令和3年-2021年10月の宅建士試験問題と解説

とても役立つ年度別の解説付き宅建士試験問題です。宅地建物取引業法=宅建業法などスッキリ略し、解説も要点だけに絞っています。要点を一気にチェックしながら令和3年(2021年)10月の通し問題を見ていきましょう。

令和3年10月の宅建試験問題と解説
令和3年10月の宅建士試験問題
1.権利関係の問題 問1~14
 2.宅建業法の問題 問26~45
  3.法令制限の問題 問15~22
 4.税その他の問題 問23~25
5.税その他の問題 問46~50


【問1】次の1から4までの記述のうち、民法の規定、判例及び下記判決文によれば、正しいものはどれか。

(判決文)
賃貸人は、特別の約定のないかぎり、賃借人から家屋明渡を受けた後に前記の敷金残額を返還すれば足りるものと解すべく、したがって、家屋明渡債務と敷金返還債務とは同時履行の関係にたつものではないと解するのが相当であり、このことは、賃貸借の終了原因が解除(解約)による場合であっても異なるところはないと解すべきである。

1 賃借人の家屋明渡債務が賃貸人の敷金返還債務に対し先履行の関係に立つと解すべき場合、賃借人は賃貸人に対し敷金返還請求権をもって家屋につき留置権を取得する余地はない。
2 賃貸借の終了に伴う賃借人の家屋明渡債務と賃貸人の敷金返還債務とは、1個の双務契約によって生じた対価的債務の関係にあるものといえる。
3 賃貸借における敷金は、賃貸借の終了時点までに生じた債権を担保するものであって、賃貸人は、賃貸借終了後賃借人の家屋の明渡しまでに生じた債権を敷金から控除することはできない。
4 賃貸借の終了に伴う賃借人の家屋明渡債務と賃貸人の敷金返還債務の間に同時履行の関係を肯定することは、家屋の明渡しまでに賃貸人が取得する一切の債権を担保することを目的とする敷金の性質にも適合する。

⇒正解(1)
2:同時履行の関係に立つといえる。
3:敷金は、賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする一切の債権を担保する。
4:賃貸借終了後、家屋の明渡しまでに生じた債権は敷金から控除できない。



【問2】債務者A、B、Cの3名が、令和3年7月1日に、内部的な負担部分の割合は等しいものとして合意した上で、債権者Dに対して300万円の連帯債務を負った場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 DがAに対して裁判上の請求を行ったとしても、特段の合意がなければ、BとCがDに対して負う債務の消滅時効の完成には影響しない。
2 BがDに対して300万円の債権を有している場合、Bが相殺を援用しない間に300万円の支払の請求を受けたCは、BのDに対する債権で相殺する旨の意思表示をすることができる。
3 DがCに対して債務を免除した場合でも、特段の合意がなければ、DはAに対してもBに対しても、弁済期が到来した300万円全額の支払を請求することができる。
4 AとDとの間に更改があったときは、300万円の債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。

⇒正解(2)
1:連帯債務者の1人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に(原則として)効力を及ぼしません。
2:Cは、Bの負担部分の限度において債務の履行を拒むことができるに過ぎません。
3:連帯債務者の1人に対する免除は、他の連帯債務者に(原則として)効力を及ぼしません。
4:債権者と連帯債務者の1人との間に更改があった場合、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅します。



【問3】個人として事業を営むAが死亡した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはいくつあるか。なお、いずれの契約も令和3年7月1日付けで締結されたものとする。

ア AがBとの間でB所有建物の清掃に関する準委任契約を締結していた場合、Aの相続人は、Bとの間で特段の合意をしなくても、当該準委任契約に基づく清掃業務を行う義務を負う。
イ AがA所有の建物について賃借人Cとの間で賃貸借契約を締結している期間中にAが死亡した場合、Aの相続人は、Cに賃貸借契約を継続するか否かを相当の期間を定めて催告し、期間内に返答がなければ賃貸借契約をAの死亡を理由に解除することができる。
ウ AがA所有の土地について買主Dとの間で売買契約を締結し、当該土地の引渡しと残代金決済の前にAが死亡した場合、当該売買契約は原始的に履行が不能となって無効となる。
エ AがE所有の建物について貸主Eとの間で使用貸借契約を締結していた場合、Aの相続人は、Eとの間で特段の合意をしなくても、当該使用貸借契約の借主の地位を相続して当該建物を使用することができる。

⇒正解(4)全て誤り
ア:準委任契約も、(準)受任者の死亡、破産、後見開始(+委任者の死亡と破産)で終了します。
イ:賃貸人の地位は相続されますが、相続を機にこのような解除権が発生する規定はありません。
ウ:売主の死亡で売買契約は終了せず、売主の地位が相続され、売買契約は有効なままとなります。
エ:使用貸借契約は、借主の死亡によって終了します(貸主の死亡では終了しない点に注意)。



【問4】被相続人Aの配偶者Bが、A所有の建物に相続開始の時に居住していたため、遺産分割協議によって配偶者居住権を取得した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 遺産分割協議でBの配偶者居住権の存続期間を20年と定めた場合、存続期間が満了した時点で配偶者居住権は消滅し、配偶者居住権の延長や更新はできない。
2 Bは、配偶者居住権の存続期間内であれば、居住している建物の所有者の承諾を得ることなく、第三者に当該建物を賃貸することができる。
3 配偶者居住権の存続期間中にBが死亡した場合、Bの相続人CはBの有していた配偶者居住権を相続する。
4 Bが配偶者居住権に基づいて居住している建物が第三者Dに売却された場合、Bは、配偶者居住権の登記がなくてもDに対抗することができる。

⇒正解(1)
1:遺産分割協議で配偶者居住権の存続期間を定めた場合、その期間が存続期間となり、延長や更新はできません
2:配偶者は居住建物の全部について無償で使用収益(配偶者短期居住権は使用のみである点に注意)できますが、第三者に使用させるには所有者の承諾が必要です。
3:配偶者居住権は、存続期間中であっても配偶者の死亡で消滅します。
4:配偶者居住権は登記することができます(=登記をしなければ第三者に対抗できない)。配偶者短期居住権は登記できない点にも注意。



【問5】次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 令和3年4月1日において18歳の者は成年であるので、その時点で、携帯電話サービスの契約や不動産の賃貸借契約を1人で締結することができる。
2 養育費は、子供が未成熟であって経済的に自立することを期待することができない期間を対象として支払われるものであるから、子供が成年に達したときは、当然に養育費の支払義務が終了する。
3 営業を許された未成年者が、その営業に関するか否かにかかわらず、第三者から法定代理人の同意なく負担付贈与を受けた場合には、法定代理人は当該行為を取り消すことができない。
4 意思能力を有しないときに行った不動産の売買契約は、後見開始の審判を受けているか否かにかかわらず効力を有しない。

⇒正解(4)
1:18歳が成年となり、携帯電話サービスの契約や不動産の賃貸借契約を1人で締結することができるようになるのは令和4年4月1日からです。
2:一般的には「成年まで」とするケースが多いですが、そのような決まりがあるわけではありません。
3:営業を許された未成年者が成年者と同一の行為能力を有するとされるのはその許された営業に関してのみです。負担付贈与は「単に権利を得、又は義務を免れる行為」にも該当しませんので、法定代理人は当該行為を取り消すことができます。
4:意思表示を欠く状態で行った法律行為は、後見開始の審判の有無に関係なく無効です。



【問6】売買代金債権(以下この問において「債権」という。)の譲渡(令和3年7月1日に譲渡契約が行われたもの)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 譲渡制限の意思表示がされた債権が譲渡された場合、当該債権譲渡の効力は妨げられないが、債務者は、その債権の全額に相当する金銭を供託することができる。
2 債権が譲渡された場合、その意思表示の時に債権が現に発生していないときは、譲受人は、その後に発生した債権を取得できない。
3 譲渡制限の意思表示がされた債権の譲受人が、その意思表示がされていたことを知っていたときは、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもって譲受人に対抗することができる。
4 債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知し、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができず、その譲渡の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。

