【使用貸借】で押さえる重要過去問

宅建過去問:「使用貸借」の重要過去問を見ていきます。出題頻度は少なめですが、改正民法により大きな改正があったので、今後出題可能性がアップするかもしれません。賃貸借との違いを意識しながら重要点は押さえておきましょう。

使用貸借の宅建過去問

Aが、親友であるBから、B所有の建物を「2年後に返還する」旨の約定のもとに、無償で借り受けた。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。(1997年の宅建過去問 問-8)

【問】Bが、Aの借受け後に当該建物をCに譲渡し登記を移転した場合、Cは、Aの借受け時から2年間は、Aに対し当該建物の返還を請求することはできない。

賃貸借と異なり、使用貸借において対抗問題は発生しません。新たな所有者であっても借主に対していつでも建物の返還請求をすることができます。よって誤りです。(賃貸借の対抗要件:民法上=賃借権の登記、借地権=借地上の建物の登記、建物賃貸借=建物の引渡し)

【問】2年の期間満了時において、Bの返還請求に正当事由がない場合には、Aは、従前と同一の条件で、さらに2年間当該建物を無償で借り受けることができる。

賃貸借と異なり、使用貸借に期限の更新はありません。借主は定めた時期に返還しなければならず、誤りとなります。(下記の期間の定めがなく使用収益目的だった場合と比較)

【問】2年の期間満了前にAが死亡した場合には、Aの相続人は、残りの期間についても、当該建物を無償で借り受ける権利を主張することはできない。

賃貸借と異なり、借主の死亡で使用貸借は相続されません。よって正しい肢となります。(賃貸借=貸主の死亡でも借主の死亡でも相続され、使用貸借=貸主死亡時は相続されるが借主死亡で契約終了)

【問】Aは、当該建物につき通常の必要費を支出した場合には、Bに対し、直ちにそれを償還するよう請求することができる。

賃貸借と異なり、使用貸借において通常の必要費の負担者は借主となります。よって誤りです。(賃貸借で賃借人が必要費を支出した場合、直ちに償還請求可能)


A所有の甲建物につき、Bが一時使用目的ではなく賃料月額10万円で賃貸借契約を締結する場合と、Cが適当な家屋に移るまでの一時的な居住を目的として無償で使用貸借契約を締結する場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。(2009年の宅建過去問 問-12)

【問】BがAに無断で甲建物を転貸しても、Aに対する背信的行為と認めるに足らない特段の事情があるときは、Aは賃貸借契約を解除できないのに対し、CがAに無断で甲建物を転貸した場合には、Aは使用貸借契約を解除できる。

無断転貸があった場合、賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるときは、賃貸人は賃貸借を解除することはできず使用貸借の貸主は使用貸借契約を解除することができます(借主は、貸主の承諾を得れば第三者に借用物を使用収益させることは可能です)。よって正しい肢となります。

【問】期間の定めがない場合、AはBに対して正当な事由があるときに限り、解約を申し入れることができるのに対し、返還時期の定めがない場合、AはCに対していつでも返還を請求できる。

期間の定めがない場合に賃貸人から解約の申入れをすることができるのは正当事由がある場合に限られ使用収益の目的が定められた使用貸借の場合、貸主は、借主が使用収益に足る期間を経過しない限り返還請求をすることができません。よって誤りです。


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