【宅建過去問】建物の重要問題

宅建過去問(税その他):「建物」の重要過去問を見ていきます。正直、難しいです。税その他の5点免除対象科目の5問中、間違えるとしたらここですね。ここで確実に1点を取ろうとしたら膨大な勉強量が必要となり効率が悪くなります。ここで紹介する比較的重要な過去問を確実に押さえ、消去法と常識判断で得点できたらラッキーというスタンスでよろしいかと思います。こういう問題が出るんだ、という雰囲気だけでも掴んでおいてください。

宅建過去問:建物

木造建築物に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(1998年の宅建過去問 問48)

【問】枠組壁工法は、木材で組まれた枠組みに構造用合板等を釘打ちした壁及び床により構造体が形成される。

枠組壁工法(ツーバイフォー工法)は、柱や梁(線)で建物を支える在来工法(木造軸組工法)と異なり、壁と床(面)で建物を支える「面構造となります。よって正しい肢となります。

【問】鉄筋コンクリート造の布基礎とすれば、耐震性を向上させることができる。

布基礎で耐震性を向上させることができより耐震性を求める場合はベタ基礎とします。よって正しい肢となります。



建築物の材料に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(2003年の宅建過去問 問50)

【問】木材の強度は、含水率が大きい状態の方が大きくなるため、建築物に使用する際には、その含水率を確認することが好ましい。

木材の強度は、乾燥して含水率が小さい状態の方が大きくなります(=木造建物は乾燥している木材を使用して造ることが好ましい)。よって誤りです。

【問】鉄筋コンクリート造に使用される骨材、水及び混和材料は、鉄筋をさびさせ、又はコンクリートの凝結及び硬化を妨げるような酸、塩、有機物又は泥土を含んではならない。

コンクリートのひび割れは鉄筋の腐食に関係し、コンクリートの硬化不良や鉄筋の腐食を防ぐため、骨材、水、混和材料は、鉄分をさびさせたり、凝結・硬化を妨げるような酸、塩、有機物、泥土などを含んでいない必要があります。よって正しい肢となります。

【問】鉄は、炭素含有量が多いほど、引張強さ及び硬さが増大し、伸びが減少するため、鉄骨造には、一般に炭素含有量が少ない鋼が用いられる。

鉄骨造の建築物では、高い引張強さに加えて溶接性や加工性等も重要となるため、炭素含有量が少なく比較的軟らかい鋼が用いられます。よって正しい肢となります。



建物の構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(2005年の宅建過去問 問49)

【問】コンクリートは、打上がりが均質で密実になり、かつ、必要な強度が得られるようにその調合を定めなければならない。

コンクリートは水、セメント、砂及び砂利を混練したもので、打上がりが均質で密実になり、かつ、必要な強度が得られるようにその調合を定めなければなりません。よって正しい肢となります。尚、砂利を除き水、セメント、砂を混練したものはモルタルとなります。



建築物の構造に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(2008年の宅建過去問 問50)

【問】建築物の高さが60mを超える場合、必ずその構造方法について国土交通大臣の認定を受けなければならない。

建築物の高さが60mを超える場合、必ずその構造方法について国土交通大臣の認定を受けなければなりません。よって正しい肢となります。尚、令和7年法改正により階数3以下かつ高さ16m以下 → 簡易な構造計算が可能、2階建て以下で延べ面積300㎡超の木造建築物 → 構造計算が必要となっています。

【問】建築物に異なる構造方法による基礎を併用した場合は、構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめなければならない。

建築物には、原則として異なる構造方法による基礎を併用してはなりませんが、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合は、異なる構造方法による基礎を併用することができます。そしてこの場合は、構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめなければなりません。よって正しい肢となります。



建物の構造に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。(2009年の宅建過去問 問50)

【問】鉄骨構造の特徴は、自重が重く、耐火被覆しなくても耐火構造にすることができる。

鉄骨構造は、自重が軽く靭性が大きいため高層建築物等に適していますが、火熱による耐力の低下が著しいので、耐火被覆しなければ耐火構造にすることができません。よって不適当な肢となります。

【問】鉄筋コンクリート構造は、耐火、耐久性が大きく骨組形態を自由にできる。

鉄筋コンクリート構造は、耐火・耐久性が大きく、圧縮力には強いが引張力に弱いコンクリートの弱点を引張力に強い鉄筋で補っているため、骨組形態を自由にできます。よって適当な肢となります。



建築物の構造と材料に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。(2010年の宅建過去問 問50)

【問】常温において鉄筋と普通コンクリートの熱膨張率は、ほぼ等しい。

常温・常圧において鉄筋と普通コンクリートの熱膨張率は、ほぼ等しくなっています。よって適当な肢となります。

【問】コンクリートの引張強度は、圧縮強度より大きい。

コンクリートの引張強度は、圧縮強度より小さくなります。よって不適当な肢となります。


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