宅建 法改正 平成29年(2017年)

宅建試験法改正情報

平成29年度 宅建試験法改正情報 をお送りいたします。

宅建業法の重要な改正がたくさんあった今年の法改正を見ていきましょう!それぞれの重要度を★印(最高5つ)で表しておきますので、★印が多い改正点は絶対に押さえておいてください。


権利関係

テレビのニュースなどでも話題になった再婚禁止期間の改正などがありましたが・・宅建試験では出題されないでしょう。普通預金や定期貯金等が法定相続分として相続開始と同時に分割されず、「遺産分割の対象となった」ということは頭の片隅に置いておいて損はないかもしれません。(★)


宅建業法

・宅建業者は、営業保証金と弁済業務保証金の還付対象から除かれました
(★★★★★)

・宅建業者は、媒介契約において、目的物である宅地建物の売買および交換の申込みがあったときは、遅滞なくその旨を依頼者に報告を要することとなりました。当規定に反する特約は無効となります。(★★★★★)

・重要事項の説明において、相手方が宅建業者である場合、取引士による説明が不要となりました。(★★★★★)

・供託所等の説明において、相手方が宅建業者である場合、説明が不要となりました。(★★★★★)

・従業者の住所が、従業者名簿の記載事項から除かれました。(★★★)

・宅建業者は、保証協会の弁済業務の対象から除かれました。保証協会を主語にその業務として出題された場合の規定で、意味は上記1つ目と同じですね。(★★★)

・取引士等に対する研修実施に要する費用の助成が、保証協会の「任意」業務となりました。(★★★)

・金融等の多様な分野にかかる体系的な研修の実施が、宅建業者を社員とする一般社団法人の「努力義務」となりました。(★★★)

・重要事項の説明として、次の3規定が加わりました。
1.非常用電気等供給施設協定にかかる承継効に関する規定(★) 2.個別利用区内の宅地またはその使用収益権を取得した者にかかる工事完了公告までの間における当該宅地の使用収益の停止に関する規定(★) 3.特定用途誘導地区内の容積率制限および建築面積制限に関する規定(★★)

・管理の委託先に関する重要事項の説明について、追加事項がありました。
賃貸住宅の媒介において、管理を委託されている者の氏名、住所に加え、賃貸住宅管理業者登録規定の登録を受けている管理者に委託されている場合は当該管理者の登録番号が説明事項となりました。(★★)

・契約解除に関する重要事項の説明として、次の解釈が加わりました。
建築条件付土地売買契約において、建物工事請負契約の成立が土地売買契約の成立または解除条件であること、および、請負契約締結後に土地売買契約を解除する際には買主は手付金を放棄することとなる旨の説明を要することとなりました。(★★)


法令上の制限

商業地域と準工業地域で建築することができたナイトクラブが、「近隣商業地域」、商業地域、準工業地域で建築することができるようになりました。また、「客席が200㎡未満の場合は準住居地域」でも建築可能です。(★)


税・その他

特例措置の延長がいくつかありましたが、特筆する点はありません。

以上、今年の法改正箇所でした。宅建業法の改正はどこが出題されてもおかしくありませんので、しっかり押さえておいてください。サービス問題的に1~2問出題されると思います。

35条は超重要ですが、今年の4月に間に合わなかった重要な改正が他にもありますので、それと一緒に来年出題され、今年は相手方が宅建業者の場合の供託所等の説明が出題される気がします。そして、引っかけ問題を作りやすいのは媒介契約ですね。


出題されるとしたらこんな感じでしょうか・・例題を解いてみましょう!

平成29年度宅建法改正 例題

【例題1】専任媒介契約において、業務処理状況を1週間に1回報告するという特約を締結していた場合でも、当該土地について購入の申込みがあったときは、宅建業者は、遅滞なく売主に報告しなければならない。

【例題2】専任媒介契約において、依頼者の希望条件を満たす申込みのみ報告を要する特約を締結していた場合でも、宅建業者は、申込みのつど売主に報告しなければならない。

【例題3】宅建業者は、宅地建物の売買契約において買主が宅建業者である場合、宅建業法35条に規定する重要事項説明書の交付および説明を省略することができる。


他の改正点は、出題されるとしても直球だと思います。


【解答1…〇】本来は2週間に1回の報告を要する専任媒介契約において、報告を1週間に1回とする特約があったとしても、購入の申込みがあったときは遅滞なく報告しなければなりません。

【解答2…〇】申込みがあったときは報告を要するという規定に反する特約は無効です。希望を満たさなくても、遅滞なく、そのつどの報告を要します。

【解答3…×】買主や借主が宅建業者である場合に「重要事項を説明すること」は不要となりましたが、従来通り、取引士が記名押印した重要事項説明書の交付は必要となります。