事務所以外の場所 重要度 ★★★★☆


宅建業を営むためには「事務所」が必要であると前ページで説明しましたが、
宅建業の営業は事務所だけで行われているわけではありません。

モデルルームなどでも営業活動が行われています。

しかし、それぞれの宅建業者がモデルルームなどの催し場を好き勝手に設けて営業活動
ができるはずもありません。

ここではそれら「事務所以外の場所」についての規制を見ていきます。



標識の掲示義務

どこの宅建業者が、そこでどういった営業を行っているのかを明示します。

標識の掲示義務のある「事務所以外の場所」とは、以下の5ヶ所です。


1.事務所以外の、継続的に業務を行うことができる施設を有する場所
2.一団の宅地建物の分譲を行う案内所
3.「他の宅建業者が行う一団の宅地建物の分譲」の代理・媒介を行う案内所
4.宅建業務に関する展示会などの催しを実施する場所
5.一団の宅地建物の分譲をする際に、その宅地建物が所在する場所



少し細かいですが、この5つは覚えておいてください。

補足ですが、1番の「事務所以外の」とは、つまり契約締結権限を有する者が置かれて
いないということです。これで契約締結権限を有する者がいたら「事務所」ですからね。

2番はいわゆる現地案内所です。ちなみに「一団」とは、10区画以上の宅地または10戸
以上の建物をいいます。3番も現地案内所ですが、これは自社物件ではなく、他社物件
の代理・媒介を行うケースです。

4番は住宅フェアや相談会、5番はそのまま宅地建物の所在地ですね。


もしかしたら試験に出るかも?というマメ知識を1つ。

上記3番の場合、標識に
他社(売主)の商号または名称、免許証番号を記載する。

これは覚えておいて損はないかもしれません。



成年者である専任取引士の設置義務

上記1〜4番(5番含まない)の場所で契約の申込みを受ける場合、または契約を締結する場合
は、成年者である専任取引士を置く必要があります。

そしてその場合、その場所で
業務を開始する日の10日前までに、
専任取引士の氏名などを届け出なければなりません。

届出先は、
免許権者および案内所等の所在地を管轄する都道府県知事の「2ヶ所」です。
同一の場合はもちろん1ヶ所だけで構いません。

免許権者が国土交通大臣である場合は、案内所等の所在地を管轄する都道府県知事を経由
して届け出るということも頭の隅に入れておいてください。



以上、事務所以外の場所についての規制です。

標識の掲示義務に違反した場合は、監督処分として指示処分の対象となり、50万円以下
の罰金に処せられることもあります。また、専任取引士等の届出を怠ったり、虚偽の届出を
した場合にも50万円以下の罰金に処せられてしまいます。


事務所以外の場所には、事務所に必要な報酬額・帳簿・従業者名簿の規制はありません。

宅建試験では比較の引っかけ問題がよく出題されますので、しっかりと区別しておいてください。



[ 平成9年 問42 ]
 宅地建物取引業者Aが一団の宅地建物の分譲を行う案内所に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において、「契約行為等」とは、宅地建物の売買若しくはその代理・媒介の契約(予約を含む。)を締結し、又はこれらの申込みを受けることをいう。

1.Aは、契約行為等を行わない案内所についても、宅地建物取引業法第50条に規定する標識(以下この問において「標識」という。)を掲げなければならない。

2.Aが、契約行為等を行わない案内所に置かなければならない成年者である専任の取引士の数は、当該案内所において業務に従事する者の数にかかわらず、1名である。

3.他の宅地建物取引業者Bが、Aに対し一団の宅地建物の分譲の販売代理を一括して依頼した場合、Aが契約行為等を行う案内所に、Aの標識とともに、Bも、自己の標識を掲げなければならない。

4.Aは、その事務所及び契約行為等を行う案内所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通大臣が定めた報酬の額を掲示しなければならない。



1 正

2 誤:契約行為等を行わない案内所に専任取引士の設置義務はない
3 誤:標識を掲示するのは当該案内所を設置する業者
4 誤



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