- 令和8年の宅建法改正情報
令和8年(2026年)の宅建試験で出題される最新の法改正情報をお送りします。
★は重要度で、最高で★5つです。
どの教材より、どのサイトより、どんな高額講座よりも今年度宅建試験で出題される改正情報を網羅した【完全版】となります。各ページも最新法改正に順次対応させていきます!
■権利関係の法改正
1.親権・養育費・親子交流などに関する規律(-)
宅建試験では極めて出題可能性が低い分野で非常に多くの改正がありました。ここで時間を費やし無理に覚える必要はないでしょう。もしも出題された場合は常識判断や消去法で、それで対処できない場合は捨て問題で大丈夫です。
2.公正証書遺言(★★)
従来は公証人と対面して作成する必要があった公正証書遺言が、オンライン面談で可能となり、遺言書も公証人がオンラインで作成し、電子署名で遺言が成立することとなりました。
出題可能性はそれほど高くありませんが、公正証書遺言=オンラインでもOK、覚えておきましょう。
3.所有不動産記録証明制度(★★★)
近年の法改正で相続登記が義務化されたことに伴い、相続人が被相続人名義の不動産を把握しやすくするため、登記漏れを防止するため、登記官において所有不動産記録証明書を交付する制度が新設されました。
相続人は、登記官に対し、手数料を納付して、被相続人に係る所有不動産記録証明書の交付を請求することができます(誰でも、自分が所有する不動産の所有不動産記録証明書の交付を請求することもできます)。
4.住所等変更登記(★★★★)
所有権登記名義人の氏名(名称)または住所に変更があった場合、所有権登記名義人は、その変更のあった日から2年以内に変更の登記を申請しなければならない。
正当理由なく変更登記を怠った場合は5万円以下の過料となります。上記3番の相続による所有権移転登記=3年以内という近年の法改正箇所としっかり区別しておいてください。ひっかけ問題で狙われやすいところです。
5.登記官の過料通知(★)
登記官が裁判所へ過料通知を行うには、義務違反者に対して相当の期間を定めて義務の履行を催告し、正当な理由なく期間内に申請がされないときに限られる。
上記の規定が新設されました。なかなか渋いですね・・「直ちに裁判所へ通知される」と出題されたら誤りです。簡単なので頭の片隅に入れておきましょう。
6.区分所有法
今年度法改正の目玉です。細かいマンション管理士・管理業務主任者試験対策とならないよう、あくまでも「宅建試験対策」として宅建試験での出題ポイントを見ていきます。
多くのサイトや教材が改正点の箇条書き(最悪)や新旧比較(まだマシ)のみに留めていますので、もっと分かりやすく「説明」しながらお伝えしていきます。
・集会決議の円滑化(★★★★)
まずは法改正全体の土台となる基本原則を見ていきます。従来は欠席者を含めた区分所有者全員で行う絶対多数決が原則となっていました。これが法改正により、集会に出席した区分所有者のみで行う「出席者多数決」が原則となっています。賛否について積極的な人だけで多数決を行うことにより、従来よりも円滑な決議が見込まれます。
しかし重大な決議を少ない出席者だけで決められても困ります。そこで「特別決議」の場合は、新たに「出席者の定足数」が要件として定められています。
「特別決議の定足数」=区分所有者と議決権の各過半数(規約で厳しくすること可)
特別決議については、そもそも区分所有者と議決権の各過半数が出席した上で決議を行う必要があるということですね。規約で定足数の変更可能も含めてここは重要です。
もちろんここでの区分所有者=議決権を有しないものを除きますが、書面や代理人、電磁的方法によって議決権を行使する者は「出席者」に含まれます。そして問題は所在不明な区分所有者が多くいる場合です。全10部屋のマンションで5部屋の住人と連絡が取れない場合、定足数が足りず特別決議を開くことができません。