⇒正解(2)あまり出題されない債権譲渡ですが、正解肢が簡単すぎるので取っておきたい問題
2:譲渡の時点で発生していない将来債権であっても、債権譲渡の対象にすることが可能です(債権が発生した時点で当然に取得する)。
4:債務者に対する対抗要件=①譲渡人から債務者への通知 or ②債務者による承諾。そして債務者以外の第三者に対抗するためには、この通知または承諾を確定日付ある証書で行う必要があります。



【問7】Aを売主、Bを買主として、A所有の甲自動車を50万円で売却する契約(以下この問において「本件契約」という。)が令和3年7月1日に締結された場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 Bが甲自動車の引渡しを受けたが、甲自動車のエンジンに契約の内容に適合しない欠陥があることが判明した場合、BはAに対して、甲自動車の修理を請求することができる。
2 Bが甲自動車の引渡しを受けたが、甲自動車に契約の内容に適合しない修理不能な損傷があることが判明した場合、BはAに対して、売買代金の減額を請求することができる。
3 Bが引渡しを受けた甲自動車が故障を起こしたときは、修理が可能か否かにかかわらず、BはAに対して、修理を請求することなく、本件契約の解除をすることができる。
4 甲自動車について、第三者CがA所有ではなくC所有の自動車であると主張しており、Bが所有権を取得できないおそれがある場合、Aが相当の担保を供したときを除き、BはAに対して、売買代金の支払を拒絶することができる。

⇒正解(3)
2:履行追完が不能であるとき売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき特定の日時や期間内に履行しなければ契約の目的を達することができないときは、催告不要で代金減額請求権ができます。
3:債務の全部が履行不能であるとき債務の全部について債務者が履行を拒絶する意思を明確に表示したとき債務の一部が履行不能で残存部分のみでは契約目的を達成できないとき特定の日時や期間内に履行しなければ契約の目的を達することができないときは、催告不要で契約解除ができます。「修理が可能か否かにかかわらず」とする点が誤りです。
4:売買の目的について権利を主張する者があるため買い受けた権利の全部または一部を失うおそれがある場合、買主は、その危険の限度に応じて代金の全部または一部の支払を拒むことができます(売主が相当の担保を供したときを除く)。



【問8】Aが1人で居住する甲建物の保存に瑕疵があったため、令和3年7月1日に甲建物の壁が崩れて通行人Bがケガをした場合(以下この問において「本件事故」という。)における次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 Aが甲建物をCから賃借している場合、Aは甲建物の保存の瑕疵による損害の発生の防止に必要な注意をしなかったとしても、Bに対して不法行為責任を負わない。
2 Aが甲建物を所有している場合、Aは甲建物の保存の瑕疵による損害の発生の防止に必要な注意をしたとしても、Bに対して不法行為責任を負う。
3 本件事故について、AのBに対する不法行為責任が成立する場合、BのAに対する損害賠償請求権は、B又はBの法定代理人が損害又は加害者を知らないときでも、本件事故の時から20年間行使しないときには時効により消滅する。
4 本件事故について、AのBに対する不法行為責任が成立する場合、BのAに対する損害賠償請求権は、B又はBの法定代理人が損害及び加害者を知った時から5年間行使しないときには時効により消滅する。

⇒正解(1)
1:損害の発生を防止するのに必要な注意をしていれば、占有者は責任を免れることができます
2:工作物の所有者の責任は、無過失責任です
34:不法行為による損害賠償請求権は、被害者またはその法定代理人が損害及び加害者を知ったときから3年(生命や身体の侵害は5年=4番)、または不法行為のときから20年(=3番)で消滅します。



【問9】Aには死亡した夫Bとの間に子Cがおり、Dには離婚した前妻Eとの間に子F及び子Gがいる。Fの親権はEが有し、Gの親権はDが有している。AとDが婚姻した後にDが令和3年7月1日に死亡した場合における法定相続分として、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 Aが2分の1、Fが4分の1、Gが4分の1
2 Aが2分の1、Cが6分の1、Fが6分の1、Gが6分の1
3 Aが2分の1、Gが2分の1
4 Aが2分の1、Cが4分の1、Gが4分の1

⇒正解(1)
1:相続人はAFGとなります(相続に親権は無関係で、Dと養子関係にないCは相続人とはならない)。



【問10】AとBとの間で、Aを売主、Bを買主とする、等価値の美術品甲又は乙のいずれか選択によって定められる美術品の売買契約(以下この問において「本件契約」という。)が令和3年7月1日に締結された場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、第三者Cを選択権者とする合意がなされた場合、Cが選択をすることができないときは、選択権はBに移転する。
2 本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、Aを選択権者とする合意がなされた後に、Aの失火により甲が全焼したときは、給付の目的物は乙となる。
3 本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについての選択権に関する特段の合意がない場合、Bが選択権者となる。
4 本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、第三者Dを選択権者とする合意がなされた場合、Dが選択権を行使するときは、AとBの両者に対して意思表示をしなければならない。

⇒正解(2)宅建試験で初登場の選択債権。参考程度に。
13:選択権は原則として債務者(A)にありますが、特約で債権者や第三者を選択権者とすることができます。特約で定めた者が選択できないときは原則通り債務者に選択権が戻ります。
2:選択権を有する者の過失により給付が不能となった場合、引渡しの対象は残存するものに特定されます。
4:第三者が選択権者となった場合、選択の意思表示は債権者または債務者のどちらか一方にすれば足ります。



【問11】Aは、所有している甲土地につき、Bとの間で建物所有を目的とする賃貸借契約(以下この問において「借地契約」という。)を締結する予定であるが、期間が満了した時点で、確実に借地契約が終了するようにしたい。この場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 事業の用に供する建物を所有する目的とし、期間を60年と定める場合には、契約の更新や建物の築造による存続期間の延長がない旨を書面で合意すれば、公正証書で合意しなくても、その旨を借地契約に定めることができる。
2 居住の用に供する建物を所有することを目的とする場合には、公正証書によって借地契約を締結するときであっても、期間を20年とし契約の更新や建物の築造による存続期間の延長がない旨を借地契約に定めることはできない。
3 居住の用に供する建物を所有することを目的とする場合には、借地契約を書面で行えば、借地権を消滅させるため、借地権の設定から20年が経過した日に甲土地上の建物の所有権を相当の対価でBからAに移転する旨の特約を有効に定めることができる。
4 借地契約がBの臨時設備の設置その他一時使用のためになされることが明らかである場合には、期間を5年と定め、契約の更新や建物の築造による存続期間の延長がない旨を借地契約に定めることができる。

⇒正解(3)
1:一般定期借地権の存続期間は50年以上で書面が必要(公正証書である必要なし)となります。「事業の用に供する建物を所有する目的」で事業用定期借地権と見せかけ一般定期借地権を設定しているやらしい問題。
2:建物所有を目的とする借地権の存続期間は、期間の定めがないときは30年、30年以上の期間を定めたときはその期間となり、これより借地権者に不利な特約は無効です。また「期間が満了した時点で、確実に借地契約が終了するようにしたい」一般定期借地権であったとしても存続期間は50年以上となりますので、いずれにせよ正しい肢となります。
3:建物譲渡特約付借地権の存続期間は30年以上である必要があります(書面は不要)。
4:一時使用目的の借地権は、存続期間、契約更新、建物滅失時の対応、建物買取請求権を自由に定めることができます。



【問12】Aを賃貸人、Bを賃借人とする甲建物の賃貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)が令和3年7月1日に締結された場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。

