絶対役立つ宅建業法:クーリング・オフ

今回は「クーリング・オフ」についてお話いたします。 宅建業法全般に言えることですが、ここも簡単ですね。初見では複雑そうに見えるかもしれませんが、とても簡単です。間違える要素がありません。前回までの35条、37条の1~2割の勉強時間でマスターできると思います。宅建試験に合格する人でクーリング・オフを落とす人はほとんどいないでしょう。 クーリング・オフ=頭を冷やして考え直す。喫茶店やテント張りの案内所などガヤガヤしたところで契約申込みをしてしまったときに、後で冷静に考えて、やっぱり買わない!という制度です。少し難易度高めの間違えそうな問題を並べてみましたので、例によって基本知識は かんたん宅建業法<クーリング・オフ>をご覧ください。 では、絶対役立つ宅建業法「クーリング・オフ」を見ていきましょう!

クーリング・オフ(宅建業法37条の2)

【問1】宅建業者の事務所で売買契約を締結した場合でも、一時的に設けられたモデルルームで取引士が不在のときに買受けの申込みを行った場合、買主はクーリング・オフをすることができる。

【問2】買主からの申出により、買主の自宅近くの喫茶店で買受けの申込みを行った場合、買主はクーリング・オフをすることができなくなる。

【問3】宅建業者の申出により、買主の自宅で売買契約を締結した場合、買主はクーリング・オフをすることができなくなる。

【問4】ー

【問5】宅建業者ではない売主から代理を依頼された宅建業者のテント張り案内所で買受けの申込みをした場合、買主は宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づいて当該申込みの撤回をすることができなくなる。

【問6】喫茶店で売買契約を締結し、宅地建物の引渡しを受け、宅建業者に代金の一部を支払った場合、買主はクーリング・オフをすることができない。

【問7】喫茶店で売買契約を締結し、宅地建物の引渡しを受け、宅建業者に代金の全部を支払った場合でも、宅建業者から書面にてクーリング・オフができる旨を告げられた日より8日を経過していなければ、買主はクーリング・オフをすることができる。

【問8】ー

【問9】ー

【問10】ー

【問11】宅建業者は、クーリング・オフができる旨を買主に告げなかった場合、業務停止処分を受けるほか、50万円以下の罰金が科されることもある。



なかなか意地悪な問題がありますね。これらをスラスラ解ければクーリング・オフはバッチリです。もちろん「買主に不利な特約は無効である」「宅建業者間では適用されない」など、すぐに覚えられる単純な問題を間違えたら元も子もありませんので、かんたん宅建業法で基本の基本もしっかり押さえておいてください。

申込みが事務所等以外で行われているか? YES → クーリング・オフできる
代金の全額を支払っていないか? YES → クーリング・オフできる
書面で告げられて8日を経過するまでに発しているか? YES → クーリング・オフできる

このように、順次チェックしていけばとても簡単ですね。クーリング・オフができそうな文章が並んでいても、1つでも条件から外れればクーリング・オフはできなくなります。では、解答です ↓



【1…×】契約締結を「事務所等」で行っても、契約申込みを「事務所等以外」で行っていればクーリング・オフをすることができます。しかし、モデルルームは土地に定着する建物内に設けられた案内所と言えますので、「事務所等」に該当します。一時的に設けられたものでも、申込時に取引士が不在だったとしても関係ありません。よって、事務所等で契約申込みを行ったことになり、クーリング・オフをすることができません。

【2…×】もちろん喫茶店は事務所等に該当しません。そして、買主が自ら指定したことにより事務所等として扱われるのは、買主の自宅と勤務先だけです。よって、買主の申出により喫茶店で申込みを行っても、依然クーリング・オフをすることができます。

【3…×】解答2の説明通り、買主が自ら申し出た場合の自宅と勤務先が事務所等として扱われます。宅建業者が買主の自宅を指定しても、事務所等とはなりません。また、この問題のように申込み場所が記載されていない場合、暗黙の了解として契約締結場所=契約申込み場所とお考えください。本試験でも、契約締結場所と申込み場所が同一の場合は律儀に分けて書かず出題されます。

【4】ー

【5…〇】宅建業法に定めるクーリング・オフとは、宅建業者が自ら売主となり、宅建業者以外が買主となる場合の規定です。売主が宅建業者ではないので、申込み場所が事務所等に該当しなくてもクーリング・オフは適用されません。

【6…×】クーリング・オフができなくなるのは、宅地建物の引渡しを受け、代金全額を支払った場合です。代金の一部を支払ったに過ぎないとき、全額を支払っても引渡しを受けていないときは、依然としてクーリング・オフをすることができます。

【7…×】解答6の説明通り、宅地建物の引渡しを受け、代金全額を支払った場合はクーリング・オフができなくなります。8日を経過していなくても同様です。尚、移転登記がなされても、引渡しを受けていなければクーリング・オフをすることができます

【8】ー

【9】ー

【10】ー

【11…×】買主にクーリング・オフができる旨を告げることは、宅建業者の義務ではありません。書面で告げない限り、いつまでもクーリング・オフの対象となるだけです(代金全額の支払い+宅地建物の引渡しが完了すればクーリング・オフはできなくなります)。


⇒ 絶対役立つ宅建業法 宅建業者の業務規制