- 平成26年の宅建試験法改正情報
平成26年(2014年)の宅建試験で出題される法改正情報をお送りします。
とても重要なものから少しでも出題可能性があるもの、宅建試験で出題される可能性がある法改正をまとめてみました。それぞれの重要度を★印で表しておきますので、★印が多いもの(最高5つ)は絶対に覚えておいてください!では、順番に見ていきましょう。
■権利関係の法改正
・嫡出子と非嫡出子の相続分が平等となりました。(★★★★★)
非嫡出子の相続分は、嫡出子の相続分の2分の1という規定がなくなりました。片親の違う兄弟姉妹の相続分は、他の兄弟姉妹の2分の1という規定はそのままです。法改正の裏をかいた引っかけ問題としてこちらが出題されるかもしれませんので要注意です。
■宅建業法の法改正
・重要事項の説明対象に災害対策基本法などが加わりました。(★)
災害が関わるような区域には説明が必要というイメージを持っておけば大丈夫でしょう。一応、それらの説明は「建物貸借」では説明不要ということは頭の片隅に入れておいてください。
・報酬に関する計算で、上乗せする消費税が8%となりました。(★★★★★)
以前の報酬に関する規制でお伝えしました通り、消費税が8%となりました。免税事業者は4%(H27法改正で3.2%)ですね。計算式は変わらず、最後に掛ける消費税部分が変更されただけです。
・都道府県知事による監督処分の公告方法について、ウェブサイトへの掲載その他適切な方法が加わりました。(★★)
それまでは公報のみで行っていた都道府県知事による監督処分の公告方法ですが、公報またはウェブサイトへの掲載その他適切な方法となりました。かなり細かい知識でそれほど重要度は高くありませんが、国土交通大臣の監督処分の公告方法が、「今まで通り官報のみ」ですので、引っかけとしてこちらが出題されるかもしれません。
■法令上の制限の法改正
・国土利用計画法の土地利用審査会の委員人数が5人以上となりました。(★)
それまでの「5人または7人」という規定から、「5人以上」となりました。出題可能性は低いです。
・都市計画法の開発審査会の委員人数が5人以上となりました。(★)
それまでの「5人または7人」という規定から、「5人以上」となりました。出題可能性は低いです。
・都市計画決定の告示後に送付する図書の写しの送付先が変わりました。(★)
都道府県の定める都市計画 → 関係市町村長に送付
市町村の定める都市計画 → 都道府県知事に送付(※)
国土交通大臣の定める都市計画 → 関係都府県知事および関係市町村長に送付
(※)2以上の都府県の区域に渡る場合は国土交通大臣および都府県知事に送付
・建築基準法の建築審査会の委員人数が5人以上となりました。(★)
それまでの「5人または7人」という規定から、「5人以上」となりました。上記2つよりは出題可能性が高いかもしれませんが、誤差です。
・農地法で、農業委員会によるあっせん等の規定が削除されました。(★★★)
相続や法人の合併等により適正かつ効率的な農地の利用が図られないおそれがある場合、農業委員会はあっせんその他の必要な措置を講ずる、という規定が削除されました。
・宅地造成等規制法で、都道府県知事が宅地造成工事規制区域の指定する場合、国土交通大臣への報告義務がなくなりました。(★★)
それまでは公示 → 国土交通大臣への報告 → 関係市町村長に通知という流れでしたが、公示から関係市町村長に通知だけで十分となりました。
■税その他の法改正
・記載金額5万円未満の受取書(領収証)の印紙税が非課税となりました。(★★★)
従来は3万円未満で非課税だった印紙税が、5万円未満で非課税となりました。
・直系尊属から住宅所得等資金の贈与を受けた場合の、贈与税の非課税限度額が変更されました。(★★)
省エネ耐震性を備えた良質な住宅用家屋の新築等 →1,000万円(旧1,200万円)
それ以外の一般的な住宅用家屋 →500万円(旧700万円)
・特定居住用財産の買換えおよび交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例譲渡資産要件が変更されました。(★★)
譲渡にかかる対価の額が1億円以下となりました(旧1億5,000万円以下)。税法は、他にも控除額の変更や期間延長などありますが、深追いはやめておきましょう。
・住宅金融支援機構について、フラット35の融資上限が引き上げられました。(★★★)
それまでの90%以内から、フラット35の融資金額上限が、建設費または購入価額の100%以内となりました。
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