1 本件契約について期間の定めをしなかった場合、AはBに対して、いつでも解約の申入れをすることができ、本件契約は、解約の申入れの日から3月を経過することによって終了する。
2 甲建物がBに引き渡された後、甲建物の所有権がAからCに移転した場合、本件契約の敷金は、他に特段の合意がない限り、BのAに対する未払賃料債務に充当され、残額がCに承継される。
3 甲建物が適法にBからDに転貸されている場合、AがDに対して本件契約が期間満了によって終了する旨の通知をしたときは、建物の転貸借は、その通知がされた日から3月を経過することによって終了する。
4 本件契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借契約で、期間を5年、契約の更新がない旨を定めた場合、Aは、期間満了の1年前から6月前までの間に、Bに対し賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、従前の契約と同一条件で契約を更新したものとみなされる。

⇒正解(2)
1:期間の定めのない建物賃貸借において、賃貸人はいつでも解約の申入れをすることができ、解約申入れの日から6ヶ月時に賃貸借契約が終了します(賃借人からの解約申入れは正当事由が必要3ヶ月後に終了する点としっかり区別)。
3:通知をしなければ賃貸借契約の終了を転借人に対抗することができず、通知の日から6ヶ月経過時に転貸借が終了します。
4:契約期間が1年以上の定期建物賃貸借契約において、建物賃貸人は、期間満了の1年前から6ヶ月前までの間に賃借人に対して契約終了する旨の通知をしなければなりませんが、通知期間の経過後でも、終了の通知をすればその日から6ヶ月後に契約は終了します。← これを知らなくても、そもそも定期賃貸借なので「更新」が有り得ず誤りです。頭を柔らかく!



【問13】建物の区分所有等に関する法律(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 法又は規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者が1人でも反対するときは、集会を開催せずに書面によって決議をすることはできない。
2 形状又は効用の著しい変更を伴う共用部分の変更については、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するものであるが、規約でこの区分所有者の定数を過半数まで減ずることができる。
3 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、規約に別段の定めがあるときを除いて、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。
4 各共有者の共用部分の持分は、規約に別段の定めがある場合を除いて、その有する専有部分の床面積の割合によるが、この床面積は壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積である。

⇒正解(4)
1:書面または電磁的方法による決議は、区分所有者全員の承諾が必要です。
2:過半数まで減ずることができるのは区分所有者の定数のみ(議決権は不可)である点に注意。頻出問題。
4:壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積ではなく、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積です。細かいですが、たまに出題されますので注意。



【問14】不動産の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記がある場合においても、所有権の登記名義人が単独で申請することができる。
2 登記の申請をする者の委任による代理人の権限は、本人の死亡によって消滅する。
3 法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。
4 信託の登記は、受託者が単独で申請することができない。

⇒正解(3)
1:所有権抹消登記は、所有権の移転の登記がない場合(=所有権保存登記しかない場合)に限り登記名義人が単独ですることができます。
2:民法上の代理権は本人の死亡によって消滅する例外です。頻出問題。
3:相続または法人の合併による権利の移転登記は、登記権利者が単独で申請することができます。
4:信託の登記は、受託者が単独で申請することも、受益者または委託者が受託者に代わって申請することもできます。当該信託による権利の保存、設定、移転、変更の登記と同時に申請する必要がある点に少し注意。



【問15】都市計画法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 地区計画については、都市計画に、当該地区計画の目標を定めるよう努めるものとされている。
2 地区計画については、都市計画に、区域の面積を定めるよう努めるものとされている。
3 地区整備計画においては、市街化区域と市街化調整区域との区分の決定の有無を定めることができる。
4 地区整備計画においては、建築物の建蔽率の最高限度を定めることができる。

⇒正解(3)3番をズバリ取れるかどうか
12:都市計画に定めるように努める事項として「面積」「目標」「整備・開発・保全に関する方針」があります。ちなみに都市計画に定めるべき事項は「地区計画の種類・名称・位置・区域」「地区施設」「地区整備計画」となります。
3:区域区分は都市計画区域全体について定めるものです。



【問16】都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、許可を要する開発行為の面積については、条例による定めはないものとし、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。

1 市街化区域において、都市公園法に規定する公園施設である建築物の建築を目的とした5,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
2 首都圏整備法に規定する既成市街地内にある市街化区域において、住宅の建築を目的とした800㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
3 準都市計画区域において、商業施設の建築を目的とした2,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
4 区域区分が定められていない都市計画区域において、土地区画整理事業の施行として行う8,000㎡の土地の区画形質の変更を行おうとする者は、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。

⇒正解(2)
1:公園施設(公益上必要な建築物)を建築する目的の開発行為は、区域や規模に関わらず開発許可は不要です。
2:三大都市圏(首都圏・近畿圏・中部圏)の市街化区域では、500㎡以上の開発行為について開発許可が必要となります。
3:準都市計画区域内において3,000㎡未満であれば開発許可は不要です。
4:土地区画整理事業の施行として行う開発行為は、区域や規模に関わらず開発許可は不要です。



【問17】建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 居室の内装の仕上げには、ホルムアルデヒドを発散させる建築材料を使用することが認められていない。
2 4階建ての共同住宅の敷地内には、避難階に設けた屋外への出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が2m以上の通路を設けなければならない。
3 防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が防火構造であるものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
4 建築主は、3階建ての木造の共同住宅を新築する場合において、特定行政庁が、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めたときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該共同住宅を使用することができる。

⇒正解(4)
1:ホルムアルデヒド(接着剤)は衛生上の支障がないよう、建築材料及び換気設備について一定の技術的基準に適合させることで使用面積を制限して使用することができます。クロルピリホス(シロアリ駆除)は居住用建築物で、石綿(アスベスト)は全建築物で使用不可な点とも比較。
2:4階建て以上の特殊建築物については、その敷地内に避難階に設けた屋外への出口から道または公園、広場その他の空地に通ずる幅員1.5m以上の通路を設ける必要があります。
3:防火地域または準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができます。
4:大規模建築物の新築は建築確認を受ける必要があり、検査済証の交付を受けた後でなければ使用することができませんが、特定行政庁が承認したとき完了検査申請の受理日から7日経過したときは例外として仮使用が認められます。



【問18】次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 都市計画により建蔽率の限度が10分の6と定められている近隣商業地域において、準防火地域内にある耐火建築物で、街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものの内にある建築物については、建蔽率の限度が10分の8となる。
2 市町村は、集落地区計画の区域において、用途地域における用途の制限を補完し、当該区域の特性にふさわしい土地利用の増進等の目的を達成するため必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、当該区域における用途制限を緩和することができる。
3 居住環境向上用途誘導地区内においては、公益上必要な一定の建築物を除き、建築物の建蔽率は、居住環境向上用途誘導地区に関する都市計画において建築物の建蔽率の最高限度が定められたときは、当該最高限度以下でなければならない。
4 都市計画区域内のごみ焼却場の用途に供する建築物について、特定行政庁が建築基準法第51条に規定する都市計画審議会の議を経てその敷地の位置が都市計画上支障がないと認めて許可した場合においては、都市計画においてその敷地の位置が決定しているものでなくても、新築することができる。

⇒正解(2)消去法でなんとか…いえ、消去法でも難しい捨て問題です
1:準防火地域内にある耐火建築物(建蔽率8/10の地域以外)なので1/10、街区の角にある敷地またはこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものの内にある建築物なので1/10、合わせて2/10の割増があり8/10。
2:地区計画等は市町村が国土交通大臣の承認を得て用途制限を緩和することができるのが原則ですが、集落地区計画だけは緩和することができません。