そこで新たに「所在等不明区分所有者は、裁判所の決定により決議要件の分母から除外することができる」という規定が新設されています。一般区分所有者(所在等不明区分所有者以外)が所在等不明区分所有者を除外して集会決議を行う場合、管理者がいる場合はその旨を通知し、管理者がいない場合はその旨を建物内の見やすい場所に掲示する必要がある点まで覚えておきましょう。
・決議要件の緩和
ちょっと意地悪なら上記の所在等不明区分所有者から出題されますが、本命はここでしょう。従来の知識に混ざりここのどこかからポツンと1肢、それが今年の正解肢となる可能性が高いと思われます。
普通決議(★★★)
定足数の新規定はないので、ここは多数決の割合が「全員の過半数」→「出席者の過半数」に変わっただけですね。シンプルに決議要件が緩和されただけと考えておけば大丈夫です。
特別決議(★★★★)
規約の設定変更廃止、共用部分の重大変更、管理組合の法人化などなどですね。上記の通り定足数=過半数の出席+多数決の割合が「出席者の3/4以上」の賛成となっています。ただし共用部分の重大変更は、①共用部分の設置または保存の瑕疵により権利侵害のおそれがある場合、②バリアフリー化のために必要な場合は、3/4ではなく2/3となります。そして更に重要な例外として、共用部分の重大変更だけは規約で3/4を過半数とすることができます。つまり従来は区分所有者の定数だけを減らすことができた例外(議決権は減らすこと不可)が、区分所有者と議決権のどちらの定数も過半数まで減らすことができるようになったということです。ここはひっかけ超注意です!
復旧決議(★★★★★)
特別決議の中でも、大規模滅失の復旧決議は多数決の割合が2/3となっています。つまり「過半数の出席」+「出席者の2/3」以上の賛成となります。この数字の変更はシンプルに熱く、割と出題の本命ですね。更に「この決議に賛成しなかった区分所有者は、賛成した者に対して時価での買い取りを請求できる」とされています。ここもすごく重要です。
建替え決議(★★★★★)
決議要件が緩和されたのは普通決議と特別決議です。建替え決議に変更はなく、従来通り全ての区分所有者および議決権の各4/5以上の賛成が必要となります(もちろん建替え以外でも4/5だった建物更新決議や取壊し決議等も同様です)。最新法改正の裏をかいた意地悪パターンの本命ですね。出席者の4/5ではありませんので超注意です!また、①地震や火災に対する安全性を欠いている場合、②外壁剥離等により周辺に危害を生ずるおそれがある場合、③給排水管設備の損傷や腐食がある場合、④バリアフリー基準に適合していない場合の建替え決議は、4/5が3/4となる例外も新設されています。この3/4の例外も注意してください。
・国内管理者(★★)
ここはだいぶ重要度が下がります。海外に住む区分所有者(これから海外に転居する区分所有者)や本店が海外にある法人は、国内に住む者を管理人として選ぶことができます。義務ではなく「できる」という点は宅建試験が好きなひっかけポイントですね。国内管理人を選任した区分所有者は、氏名・住所などを必ず管理者へ知らせる必要があります。こちらは「必ず」です。
尚、国内管理人が行うことができる行為は以下の通りです。
① 保存行為・軽微な改良行為
② 専有部分の利用
③ 管理組合からの通知の受領
④ 総会での議決権行使
⑤ 管理費や修繕積立金の支払いなど
■宅建業法の法改正
1.拘禁刑(★★)
宅建業法だけでなく、権利関係等でも出題可能性のある「刑法」の改正です。
主に宅建免許基準や宅建士の欠格事由、罰則で出てくる「懲役刑」「禁錮刑」が一元化され「拘禁刑」となりました。拘禁刑とすべきところが懲役刑となっているから誤りという出題も考えにくく、呼び名が変わっただけですので深く考える必要はないでしょう。
2.宅建業者票(★★)
従来の縦30cm以上×横35cm以上が「25cm×35cm」以上=A3サイズで可に変更されました。本試験で宅建業者票(標識)の大きさが出題されたことはありませんが、改正された上にA3サイズでOKというキャッチーな知識ができたので念のため。
