不動産鑑定評価基準のまちがい探し問題

宅建まちがい探し:今回は「不動産鑑定評価基準」のまちがい探しを見ていきます。100%の確率(各50%)で地価公示法とどちらかが出題されます。宅建試験においてトップクラスで問題文が長く面倒なところで、本試験直前に合格レベルに達していない方には捨て科目となりますが、下記の問題を押さえておけば高確率で得点することができます。

宅建まちがい探し!不動産鑑定評価基準

【問1】正常価格とは、市場性を有しない不動産について、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格をいい、不動産の鑑定評価によって求める価格は、基本的には正常価格となる。

【問2】特殊価格とは、市場性を有する不動産について、法令等による社会的要請を背景とする評価目的の下で、正常価格の前提となる諸条件を満たさない場合における不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう。

【問3】ー

【問4】ー

【問5】原価法は、求めた再調達原価について減価修正を行って対象物件の価格を求める手法であるが、建設費の把握が可能な建物にのみ適用でき、土地には適用できない。

【問6】ー

【問7】価格形成要因は、時の経過により変動するものであるから、不動産の価格はその判定の基準となった日においてのみ妥当とするべきであり、土地についての原価法の適用において、宅地造成直後と価格時点とを比較し公共施設の整備等による環境の変化が価格水準に影響を与えていると認められる場合でも、地域要因の変化の程度に応じた増加額を加算することはできない。

【問8】ー

【問9】鑑定評価に当たって必要とされる取引事例は、当該事例に係る取引の事情が正常なものでなければならず、特殊な事情の事例を補正して用いることはできない。

【問10】ー

【問11】ー

【問12】収益還元法は、賃貸用不動産または一般企業用不動産の価格を求める場合に適用されるものであり、自用の住宅地の価格を求める場合には適用しない。

【問13】ー


宅建合格!不動産鑑定評価基準
以下、解答(全て×)です。

このような長文で出題され面倒ですが、覚えるポイントさえ押さえれば難しくはないはずです。間違えさせるポイントはこの辺りですので、これ以外の知らない長文が出てきた場合は「正しい肢」寄りとお考えください。


1:正常価格とは、市場性を有する不動産について、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格をいいます。ちょっと何を言っているのか分からないかもしれませんが、このまま出題されますので理屈ではなく出題ポイントだけを覚えておいてください。間違いキーワードは「市場性を有しない」となります。市場価値と乖離することにより、市場が相対的に限定される場合は限定価格を用います。

2:特殊価格とは、文化財等の一般的に市場性を有しない不動産について、その利用現況を前提とした不動産の経済価値を適正に表示する価格をいいます。4種ある○○価格で市場性を有しない不動産が対象となるのは特殊価格のみとなります。問題文はそのまま特定価格の説明ですが、キーワードは「市場性を有する」となります。

3:ー

4:ー

5:原価法とは、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、再調達原価について減価修正を行って対象不動産の試算価格を求める手法で、造成等により再調達原価を適切に求めることができるならば土地にも原価法を適用することができます。キーワードは土地には適用できない」となります。

6:ー

7:価格形成要因は時の経過により変動するので、不動産価格は判定基準日においてのみ妥当とするべき=これを価格時点といい、一見誤りのようですが正しい記述です。しかし土地についての原価法の適用において、環境の変化が価格水準に影響を与えている場合には、地域要因の変化の程度に応じた増加額を熟成度として加算することができます。キーワードは「増加額を加算することはできない」となります。

8:ー

9:売り急ぎや買い進みなど特殊な事情を含み、これが当該事例に係る取引価格に影響していると認められるときは、適切な補正を行って鑑定評価を実施することも可能です(下記10番参照)。キーワードは「特殊な事情の事例を補正して用いることはできないとなります。また取引事例は「適切にして合理的な計画に基づき、豊富に秩序正しく収集し選択すべきであり、投機的取引であると認められる事例には用いることができない」点と比較しておいてください。こちらもよく出題されます

10:ー

11:ー

12:収益還元法は、文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場性を有しない不動産を除きあらゆる不動産に適用すべきものであり、賃貸用不動産の価格を求める場合に特に有効ですが、自用の住宅地であっても賃料を想定することによって適用することができますキーワードは「自用の住宅地の価格を求める場合には適用しない」となります。頻出問題です

13:ー


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