【問19】宅地造成等規制法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。

1 宅地造成工事規制区域内において、宅地を造成するために切土をする土地の面積が500㎡であって盛土を生じない場合、切土をした部分に生じる崖の高さが1.5mであれば、都道府県知事の法第8条第1項本文の工事の許可は不要である。
2 都道府県知事は、法第8条第1項本文の工事の許可の申請があった場合においては、遅滞なく、文書をもって許可又は不許可の処分を申請者に通知しなければならない。
3 都道府県知事は、一定の場合には都道府県(地方自治法に基づく指定都市、中核市又は施行時特例市の区域にあっては、それぞれ指定都市、中核市又は施行時特例市)の規則で、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の技術的基準を強化し、又は付加することができる。
4 都道府県知事は、関係市町村長の意見を聴いて、宅地造成工事規制区域内で、宅地造成に伴う災害で相当数の居住者その他の者に危害を生ずるものの発生のおそれが大きい一団の造成宅地の区域であって一定の基準に該当するものを、造成宅地防災区域として指定することができる。

⇒正解(4)法令制限が難しい年でようやくのサービス問題
1:高さ2m超の崖が生じる切土ではなく、面積も500㎡ちょうどなので許可不要です。
4:宅地造成工事規制区域内の土地を、重ねて造成宅地防災区域に指定することはできません。頻出問題。



【問20】土地区画整理法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 換地計画において参加組合員に対して与えるべきものとして定められた宅地は、換地処分の公告があった日の翌日において、当該宅地の所有者となるべきものとして換地計画において定められた参加組合員が取得する。
2 換地計画において換地を定める場合においては、換地及び従前の宅地の位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等が照応するように定めなければならない。
3 土地区画整理組合の設立の認可の公告があった日後、換地処分の公告がある日までは、施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、当該土地区画整理組合の許可を受けなければならない。
4 土地区画整理組合の組合員は、組合員の3分の1以上の連署をもって、その代表者から理由を記載した書面を土地区画整理組合に提出して、理事又は監事の解任を請求することができる。

⇒正解(3)細かい肢も混ざっていますが、正解肢が簡単なので取らなくてはいけない問題
3:施行地区内において、土地区画整理事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更や建築物その他の工作物の建築を行おうとする者は、都道府県知事の許可(市の区域内では市長の許可)を受けなければなりません。



【問21】農地に関する次の記述のうち、農地法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 遺産分割によって農地を取得する場合には、法第3条第1項の許可は不要であるが、農業委員会への届出が必要である。
2 法第3条第1項の許可を受けなければならない場合の売買については、その許可を受けずに農地の売買契約を締結しても、所有権移転の効力は生じない。
3 砂利採取法第16条の認可を受けて市街化調整区域内の農地を砂利採取のために一時的に借り受ける場合には、法第5条第1項の許可は不要である。
4 都道府県が市街化調整区域内の農地を取得して病院を建設する場合には、都道府県知事(法第4条第1項に規定する指定市町村の区域内にあってはその長)との協議が成立すれば、法第5条第1項の許可があったものとみなされる。

⇒正解(3)全て頻出問題のイージー農地法
1:相続・遺産分割・包括遺贈・相続人に対する特定遺贈により農地を取得する場合、3条許可不要で農業委員会への届出で足ります。
2:3条許可、5条許可を受けずにした農地の売買契約は無効です。
3:よく分からない法規名が出てきていますが、一時的な農地の転用(目的で貸借)でも農地法の許可は必要です。
4:国や都道府県等が農地を転用する場合、国や都道府県等と知事等との協議が成立すれば、5条許可があったものとみなされます転用目的が農業用施設の建設であれば協議すら不要という点にも注意)。



【問22】国土利用計画法第23条の届出(以下この問において「事後届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市にあってはその長をいうものとする。

1 土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該契約による権利取得者は、その契約を締結した日の翌日から起算して3週間以内に、事後届出を行わなければならない。
2 都道府県知事は、事後届出をした者に対し、その届出に係る土地に関する権利の移転若しくは設定後における土地の利用目的又は土地に関する権利の移転若しくは設定の対価の額について、当該土地を含む周辺の地域の適正かつ合理的な土地利用を図るために必要な助言をすることができる。
3 事後届出が必要な土地売買等の契約を締結したにもかかわらず、所定の期間内に当該届出をしなかった者は、都道府県知事からの勧告を受けるが、罰則の適用はない。
4 宅建業者Aが所有する準都市計画区域内の20,000㎡の土地について、10,000㎡をB市に、10,000㎡を宅建業者Cに売却する契約を締結した場合、B市は事後届出を行う必要はないが、Cは一定の場合を除き事後届出を行う必要がある。

⇒正解(4)3番の文末に少しひっかかりそうになりますが、正解肢が簡単ですね
1:事後届出は、契約を締結した日から起算して2週間以内に行います。
2:事後届出において審査+勧告・助言の対象となるのは土地の利用目的のみです(事前届出は対価の額も審査対象)。
3:勧告とは事後届出において土地の利用目的に対して行われるため、まだ届出をしていないのに勧告されるということはありません。届出をしなかった場合は6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金の対象となり、勧告に従わなかった場合に罰則はありません
4:事後届出が必要な一団の土地に該当するかどうかは、権利取得者を基準に考えます(=BとC)。Bは事後届出が不要となる例外の「当事者の一方または双方が国等」に該当しますので事後届出は不要、Cは都市計画区域外で10,000㎡以上なので事後届出が必要となります。



【問23】所得税法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 譲渡所得の特別控除額(50万円)は、譲渡益のうち、まず、資産の取得の日以後5年以内にされた譲渡による所得で政令で定めるものに該当しないものに係る部分の金額から控除し、なお控除しきれない特別控除額がある場合には、それ以外の譲渡による所得に係る部分の金額から控除する。
2 譲渡所得の金額の計算上、資産の譲渡に係る総収入金額から控除する資産の取得費には、その資産の取得時に支出した購入代金や購入手数料の金額は含まれるが、その資産の取得後に支出した設備費及び改良費の額は含まれない。
3 建物の全部の所有を目的とする土地の賃借権の設定の対価として支払を受ける権利金の金額が、その土地の価額の10分の5に相当する金額を超えるときは、不動産所得として課税される。
4 居住者がその取得の日以後5年以内に固定資産を譲渡した場合には、譲渡益から譲渡所得の特別控除額(50万円)を控除した後の譲渡所得の金額の2分の1に相当する金額が課税標準とされる。

⇒正解(1)正解肢は易しめですが…解けなくても何も問題なし
1:特別控除額は短期譲渡所得から控除し、控除しきれなければ長期譲渡所得から控除します
2:資産の取得時に支出した購入代金や購入手数料+資産の取得後に支出した設備費や改良費の額も含まれます。
3:事業所得または譲渡所得に該当するものは不動産所得から除外されます。
4:土地の譲渡は分離課税となり、50万円の特別控除云々の総合課税とは別の話となります。



【問24】不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 平成28年に新築された既存住宅(床面積210㎡)を個人が自己の居住のために取得した場合、当該取得に係る不動産取得税の課税標準の算定については、当該住宅の価格から1,200万円が控除される。
2 家屋が新築された日から3年を経過して、なお、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われない場合においては、当該家屋が新築された日から3年を経過した日において家屋の取得がなされたものとみなし、当該家屋の所有者を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。
3 不動産取得税は、不動産の取得があった日の翌日から起算して2か月以内に当該不動産の所在する都道府県に申告納付しなければならない。
4 不動産取得税は、不動産を取得するという比較的担税力のある機会に相当の税負担を求める観点から創設されたものであるが、不動産取得税の税率は4%を超えることができない。

⇒正解(1)
1:個人が自己の居住のため既存住宅を取得した場合床面積が50㎡以上240㎡以下であれば100~1200万円が控除されます(平成9年4月1日以降に新築されたものであれば1200万円)。新築であれば一律1200万円、法人が既存住宅を取得した場合には適用されない点にも注意(新築は法人も○)。
2:新築から6ヶ月を経過しても最初の使用または譲渡が行われない場合、6ヶ月を経過した日に取得がなされたものとみなして所有者に不動産取得税が課されます。
3:申告納付ではなく、普通徴収です。
4:不動産取得税の標準税率は4%ですが、都道府県の判断でこれを超える税率とすることも可能です。



