意思表示の改正

意思表示の改正

今回は「意思表示」に関する改正民法を見ていきます。


意思表示は、その通知が相手方に到達したときから効力を生ずる。

従来は「隔地者」に限定した規定でしたが、隔地者への意思表示に限らず、「意思表示は相手方に到達したときに効力を生ずる」とされました。伝達手段が発達した今、遠くにいる人でも特別扱いする必要はないということですね。

相手方が正当理由なく意思表示の通知が到達することを妨げた場合、その通知は、通常到達すべきであったときに到達したものとみなされます

また、通知を発した後に表意者が死亡、意思能力を喪失、行為能力の制限を受けた場合であっても意思表示の効力に影響はありません。従来は死亡、意思能力の喪失、「行為能力の喪失」=後見開始について規定していましたが、後見開始に限らず「行為能力の制限」保佐や補助の開始なども含まれることとなりました。ここが出題されたら少し難問ですね。


意思表示の相手方が未成年者、成年被後見人、意思無能力者であるときは、その意思表示をもって相手方に対抗することができない。

従来は未成年者と成年被後見人を対象とした規定でしたが、意思表示の受領時に意思能力を有しなかった者」も追加されました。

たとえば病気や事故で一時的に判断能力がない状態になってしまった場合、後見開始の審判を受けていなくても、その者は保護されるというわけです。

これらの者に意思表示を対抗するには、法定代理人がその意思表示を知るか、行為能力者となるか、意思無能力者が意思能力を回復することが必要となります。

病気が治って意思能力が回復し、自分がされた意思表示を認識すれば、表意者は意思表示の効力を主張することができます。


では、今週は意思表示の到達が隔地者に限定されなくなったこと、
正当理由なく到達を妨げたら到達したとみなされること、
意思無能力者も保護されるようになったこと、この3つを覚えておいてください!


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