宅建試験の5点免除制度:登録講習を受講することで、宅建試験の5点が免除されます。
- 宅建登録講習(5点免除制度)
■5点免除のための登録講習とは
不動産業界で働く人たちにとって、宅建資格取得の必要性はとても高いはずです。しかし、他の業界の人たちと比べて、決して合格率は高くありませんでした。そこで、平成9年度宅建試験から救済措置が講じられ、平成17年に受講条件が緩和されました。
その救済措置が「5点免除(登録講習)」制度です。
国土交通大臣の登録を受けた登録講習機関が行う講習の課程を修了した者には、3年間、宅建試験の問46~50の5問がプレゼントされます。その5問とは、宅地建物の需給および実務(3問)、土地・建物(2問)です。宅地建物の需給および実務を具体的に言うと、住宅金融支援機構法、不当景表法、統計問題となります。
5点もいただければ、合格がググッと近づきます。これを利用しない手はないですね(受講料が15,000~20,000円前後かかりますが)。
しかし、この制度の恩恵を受けるには、一定の資格が必要とされます。
その気になる資格ですが、「受講申込み時において、宅地建物取引業に従事している者」に限られます。一般の方には残念ですが、宅建業に従事=不動産業界で働く人ならば誰でも受講することができます。平成16年までは3年以上の実務経験が必要だったのですが、平成17年度宅建試験から実務経験期間は撤廃されました。
以下、受講の流れを載せておきますので参考にしてください。尚、平成30年から始まった新資格「宅建アソシエイト」を取得する過程でも登録講習を受講することとなり、宅建試験で5点が免除されます。
■登録講習の受講例
<令和○年度 登録講習>
受講申込み期間 : 令和○年2月1日~令和△年5月××日(各日程で締め切りが異なります)
以下、第Ⅰ日程の例
↓
通信講座(自宅学習):4月〇日の教材到着から2ヶ月
↓
スクーリング : 6月〇日~6月△日(1~2日間10時間)
↓
修了試験 : 会場により異なる(1時間)
↓
修了証交付(宅建試験申込時に添付)
各機関により申込み期限、受講料などが異なりますので要チェックです。ご自宅から近い所、価格などを検討してみてください。講習の実施日時や受講申込み方法などは、それぞれの登録講習機関にお問い合わせください。
登録講習実施機関の一覧
尚、平成29年度より不動産流通推進センターは登録講習事業を休止していますのでご注意ください。
これで、宅建試験の5点が免除されます!・・が、安心合格のためには残り45問中33点ほど欲しいところです。55点満点になるならすごく大きいですが、50問は変わらず、皆さん3~5点は取れるところで確実に5点を確保できるだけです(それも大きいですが)。実質0~2点免除も同然で「5点免除があるから大丈夫」の精神は禁物です。
また、登録講習修了者の宅建試験時間は1時間50分となり、一般受験生よりも10分短くなります。5点免除科目は簡単ですが、「建物」などで難しい問題が混ざることもあります。
しかし、難易度に関わらず毎年共通して言えることは、5点免除科目の出題問題はシンプルで「解くのは早い」ということです。統計や土地は数秒~数十秒で解けます。機構法、不当景表法も一目瞭然な年が多いです。建物も正誤が分かるかは別として、解答にかかる所要時間は数十秒です。
ほぼ100%、5点免除科目の5問を解くのに10分もかかりません。つまり「5点は確保できるけど、残り45問に費やせる試験時間は一般受験生よりも数分短くなる」と言えます。問答無用で圧倒的有利!とは言えないということです。
登録講習修了者も、5点免除に慢心することなく勉強し、気を引き締めて宅建試験本番に臨みましょう!
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