【問25】不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、不動産鑑定評価基準によれば、誤っているものはどれか。

1 不動産鑑定士の通常の調査の範囲では、対象不動産の価格への影響の程度を判断するための事実の確認が困難な特定の価格形成要因がある場合、鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないと判断されるときに限り、当該価格形成要因について調査の範囲に係る条件を設定することができる。
2 対象不動産を価格時点において再調達することを想定した場合において必要とされる適正な原価の総額を再調達原価というが、建設資材、工法等の変遷により、対象不動産の再調達原価を求めることが困難な場合には、対象不動産と同等の有用性を持つものに置き換えて求めた原価を再調達原価とみなすものとする。
3 取引事例等に係る取引が特殊な事情を含み、これが当該取引事例等に係る価格等に影響を及ぼしている場合に、適切に補正することを時点修正という。
4 不動産の鑑定評価によって求める賃料は、一般的には正常賃料又は継続賃料であるが、鑑定評価の依頼目的に対応した条件により限定賃料を求めることができる場合がある。

⇒正解(3)50問中おそらく正解率が一番低い捨て問題
3:時点修正とは、取引時点が価格時点と異なり価格水準に変動がある場合に、価格時点の価格に修正することをいいます。本肢の文章は事情補正に関する記述です。



【問26】宅建業者Aが、自ら売主として宅建業者ではない買主Bに対し建物の売却を行う場合における宅建業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 宅建業者Aは、Bに対し、専任の宅建士をして説明をさせなければならない。
2 宅建業者Aは、Bに対し、代金以外に授受される金銭の額だけでなく、当該金銭の授受の目的についても説明しなければならない。
3 宅建業者Aは、Bに対し、建物の上に存する登記された権利の種類及び内容だけでなく、移転登記の申請の時期についても説明しなければならない。
4 宅建業者Aは、Bに対し、売買の対象となる建物の引渡しの時期について説明しなければならない。

⇒正解(2)
1:宅建士が説明する必要がありますが、専任である必要はありません。
2:代金・借賃以外に授受される金銭の額・授受の目的が重要説明事項となります。
3:登記された権利の種類・内容は重要説明事項ですが、移転登記の申請の時期は、売買・交換における37条書面の必要的記載事項です。
4:引渡しの時期は、全取引における37条書面の必要的記載事項です。



【問27】宅建業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 個人Aが不正の手段により免許を受けた後、免許を取り消され、その取消しの日から5年を経過した場合、その間に免許を受けることができない事由に該当することがなかったとしても、Aは再び免許を受けることはできない。
2 免許を受けようとする個人Bが破産手続開始の決定を受けた後に復権を得た場合においても、Bは免許を受けることができない。
3 免許を受けようとするC社の役員Dが刑法第211条(業務上過失致死傷等)の罪により地方裁判所で懲役1年の判決を言い渡された場合、当該判決に対してDが高等裁判所に控訴し裁判が係属中であっても、C社は免許を受けることができない。
4 免許を受けようとするE社の役員に、宅建業法の規定に違反したことにより罰金の刑に処せられた者がいる場合、その刑の執行が終わって5年を経過しなければ、E社は免許を受けることができない。

⇒正解(4)
1:不正手段により免許を受け、その免許取消しの日から5年を経過すれば免許を受けることができます。
2:復権を得れば直ちに免許を受けることができます。
3:控訴している状態であれば刑は確定していないので免許を受けることができます。
4:宅建業法違反による罰金刑は免許欠格要件に該当します。役員が欠格要件に該当するE社も、刑の執行が終わって5年を経過しなければ免許を受けることができません。



【問28】宅建士の登録(以下この問において「登録」という。)に関する次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 宅建士A(甲県知事登録)が、乙県に所在する宅建業者の事務所の業務に従事することとなったときは、Aは甲県知事を経由せずに、直接乙県知事に対して登録の移転を申請しなければならない。
2 甲県知事の登録を受けているが宅建士証の交付を受けていないBが、宅建士としてすべき事務を行った場合、情状のいかんを問わず、甲県知事はBの登録を消除しなければならない。
3 宅建士C(甲県知事登録)は、宅建業者D社を退職し、宅建業者E社に再就職したが、CはD社及びE社のいずれにおいても専任の宅建士ではないので、勤務先の変更の登録を申請しなくてもよい。
4 甲県で宅建試験を受け、合格したFは、乙県に転勤することとなったとしても、登録は甲県知事に申請しなければならない。

⇒正解(4)
1:登録の移転は任意です。
2:宅建士証の交付を受けていない者が宅建士としてすべき事務を行った場合、情状が特に重いときに登録が消除されます。
3:専任であるかどうかに関わらず、勤務先の宅建業者が変わった場合、変更の登録が必要です(専任でない宅建士であれば、宅建業者による変更の届出は不要)。



【問29】次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 宅建業者は、その事務所ごとに従業者の氏名、従業者証明書番号その他国土交通省令で定める事項を記載した従業者名簿を備えなければならず、当該名簿を最終の記載をした日から5年間保存しなければならない。
2 宅建業者は、一団の宅地の分譲を行う案内所において宅地の売買の契約の締結を行わない場合、その案内所には国土交通省令で定める標識を掲示しなくてもよい。
3 宅建業者が、一団の宅地の分譲を行う案内所において宅地の売買の契約の締結を行う場合、その案内所には国土交通大臣が定めた報酬の額を掲示しなければならない。
4 宅建業者は、事務所以外の継続的に業務を行うことができる施設を有する場所であっても、契約(予約を含む。)を締結せず、かつ、その申込みを受けない場合、当該場所に専任の宅建士を置く必要はない。

⇒正解(4)
1:従業者名簿は、最終の記載をした日から10年間保存する必要があります。
2:契約行為等の有無に関わらず案内所には標識が必要です。
3:報酬額の掲示が必要となるのは事務所のみです。



【問30】宅建業者がその業務に関して行う広告に関する次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア 宅地の販売広告において、宅地に対する将来の利用の制限について、著しく事実に相違する表示をしてはならない。
イ 建物の貸借の媒介において広告を行った場合には、依頼者の依頼の有無にかかわらず、報酬の限度額を超えて、当該広告の料金に相当する額を受領することができる。
ウ 複数の区画がある宅地の売買について、数回に分けて広告するときは、最初に行う広告に取引態様の別を明示すれば足り、それ以降は明示する必要はない。
エ 賃貸マンションの貸借に係る媒介の依頼を受け、媒介契約を締結した場合であっても、当該賃貸マンションが建築確認申請中であるときは広告をすることができない。

⇒正解(2)正しいのはアエ
イ:報酬限度額を超えて受領できるのは、依頼者の依頼によって行う広告料金に限られます。
ウ:広告のつど取引態様を明示する必要があります。



【問31】宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 保証協会は、当該保証協会の社員である宅建業者が社員となる前に当該宅建業者と宅建業に関し取引をした者の有するその取引により生じた債権に関し弁済業務保証金の還付が行われることにより弁済業務の円滑な運営に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、当該社員に対し、担保の提供を求めることができる。
2 保証協会の社員である宅建業者は、取引の相手方から宅建業に係る取引に関する苦情について解決の申出が当該保証協会になされ、その解決のために当該保証協会から資料の提出の求めがあったときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。
3 保証協会の社員である宅建業者は、当該宅建業者と宅建業に関し取引をした者の有するその取引により生じた債権に関し弁済業務保証金の還付がなされたときは、その日から2週間以内に還付充当金を保証協会に納付しなければならない。
4 還付充当金の未納により保証協会の社員がその地位を失ったときは、保証協会は、直ちにその旨を当該社員であった宅建業者が免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に報告しなければならない。

