絶対役立つ宅建業法 契約内容記載書面(37条書面) 重要度 ★★★★★


今回は「契約内容記載書面の交付(37条書面)」についてお送りします。

前回お伝え
しました35条書面との違いが重要となってきます。更に35条書面との違いに加え、「必要的記載事項」なのか「任意的記載事項」なのかという点も注意が必要となります。例によって前提知識はかんたん宅建業法 契約内容記載書面の交付(37条書面)をご覧ください。

35条書面は「契約が成立する前」に「買主や借主」に対して行う重要な説明書、
37条書面は「契約が成立した後」に「両当事者」に交付する契約内容の確認書、

これが大原則ですね。
では、絶対役立つ宅建業法「37条書面」を35条の復習も兼ねて見ていきましょう!


【問1】35条書面は取引士をして内容を説明することを要するが、37条書面は内容を説明することなく従業者が交付すれば足りる。

【問2】35条書面、37条書面ともに、交付場所に制限はないが、当事者の承諾があっても省略することはできない。

【問3】35条書面、37条書面ともに、取引士であれば専任の取引士が記名押印する必要はないが、両書面に記名押印する取引士は同一である必要がある。

【問4】宅建業者自らが売主等の場合、37条書面は相手方のみに交付すれば足りる。

【問5】37条書面には、媒介した宅建業者の名称を記載することを要する。

【問6】37条書面は独立した用紙で作成する必要があり、当事者の承諾があっても、契約書等に必要事項を記載して37条書面に代えることはできない。

【問7】建物の引渡時期は重要事項として説明する必要はないが、引渡時期が定まっている場合に限り、37条書面には記載する必要がある。

【問8】建物に登記された権利がある場合、その種類や内容等を重要事項として説明する必要はあるが、37条書面には記載する必要がない。

【問9】建物貸借以外の契約において、私道負担に関する定めは重要事項として説明する必要があるが、37条書面にはその定めがある場合のみ記載すればよい。

【問10】宅建業者が自ら当事者となる全契約において、手付金等の保全措置の内容は重要説明事項であるが、37条書面には記載する必要がない。

【問11】建物貸借において、契約解除に関する内容は、35条書面、37条書面ともに必ず記載する必要がある。

【問12】建物貸借において、借賃以外の金銭の授受に関する定めがあるときは、35条書面、37条書面ともに記載する必要がある。

【問13】建物貸借において、瑕疵担保責任の定めがあるときでも、その内容について35書面、37条書面ともに記載する必要はない。

【問14】建物貸借において、当該建物にかかる租税等の公課の負担に関する定めがあるときでも、35条書面、37条書面ともに記載する必要はない。

【問15】建物貸借において、天災その他不可抗力による損害の負担に関する定めがあるときでも、35条書面、37条書面ともに記載する必要はない。

【問16】建物貸借において、借賃についての融資のあっせんが成立しなかったときの措置は、35条書面、37条書面ともに記載する必要がない。

【問17】宅建業者が受ける報酬額は、35条書面、37条書面ともに記載する必要がない。

【問18】宅建業者は、37条書面への取引士の記名押印を怠った場合、指示処分を受けるほか、10万円以下の過料が科せられることもある。

【問19】宅建業者Aが自ら貸主として、宅建業者Bの媒介により借主と建物の賃貸借契約を締結したが、Bが作成した37条書面に誤りがあった場合、Bのみが監督処分および罰則の対象となる。



35条に続き、今回の37条もなかなかのボリュームですね。あらゆる角度から出題される35条とは違ってパターン化していますので、最初はややこしいかもしれませんが、少し慣れれば35条よりずっと簡単だと思います。37条だけで丸々1問、35条と絡めて1問、計2問前後の出題が予想されますので、しっかりと押さえておきましょう!



