宅建試験「事後届出」のまちがい探し問題

宅建まちがい探し:法令上の制限の得点源第4位、「事後届出」のまちがい探しを見ていきます。まれに出題されない年もありますが、ほぼほぼ出題されると思ってください。前ページの開発許可制より覚えやすいと思います。

宅建まちがい探し!事後届出

【問1】土地を交換する契約を締結した場合、金銭の授受がなければ、事後届出が必要となることはない。

【問2】甲市が所有する市街化区域に所在する面積3,000㎡の土地をAに売却する契約を甲市とAが締結した場合、Aは事後届出を行う必要がある。

【問3】ー

【問4】土地売買等の契約を締結した場合、当事者のうち当該契約による権利取得者は、その契約に係る土地の登記を完了した日から起算して2週間以内に、事後届出を行わなければならない。

【問5】ー

【問6】ー

【問7】ー

【問8】都道府県知事は、事後届出に係る土地の利用目的及び対価の額について、届出をした権利取得者に対し勧告することができ、都道府県知事から勧告を受けた者が勧告に従わなかった場合、その旨及びその勧告の内容を公表することができる。

【問9】都道府県知事は、事後届出があった日から起算して2週間以内に勧告をすることができない合理的な理由があるときは、2週間の範囲内において、当該期間を延長することができる。

【問10】ー

【問11】ー

【問12】事後届出が必要な土地売買等の契約により権利取得者となった者が事後届出を行わなかった場合、都道府県知事から当該届出を行うよう勧告されるが、罰則の適用はない。


宅建合格!事後届出
以下、解答(全て×)です。
全て誤り(=×)の問題となっています。

基礎の基礎は「実はかんたん法令制限」をご参照ください。


1:事後届出が必要となる対象は「土地売買等の契約」で、売買(予約を含む)・交換・権利金の授受がある賃借権または地上権の設定を覚えておいてください。権利金の授受がない賃借権や地上権の設定、抵当権の設定、相続・贈与・時効による取得は事後届出が不要となる点にも注意です。間違いキーワードは「交換」となります。

2:当事者の一方または双方が国、地方公共団体その他政令で定める法人である場合、事後届出は不要となります。キーワードは「甲市」となります。過去に一度しか出題されたことがありませんが、農地法3条の許可を受けた農地を取得する場合も事後届出不要となります。簡単ですので頭の片隅に入れておけば良いことあるかもしれません

3:ー

4:事後届出の期限は、契約を締結した日から起算して2週間以内となります。登記は関係ありません。停止条件付契約の場合も契約締結日から起算し、停止条件の成就日は関係ありません。予約契約の場合も契約締結日から起算し、予約完結権の行使日は関係ありません。登記・停止条件・予約の3つはちょこちょこひっかけで出題されますのでご注意ください。キーワードは「登記を完了した日から起算」となります。

5:ー

6:ー

7:ー

8:事後届出の届出事項は、①土地の利用目的②対価の額(金銭以外であれば時価に見積もった額)の2点となります。そして審査・勧告・助言の対象となるのは利用目的だけで、対価の額は対象となりません。利用目的の変更勧告に従わない場合、都道府県知事は、その旨と勧告内容を公表することができます。キーワードは「対価の額」となります。尚、「公表することができる」のであって「公表しなければならない」と出題されたら誤りとなりますのでご注意ください。このひっかけ、やたら出題されます

9:都道府県知事は事後届出があった日から起算して3週間以内に審査を行い、土地の利用目的について勧告をすることができない合理的な理由があるときは、3週間の範囲内において、当該期間を延長することができます。キーワードは「2週間」となります。事後届出は2週間、審査(延長)は3週間・・間違えないように!

10:ー

11:ー

12:上記8番の通り、勧告の対象は土地の利用目的のみとなります。この勧告に従わない場合は勧告に従わない旨および勧告内容が公表される可能性がありますが、罰則はなく契約も有効なままです。しかし事後届出を行わないことは勧告云々以前の問題です。事後届出自体を行わなかった場合は罰則(6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金)の対象となりますたまに出題されるやらしいひっかけです。キーワードは「事後届出を行わなかった」となります。


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