⇒正解(3)保証協会に特化した細かい問題ですが、正解肢は絶対に知っておかないといけない知識です。
3:還付の日からではなく、保証協会から還付充当金を納付するよう通知を受けた日から2週間以内です。
4:保証協会は、社員が加入したとき及び社員が社員の地位を失ったときは、直ちにその社員の免許権者に報告する必要があります。



【問32】宅建業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、いずれの場合も、その行為を業として営むものとする。

1 A社が、都市計画法に規定する用途地域外の土地であって、ソーラーパネルを設置するための土地の売買を媒介しようとする場合、免許は必要ない。
2 B社が、土地区画整理事業の換地処分により取得した換地を住宅用地として分譲しようとする場合、免許は必要ない。
3 農業協同組合Cが、組合員が所有する宅地の売却の代理をする場合、免許は必要ない。
4 D社が、地方公共団体が定住促進策としてその所有する土地について住宅を建築しようとする個人に売却する取引の媒介をしようとする場合、免許は必要ない。

⇒正解(1)
1:用途地域外の土地で宅建業法上の宅地と扱われるのは「建物の敷地に供せられる場合」に限られるので、ソーラーパネル設置用の土地売買に免許は不要です。
2:土地区画整理事業の換地処分により取得した換地であろうと住宅用地であれば宅建業法上の宅地です。
3:農業協同組合は免許不要という例外はありません。特定の者に売却するわけでもないので免許が必要です。
4:地方公共団体が宅建業を営む場合は免許不要ですが、地方公共団体と個人との売買契約を媒介するに過ぎない者は免許が必要です。



【問33】宅建業法第35条に規定する重要事項の説明における水防法施行規則第11条第1号の規定により市町村(特別区を含む。以下この問において同じ。)の長が提供する図面(以下この問において「水害ハザードマップ」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、説明の相手方は宅建業者ではないものとする。

1 宅建業者は、市町村が、取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む水害ハザードマップを作成せず、又は印刷物の配布若しくはホームページ等への掲載等をしていないことを確認できた場合は、重要事項説明書にその旨記載し、重要事項説明の際に提示すべき水害ハザードマップが存在しない旨を説明すればよい。
2 宅建業者は、市町村が取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む「洪水」、「雨水出水(内水)」、「高潮」の水害ハザードマップを作成している場合、重要事項説明の際にいずれか1種類の水害ハザードマップを提示すればよい。
3 宅建業者は、市町村が取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む水害ハザードマップを作成している場合、売買又は交換の媒介のときは重要事項説明の際に水害ハザードマップを提示しなければならないが、貸借の媒介のときはその必要はない。
4 宅建業者は、市町村が取引の対象となる宅地又は建物の位置を含む水害ハザードマップを作成している場合、重要事項説明書に水害ハザードマップを添付すれば足りる。

⇒正解(1)当サイトの最新法改正情報をご覧いただいていた方なら3秒で解けた問題
1:市町村に照会することで宅建業者の調査義務は果たされたことになります
2:そんなわけありませんね。全ての提示が必要です。
3:貸借も含めて全取引における重要説明事項です。
4:そんなわけありませんね。説明が必要です。



【問34】宅建業法の規定に基づく営業保証金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 国土交通大臣から免許を受けた宅建業者が、営業保証金を主たる事務所のもよりの供託所に供託した場合、当該供託所から国土交通大臣にその旨が通知されるため、当該宅建業者は国土交通大臣にその旨を届け出る必要はない。
2 宅建業者と宅建業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、当該宅建業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有するが、取引をした者が宅建業者に該当する場合は、その権利を有しない。
3 営業保証金は、金銭による供託のほか、有価証券をもって供託することができるが、金銭と有価証券とを併用して供託することはできない。
4 有価証券を営業保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は、国債証券の場合はその額面金額の100分の90、地方債証券の場合はその額面金額の100分の80である。

⇒正解(2)
1:供託+届出が必要です。
3:営業保証金の供託は金銭または有価証券で行うことができ、併用も可能です。
4:国債証券は額面金額通り地方債証券は額面の100分の90一定の有価証券は額面の100分の80



【問35】宅建士の登録(以下この問において「登録」という。)及び宅建士証に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア 宅建士(甲県知事登録)が事務禁止処分を受けた場合、宅建士証を甲県知事に速やかに提出しなければならず、速やかに提出しなかったときは10万円以下の過料に処せられることがある。
イ 宅建士(甲県知事登録)が宅建士としての事務禁止処分を受け、その禁止の期間中に本人の申請により登録が消除された場合は、その者が乙県で宅建試験に合格したとしても、当該期間が満了していないときは、乙県知事の登録を受けることができない。
ウ 宅建士(甲県知事登録)が甲県から乙県に住所を変更したときは、乙県知事に対し、登録の移転の申請をすることができる。
エ 宅建士(甲県知事登録)が本籍を変更した場合、遅滞なく、甲県知事に変更の登録を申請しなければならない。

⇒正解(3)正しいのはアイエ
ウ:登録の移転ができるのは、登録地以外の都道府県に所在する宅建業者の事務所に従事する場合です(住所が変わった場合は変更の登録が必要な点にも注意)。



【問36】宅建業者が行う宅建業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、同法の規定に少なくとも説明しなければならない事項として掲げられていないものはどれか。

1 建物の貸借の媒介を行う場合における、「都市計画法第29条第1項の規定に基づく制限」
2 建物の貸借の媒介を行う場合における、「当該建物について、石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容」
3 建物の貸借の媒介を行う場合における、「台所、浴室、便所その他の当該建物の設備の整備の状況」
4 宅地の貸借の媒介を行う場合における、「敷金その他いかなる名義をもって授受されるかを問わず、契約終了時において精算することとされている金銭の精算に関する事項」

⇒正解(1)
1:宅地建物の売買・交換、宅地の貸借における重要説明事項です。
4:なぜこの肢だけ宅地貸借なのか分かりませんが、建物貸借でも重要説明事項である点に注意。



【問37】宅建業法第35条の規定に基づく重要事項の説明及び同法第37条の規定により交付すべき書面(以下この問において「37条書面」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 宅建業者は、媒介により区分所有建物の賃貸借契約を成立させた場合、専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約においてペットの飼育が禁止されているときは、その旨を重要事項説明書に記載して説明し、37条書面にも記載しなければならない。
2 宅建業者は、自ら売主となる土地付建物の売買契約において、宅建業者ではない買主から保全措置を講ずる必要のない金額の手付金を受領する場合、手付金の保全措置を講じないことを、重要事項説明書に記載して説明し、37条書面にも記載しなければならない。
3 宅建業者は、媒介により建物の敷地に供せられる土地の売買契約を成立させた場合において、当該売買代金以外の金銭の授受に関する定めがあるときは、その額並びに当該金銭の授受の時期及び目的を37条書面に記載しなければならない。
4 宅建業者は、自ら売主となる土地付建物の売買契約及び自ら貸主となる土地付建物の賃貸借契約のいずれにおいても、37条書面を作成し、その取引の相手方に交付しなければならない。

⇒正解(3)
1:区分所有建物における専有部分の用途・利用制限に関する規約の定めは、全取引での35条書面記載事項です。
2:手付金等保全措置の概要は、売買と交換での35条書面記載事項です。
3:代金以外の金銭の額・授受の目的・授受の時期は、全取引での37条書面の任意的記載事項です(代金以外に授受される金銭の額と授受の目的は全取引での35条書面記載事項でもある点に注意。授受の時期は×)。代金や借賃の額・支払時期・方法は必要的記載事項で35条書面には記載不要である点まで必ず押さえておきましょう。間違えやすい頻出問題です。
4:自ら貸主は宅建業に該当せず、37条書面の交付は不要です。



