権利関係 地役権 重要度 ★★☆☆☆


地役権とは、ある土地の便益を上昇させるため、他の土地を利用できる権利をいいます。この「ある土地」を要役地(ようえきち)、「他の土地」を承役地(しょうえきち)と呼びます。ほとんど出題されませんので、サラッと確認程度に読んでおいてください。

・ 地役権は、
要役地から分離して処分することはできない!
 
・ 共有者の1人が地役権を時効取得すると、
他の共有者も地役権を取得する!
 
・ 要役地、承役地の共有者は、
自己の持分についてのみ地役権を消滅させることはできない!

・ 地役権者は、地役権が定められていない部分の土地を、
継続かつ表現の形で使用を継続した場合、その部分について地役権を時効取得することができる!(継続かつ表現=使用を続け、それが客観的にも明らかな状態)

[ もうワンポイント!]

承役地所有者が承役地を第三者に譲渡した場合、その取得者が通行地役権の存在を知っておりかつ、通路として継続的に使用されているときは、承役地所有者は地役権者に対して通行地役権を否定することができません(承役地所有者→第三者に所有権移転登記あり、地役権者は
地役権の登記必要なし)。
 
地役権者が要役地を第三者に譲渡した場合、その取得者は承役地所有者に対して通行地役権が自己に移転したことを主張することができます(地役権者→第三者に所有権移転登記あり、地役権者は
地役権の登記必要)。

[ 平成14年 宅建試験 問4 ]
 Aは,自己所有の甲土地の一部につき,通行目的で,隣地乙土地の便益に供する通行地役権設定契約(地役権の付従性について別段の定めはない。)を,乙土地所有者Bと締結した。この場合,民法の規定及び判例によれば,次の記述のうち正しいものはどれか。

1.この通行地役権の設定登記をしないまま,Aが,甲土地をCに譲渡し,所有権移転登記を経由した場合,Cは,通路として継続的に使用されていることが客観的に明らかであり,かつ,通行地役権があることを知っていたときでも,Bに対して,常にこの通行地役権を否定できる。
2.この通行地役権の設定登記を行った後,Bが,乙土地をDに譲渡し,乙土地の所有権移転登記を経由した場合,Dは,この通行地役権が自己に移転したことをAに対して主張できる。
3.Bは,この通行地役権を,乙土地と分離して,単独で第三者に売却することができる。
4.Bが,契約で認められた部分ではない甲土地の部分を,継続かつ表現の形で,乙土地の通行の便益のために利用していた場合でも,契約で認められていない部分については,通行地役権を時効取得することはできない。

1 誤
Cは通行地役権があることを知っており、また、通路として継続的に使用されていることが客観的に明らかであるため、Bに対して、通行地役権を否定することはできない
2 正要役地の所有権が移転すれば地役権も移転する
3 誤:地役権を要役地から分離して処分することはできない
4 誤:継続かつ表現の形で使用を継続すれば時効取得可能

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