もしも「A4サイズとすることができる」「B5サイズとすることができる」と出題された場合は誤りとなります。
3.重要説明事項(★★★)
区分所有建物において、「当該一棟の建物及びその敷地の管理者等が当該一棟の建物及びその敷地に係る管理組合から委託を受けて管理事務を行うマンション管理業者である場合にあっては、その旨」が追加されました。
条文通りでは何を言っているのか分かりませんね。要は、管理組合から委託を受けて管理事務を行う「管理業者管理方式であるか否か」を説明するということです。条文通りの出題も考えられますので上記下線も軽く頭に入れ、「管理業者管理方式であるか否か」は確実に覚えておいてください。
また港湾法関連でも重要説明事項が追加されていますが、そちらは覚える必要ないでしょう。
■法令制限の法改正
事後届出(★★★)
近年の情勢から日本の国土を守るため、従来の土地の利用目的や対価の額に加え、個人が事後届出を行う場合は国籍等が、法人の場合は設立準拠法国が届出事項として追加されました。
更に法人の場合は、①代表者の国籍等、②同一国籍等を有する者が役員の過半数を占める場合はその国籍等、③同一国籍等を有する者が議決権の過半数を占める場合はその国籍等も届出事項となっています。
■税その他の法改正
1.固定資産税の新築住宅の税額控除(★★★)
対象となる住宅の床面積要件が、50㎡以上280㎡以下から「40㎡(原則)以上240㎡以下」となりました。1戸あたり120㎡相当分までが減額対象(超える部分は通常課税)となる点は従来通りです。東京都の特定地域は50~240㎡となりますが、例外まで覚える必要はないでしょう。
2.不動産取得税の住宅に係る課税標準の特例(★★★)
こちらも固定資産税と同じく、対象となる住宅の床面積要件が、50㎡以上240㎡以下から「40㎡(原則)以上240㎡以下」となりました。
3.不動産取得税の免税点(★★★★★)
不動産取得税が課税されない課税標準額(免税点)が引き上げられました。
・土地:10万円 → 16万円
・家屋(建築による取得):23万円 → 66万円
・家屋(建築以外での取得):12万円 → 34万円
ここはシンプルに超重要です。
尚、固定資産税の免税点も引き上げられていますが、そちらは令和9年度試験からの出題となります。
4.住宅ローン控除(★)
省エネ住宅が有利となる規定が色々と追加されました。一般住宅(借入限度額2,000万円、控除期間10年)に対し、借入限度額が高くなり控除期間も長くなるなど、住宅の性能によって控除額や期間に大きな差がつく制度となっています。以下、最重要ポイントのみ紹介しておきます。
・省エネ性能の高い既存住宅について、借入限度額を引き上げ、控除期間を13年間とする
・床面積要件について、40㎡以上に緩和する措置を既存住宅にも適用する(合計所得金額1,000万円超の者および子育て世帯等への上乗せ措置利用者は50㎡以上)
宅建試験で最も面倒な所得税で、更に細かすぎる追加規定となります。ここを深追いするなら他を詰めた方が遥かに合格へ近づけますが、借入限度額等が気になる方は「住宅ローン控除
改正」で検索してチラ見しておいてください。
5.住宅金融支援機構法(★★)
フラット35の融資限度額が、従来の8,000万円から1億2,000万円に引き上げられました。一戸建ての床面積要件も緩和され、従来の70㎡以上から50㎡以上の住宅が対象となっています。
また何かしら毎年追加されている機構の業務として、マンションの再生等の円滑化に関する法律の改正に伴い「マンションの更新等に必要な資金の貸付」が加わっています。
以上、長くなりましたが令和8年最新法改正対策をお送りしました。例題は「インプリ模擬試験」にモリモリ盛り込んでいますので、そちらも是非ご検討ください。
ラクに得点を稼ぐことができますので★3以上は絶対に押さえておいてください!!
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