【問38】宅建業者Aが、宅建業者BからB所有の建物の売却を依頼され、Bと一般媒介契約(以下この問において「本件契約」という。)を締結した場合に関する次の記述のうち、宅建業法の規定に違反しないものはいくつあるか。

ア 本件契約を締結する際に、Bから有効期間を6か月としたい旨の申出があったが、AとBが協議して、有効期間を3か月とした。
イ 当該物件に係る買受けの申込みはなかったが、AはBに対し本件契約に係る業務の処理状況の報告を口頭により14日に1回以上の頻度で行った。
ウ Aは本件契約を締結した後、所定の事項を遅滞なく指定流通機構に登録したが、その登録を証する書面を、登録してから14日後にBに交付した。
エ 本件契約締結後、1年を経過しても当該物件を売却できなかったため、Bは売却をあきらめ、当該物件を賃貸することにした。そこでBはAと当該物件の貸借に係る一般媒介契約を締結したが、当該契約の有効期間を定めなかった。

⇒正解(4)全て違反しない
ア:一般媒介契約の有効期限は自由です。
イ:一般媒介契約に定期的な報告義務はありません(申込みがあったときは報告必要)。
ウ:一般媒介契約に指定流通機構への登録義務はありません(登録することは可能)。
エ:一般媒介契約の有効期限は自由ですが、そもそも貸借なので宅建業法の規制はありません。



【問39】宅建業者Aが、自ら売主として、宅建業者Bの媒介により、宅建業者ではないCを買主とするマンションの売買契約を締結した場合における宅建業法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフについて告げるときに交付すべき書面(以下この問において「告知書面」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 告知書面には、クーリング・オフによる買受けの申込みの撤回又は売買契約の解除があったときは、Aは、その買受けの申込みの撤回又は売買契約の解除に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができないことを記載しなければならない。
2 告知書面には、クーリング・オフについて告げられた日から起算して8日を経過するまでの間は、Cが当該マンションの引渡しを受け又は代金の全部を支払った場合を除き、書面によりクーリング・オフによる買受けの申込みの撤回又は売買契約の解除を行うことができることを記載しなければならない。
3 告知書面には、Cがクーリング・オフによる売買契約の解除をするときは、その旨を記載した書面がAに到達した時点で、その効力が発生することを記載しなければならない。
4 告知書面には、A及びBの商号又は名称及び住所並びに免許証番号を記載しなければならない。

⇒正解(1)告知書面の記載事項を問う難問かと思いきや、クーリング・オフの易しい知識を問う消去法で解ける問題です
2:クーリング・オフができなくなるのは「引渡しを受け又は代金の全部を支払った場合」ではなく、「引渡しを受けかつ代金の全部を支払った場合」です。
3:到達した時点ではなく、書面を発したときに効力を生じます。
4:単なる媒介業者であるBの情報を記載する必要はありません。



【問40】次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 宅建業者は、その業務に関する帳簿を備え、取引のあったつど、その年月日、その取引に係る宅地又は建物の所在及び面積その他国土交通省令で定める事項を記載しなければならないが、支店及び案内所には備え付ける必要はない。
2 成年である宅建業者は、宅建業の業務に関し行った行為について、行為能力の制限を理由に取り消すことができる。
3 宅建業者は、一団の宅地建物の分譲をする場合における当該宅地又は建物の所在する場所に国土交通省令で定める標識を掲示しなければならない。
4 宅建業者は、業務上取り扱ったことについて知り得た秘密に関し、税務署の職員から質問検査権の規定に基づき質問を受けたときであっても、回答してはならない。

⇒正解(3)
1:帳簿は案内所には不要ですが、支店には備え付ける必要があります。
2:近年の法改正で、単に成年被後見人や被保佐人であるというだけでは免許欠格要件とはならず「心身の故障により宅地建物取引業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定めるもの」が欠格要件となりましたので、成年被後見人や被保佐人は、自分が制限行為能力者であることを理由としてその行為を取り消すことができなくなりました。
4:依頼者の承諾があった場合や正当な理由があれば証言可能です。



【問41】宅建業者Aが行う業務に関する次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。なお、この問において「37条書面」とは、同法第37条の規定により交付すべき書面をいうものとする。

ア 宅建業者Aが自ら売主として建物を売却する場合、宅建業者Bに当該売却の媒介を依頼したときは、Bは宅建士をして37条書面に記名押印させなければならず、Aも宅建士をして37条書面に記名押印させなければならない。
イ 宅建業者Aが自ら売主として建物を売却する場合、当該売買契約に際し、買主から支払われる手付金の額が売買代金の5%未満であるときは、当該手付金の額の記載があれば、授受の時期については37条書面に記載しなくてもよい。
ウ 宅建業者Aが売主を代理して建物を売却する場合、買主が宅建業者であるときは、37条書面を交付しなくてもよい。
エ 宅建業者Aが売主を代理して抵当権が設定されている建物を売却する場合、当該抵当権の内容について37条書面に記載しなければならない。

⇒正解(1)正しいのはアのみ
イ:代金以外の金銭の額・授受の目的・授受の時期は、全取引における37条書面の任意的記載事項です。問37-3も参照
ウ:宅建業者には37条書面の交付を省略できるという例外はありません。
エ:登記された権利の種類・内容は、全取引における35条書面記載事項です。



【問42】宅建業者Aが、自ら売主として宅建業者ではないBを買主とする土地付建物の売買契約(代金3,200万円)を締結する場合に関する次の記述のうち、民法及び宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 割賦販売の契約を締結し、当該土地付建物を引き渡した場合、Aは、Bから800万円の賦払金の支払を受けるまでに、当該土地付建物に係る所有権の移転登記をしなければならない。
2 当該土地付建物の工事の完了前に契約を締結した場合、Aは、宅建業法第41条に定める手付金等の保全措置を講じなくても手付金100万円、中間金60万円を受領することができる。
3 当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を400万円とし、かつ、違約金の額を240万円とする特約を定めた場合、当該特約は無効となる。
4 当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を定めていない場合、債務の不履行による損害賠償の請求額は売買代金の額の10分の2を超えてはならない。

⇒正解(2)
1:売主である宅建業者は、代金の30%超を受領するまでに登記など売主の義務を履行する必要がありますが、800万/3200万=25%なので、まだ移転登記は必要ありません。
2:未完成物件なので、代金の5%を超える手付金等(160万円)を受領する場合に保全措置が必要となります。手付金受領時(100万円)も中間金受領時(160万円ちょうど)も160万円を超えていませんので保全措置は不要です。
3:損害賠償の予定額と違約金の額を合算した額が代金の20%を超えることは禁止されていますが、3,200万×20%=640万ちょうどなのでセーフです。また限度額を超えたとしても、超えた部分だけが無効となるだけです。
4:損害賠償の予定額を定めていないのであれば、債務不履行により実際に発生した損害額を請求することができます。



【問43】宅建業者の業務に関する次の記述のうち、宅建業法の規定に違反するものはいくつあるか。

ア マンションの販売に際して、買主が手付として必要な額を持ち合わせていなかったため、手付を分割受領することにより、契約の締結を誘引した。
イ 宅地の売買に際して、相手方が「契約の締結をするかどうか明日まで考えさせてほしい」と申し出たのに対し、事実を歪めて「明日では契約締結できなくなるので、今日しか待てない」と告げた。
ウ マンション販売の勧誘を電話で行った際に、勧誘に先立って電話口で宅建業者の商号又は名称を名乗らずに勧誘を行った。
エ 建物の貸借の媒介に際して、賃貸借契約の申込みをした者がその撤回を申し出たが、物件案内等に経費がかかったため、預り金を返還しなかった。