【解答1…〇】取引士が35条の重要事項説明をするのは当然ですが、37条書面の交付に際して、取引士でも従業者でも内容を説明する必要はありません。尚、交付する者に制限はありませんので、35条書面、37条書面ともに従業者等が交付しても構いません

【解答2…〇】35条書面、37条書面ともに、交付場所に制限はありませんが、当事者の承諾があっても省略することはできません。

【解答3…×】35条書面に記名押印する取引士と37条書面に記名押印する取引士は、取引士でさえあれば別人であっても構いません。また、取引士が記名押印すれば、作成するのは従業者等でも構いません。作成 → 誰でも、記名押印 → 取引士、交付 → 誰でもどこでも、説明 → 37条は不要。

【解答4…〇】宅建業者自らが当事者のときは、相手方だけに37条書面を交付すれば足ります。自ら貸借の場合は宅建業に該当せず37条書面の交付自体が不要ですので、単純な引っかけに注意してください。

【解答5…×】37条書面に、媒介業者に関する記載は必要ありません。契約当事者の氏名や住所(法人の場合は名称および所在地)の記載は要することと比較しておいてください。

【解答6…×】37条書面は特に専用用紙で作成する必要はなく、当事者の承諾も関係なく、必要事項が記載してあり取引士が記名押印すれば何でも構いません。尚、電磁的記録による作成は不可です。

【解答7…×】物件の引渡時期や登記申請時期は重要説明事項ではありませんが、37条の全契約において必要的記載事項です。引渡時期が定まっている場合のみ記載すればいいというものではなく、必ず記載することを要します。

【解答8…〇】建物に登記された権利がある場合、その種類、内容、登記名義人は重要説明事項ですが、37条書面に記載する必要はありません

【解答9…×】建物貸借以外の取引において、私道負担に関する定めは重要説明事項ですが、37条書面には定めがあっても記載する必要はありません。ちなみに、任意的記載事項とは、記載してもしなくても任意ということではなく、「定めがあれば」必ず記載するということです。不確定な任意的記載事項については、記載をしなくても宅建業法違反とはなりません

【解答10…〇】全契約において、手付金等の保全措置の内容は重要説明事項ですが、37条書面に記載する必要はありません

【解答11…×】全契約において、契約解除の内容は重要説明事項ですが、37条書面には解除の定めがある場合にのみ記載する(=任意的)ことを要します。クーリング・オフに関する事項ついては記載することを要しませんので注意してください。

【解答12…〇】代金、交換差金、借賃以外に授受される金銭の額や授受の目的は35条、37条(任意的)の全契約で記載事項です。37条では授受の時期も記載事項です。また、代金、交換差金、借賃自体およびその支払時期や支払方法は重要説明事項ではありませんが、37条の必要的記載事項となりますので注意してください。

【解答13…〇】瑕疵担保責任の内容は35条と37条貸借で記載不要損害賠償額の予定や違約金に関する定めは重要説明事項かつ貸借でも任意的記載事項であることと区別)ですが、売買と交換の場合は37条書面記載事項(任意的)となります。また、瑕疵担保責任の履行に関して保証保険契約等の措置を講じるかどうか、講じる場合はその概要については、売買と交換で重要説明事項ですので混同しないように!ここややこしいですね。

【解答14…〇】租税等の公課の負担に関する定めは35条と37条貸借で記載不要です。しかし、売買と交換の場合は37条書面記載事項(任意的)ですので注意してください。

【解答15…×】危険負担に関する定めは35条では不要ですが、37条では全契約で任意的記載事項となります。貸借も含みます。

【解答16…〇】金銭貸借のあっせんが不成立だったときの措置は35条、37条(任意的)ともに売買と交換の場合の記載事項です。35条、37条ともに貸借では記載不要です。

【解答17…〇】宅建業者が受ける報酬額は、35条、37条ともに記載事項ではありません(媒介契約書面の記載事項)。

【解答18…×】37条書面の交付に関する義務違反は50万円以下の罰金です。重要事項説明時の取引士証提示義務違反は10万円以下の過料だったことと区別。

【解答19…〇】共同で媒介を行った場合は、全ての宅建業者が義務を負いますが、宅建業者Aは自ら貸借(宅建業ではない)しているだけで、37条書面の作成交付義務とは無関係ですね。頭を柔らかくしないと引っかかってしまう凡ミス狙いの問題です。


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