその併科となる可能性があります。そしてその行為をした者だけでなく、法人にも罰則が科される可能性があります。キーワードは「罰則の適用を受けることはない」となります。出題可能性の低いやらしい問題ですが、宅建士が誇大広告を行った場合、その宅建士に罰則が科される可能性はありますが、監督処分の対象は宅建業者であり、宅建士に対して指示処分等は行われない点にも少し注意しておいてください。そして逆に、上記3番の広告開始時期違反は監督処分の対象となりますが罰則の対象とはなりません。ここは間違えやすいので注意です。広告で間違えるとしたらここだけですね。
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