⇒正解(4)全て違反する
ア:思いきり「手付の貸与その他信用の供与による契約の締結誘引」です。
イ:正当理由なく「契約判断に必要な時間を与えることを拒否」してはいけません。
ウ:勧誘をする場合は、宅建業者の商号・名称、勧誘者の氏名、勧誘目的である旨を告げる必要があります。
エ:問題外ですね。経費を差し引いて返還することも宅建業法違反です。



【問44】宅建業者A(消費税課税事業者)が受け取ることができる報酬額についての次の記述のうち、宅建業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 居住の用に供する建物(1か月の借賃20万円。消費税等相当額を含まない。)の貸借であって100万円の権利金の授受があるものの媒介をする場合、依頼者双方から受領する報酬の合計額は11万円を超えてはならない。
2 宅地(代金1,000万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、売主から代理の依頼を受け、買主から媒介の依頼を受け、売買契約を成立させて買主から303,000円の報酬を受領する場合、売主からは489,000円を上限として報酬を受領することができる。
3 宅地(代金300万円。消費税等相当額を含まない。)の売買の媒介について、通常の媒介と比較して現地調査等の費用が6万円(消費税等相当額を含まない。)多く要した場合、依頼者双方から合計で44万円を上限として報酬を受領することができる。
4 店舗兼住宅(1か月の借賃20万円。消費税等相当額を含まない。)の貸借の媒介をする場合、依頼者の一方から受領する報酬は11万円を超えてはならない。

⇒正解(2)
1:居住用建物なのでみなし計算はできず、20万×1.1=22万円(依頼者の承諾がなければ0.5ヶ月分ずつ)。
2:媒介である買主からの上限は(1,000万×3%+6万)×1.1=39.6万円。代理である売主からの上限はこれの2倍で79.2万円。買主と売主の双方から報酬を受領する場合でも、合計は媒介の報酬限度額の2倍(代理の報酬限度額)を超えることはできず、303,000円+489,000円=79.2万円ちょうどなのでセーフです。
3:売主への説明や合意の記載がありませんが、空家特例の問題だったとしても上限は18万円+消費税までです。更に適用されるのは売主からのみです。売主から198,000円を受領できたとしても、買主から受領できるのは(300万×4%+2万)×1.1=154,000円で、合わせて35.2万円が上限となります。
4:店舗兼住宅は「居住用建物以外」として扱われみなし計算が可能ですが、権利金の記載がないので依頼者の双方を合わせて賃料の1ヶ月分(配分自由)が上限となります。



【問45】宅建業者Aが、自ら売主として宅建業者ではない買主Bに新築住宅を販売する場合における次の記述のうち、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の規定によれば、正しいものはどれか。

1 Bが建設業者である場合、Aは、Bに引き渡した新築住宅について、住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結を行う義務を負わない。
2 Aが住宅販売瑕疵担保責任保険契約を締結する場合、当該契約は、BがAから当該新築住宅の引渡しを受けた時から2年以上の期間にわたって有効なものでなければならない。
3 Aが住宅販売瑕疵担保責任保険契約を締結した場合、A及びBは、指定住宅紛争処理機関に特別住宅紛争処理の申請をすることにより、当該新築住宅の瑕疵に関するAとBとの間の紛争について、あっせん、調停又は仲裁を受けることができる。
4 AB間の新築住宅の売買契約において、当該新築住宅の構造耐力上主要な部分に瑕疵があってもAが瑕疵担保責任を負わない旨の特約があった場合、住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結を行う義務はない。

⇒正解(3)
1:宅建業者間取引であれば資力確保措置は不要ですが、買主である建設業者は宅建業者とはみなされず、原則通り資力確保措置を講ずる必要があります。
2:住宅販売瑕疵担保責任保険契約は、引渡しから10年以上の期間にわたって有効である必要があります。
4:買主に不利な特約は無効です。



【問46】独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問において「機構」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 機購は、証券化支援事業(買取型)において、賃貸住宅の購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権を譲受けの対象としている。
2 機構は、市街地の土地の合理的な利用に寄与する一定の建築物の建設に必要な資金の貸付けを業務として行っている。
3 機構は、証券化支援事業(買取型)において、省エネルギー性に優れた住宅を取得する場合について、貸付金の利率を一定期間引き下げる制度を設けている。
4 機構は、経済事情の変動に伴い、貸付けを受けた者の住宅ローンの元利金の支払が著しく困難になった場合に、償還期間の延長等の貸付条件の変更を行っている。

⇒正解(1)
1:無条件に賃貸住宅の購入に必要な資金の貸付けに係る金融機関の貸付債権を譲受けの対象としているわけではありません。親族が居住する等の要件が必要となります。



【問47】宅建業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。

1 住宅の居室の広さを畳数で表示する場合には、畳1枚当たりの広さにかかわらず、実際に当該居室に敷かれている畳の数を表示しなければならない。
2 団地(一団の宅地又は建物をいう。)と駅との間の距離は、駅から最も近い当該団地内の地点を起点又は着点として算出した数値を表示しなければならず、当該団地を数区に区分して取引するときは各区分ごとに距離を算出して表示しなければならない。
3 新築分譲マンションを完成予想図により表示する場合、完成予想図である旨を表示すれば、緑豊かな環境であることを訴求するために周囲に存在しない公園等を表示することができる。
4 新築分譲住宅の販売に当たって行う二重価格表示は、実際に過去において販売価格として公表していた価格を比較対照価格として用いて行うのであれば、値下げの時期から1年以内の期間は表示することができる。

⇒正解(2)
1:畳1枚=「1.62㎡以上の広さ」で表示する必要があります。
3:完成予想図をその旨を明示して用いることは可能ですが、現況に反する表示をすることはできません。
4:過去の販売価格の公表時期及び値下げの時期を明示すること過去の販売価格は値下げの3ヶ月以上前に公表された価格であって値下げ前3ヶ月以上にわたり実際に販売のために公表していた価格であること値下げの時期から6ヶ月以内に表示することの3つの要件を満たせば比較対照価格として二重価格表示が可能です。



【問48】次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 建築着工統計(令和3年1月公表)によれば、令和2年1月から令和2年12月までの新設住宅着工戸数は約81.5万戸となり、4年ぶりに増加に転じた。
2 令和3年版土地白書(令和3年6月公表)によれば、土地取引について、売買による所有権移転登記の件数でその動向を見ると、令和2年の全国の土地取引件数は約128万件となり、5年連続の増加となっている。
3 令和3年地価公示(令和3年3月公表)によれば、令和2年1月以降の1年間の地価の変動を見ると、全国平均の用途別では、住宅地及び商業地は下落に転じたが、工業地は5年連続の上昇となっている。
4 年次別法人企業統計調査(令和元年度。令和2年10月公表)によれば、令和元年度における不動産業の営業利益は約5兆円を超え、前年度を上回った。

⇒正解(3)統計情報は受験年の最新情報を覚えましょう。



【問49】土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1 森林は、木材資源としても重要で、水源涵養、洪水防止等の大きな役割を担っている。
2 活動度の高い火山の火山麓では、火山活動に伴う災害にも留意する必要がある。
3 林相は良好でも、破砕帯や崖錐等の上の杉の植林地は、豪雨に際して崩壊することがある。
4 崖錐や小河川の出口で堆積物の多い所等は、土石流の危険が少ない。

⇒正解(4)
4:堆積物がある所は、長雨や集中豪雨で土石流の危険が高くなります。



【問50】建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1 鉄骨構造は、主要構造の構造形式にトラス、ラーメン、アーチ等が用いられ、高層建築の骨組に適している。
2 鉄骨構造の床は既製気泡コンクリート板、プレキャストコンクリート板等でつくられる。
3 鉄骨構造は、耐火被覆や鋼材の加工性の問題があり、現在は住宅、店舗等の建物には用いられていない。
4 鉄骨構造は、工場、体育館、倉庫等の単層で大空間の建物に利用されている。

⇒正解(3)
3:鋼材は加工性が高く、住宅や店舗等の建物にも用いられています。


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