宅建過去問 相続 重要度 ★★★★★


今回は「相続」の過去問を見ていきます。

相続分や相続の放棄、遺言など、ほぼ毎年何かしら出題されます。簡単ですので、どこから出題されてもいいように満遍なく把握しておきましょう。権利関係の貴重な得点源です。では順番に見ていきます!

■Xは、9,000万円の遺産を残して死亡した。Xには、配偶者YとYとの間の子Aがある。XとYとの間には、Aのほかに子Bもいたが、BはX死亡の前に既に死亡しており、その子 b が残されている。さらに、Xには、非嫡出子Cもいる。また、Aには子 a がおり、AはX死亡後直ちに相続を放棄した。この場合の民法の規定に基づく法定相続人に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(1989-11)

【問】Yが6,000万円、Cが3,000万円の相続分を取得する。

配偶者の相続分は2分の1であり、4,500万円となります。よって誤りです。

【問】Yが4,500万円、b が4,500万円の相続分を取得する。

非嫡出子も相続人となります。よって誤りです。

【問】Yが4,500万円、b が2,250万円、Cが2,250万円の相続分を取得する。

その通り、正解です。

【問】Yが4,500万円、a が1,800万円、b が1,800万円、Cが900万円の相続分を取得する。

BはXの死亡前に既に死亡しており、Bの子bは代襲相続によりXの相続人となります。一方、Aの子aについては、Aが
相続放棄をしているため代襲相続は起こりません。よってaをあげている本肢は誤りとなります。


■居住用建物を所有するAが死亡した場合の相続に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。(1996-10)

【問】Aに、配偶者B、Bとの婚姻前に縁組した養子C、Bとの間の実子D (Aの死亡より前に死亡)、Dの実子E及びFがいる場合、BとCとEとFが相続人となり、EとFの法定相続分はいずれも8分の1となる。

配偶者および子の相続分は2分の1、よってCDの相続分は各4分の1となり、EFの相続分は、Dが本来相続すべきだった4分の1を均等に分けて8分の1ずつとなります。よって正しい肢です。

【問】Aに、配偶者B、母G、兄Hがいる場合、Hは相続人とならず、BとGが相続人となり、Gの法定相続分は4分の1となる。

この場合、相続人は配偶者Bと直系尊属のGであり、前半は正解。しかし、
直系尊属の相続分は3分の1であるため、誤りの肢となります。

【問】Aに法律上の相続人がない場合で、10年以上Aと同居して生計を同じくし、Aの療養看護に努めた内縁の妻Iがいるとき、Iは、承継の意思表示をすれば当該建物を取得する。

特別縁故者への財産分与には一定の手続きが必要であり、
意思表示のみで承継されることはありません。よって誤りです。

【問】Aに、その死亡前1年以内に離婚した元配偶者Jと、Jとの間の未成年の実子Kがいる場合、JとKが相続人となり、JとKの法定相続分はいずれも2分の1となる。

Aの
死亡前に離婚しているJは配偶者にあたりません。よってJは相続人とならず、誤りの肢となります。(Kが全額相続します)


■Aが死亡し、相続人として、妻Bと嫡出子C・D・Eがいる。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち誤っているものはどれか。(1990-11)

【問】Cが相続を放棄した場合、DとEの相続分は増えるが、Bの相続分については変わらない。

B2分の1、CDE各6分の1だったはずが、Cの相続放棄によって、
B2分の1、DE各4分の1となるので、正しい肢となります。

【問】Aが遺産をCに遺贈していた場合、その遺贈は、B、D及びEの遺留分を侵害した部分について、効力を生じない。

遺留分を侵害した部分については当然に無効となるわけではなく、
遺留分を保全するために必要な限度で減殺請求をすることになります。よって誤りとなります。

【問】Eの遺留分は、被相続人Aの財産の12分の1の額である。

遺留分は
相続財産の2分の1となるため、Eの本来の相続分6分の1、これに更に2分の1を乗じて12分の1となります。よって正しい肢です。

【問】Aの生前、Dが遺留分の放棄について家庭裁判所の許可を受けていた場合においても、Dは、相続人となることができる。

遺留分の放棄は、相続人の相続分には影響を与えません。よって正しい肢です。


■相続人が、被相続人の妻Aと子Bのみである場合 (被相続人の遺言はないものとする。) の相続の承認又は放棄に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。(1998-10)

【問】相続の承認又は放棄をすべき3ヵ月の期間の始期は、AとBとで異なることがある。

相続人が相続の承認または放棄ができるのは、
自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内です。よって異なることもあり正しい肢となります。

【問】Aが単純承認をすると、Bは、限定承認をすることができない。

相続人が数人ある場合、
限定承認は共同相続人の全員が共同してのみすることができます。よって正しい肢となります。

【問】Aは、Bの詐欺によって相続の放棄をしたとき、Bに対して取消しの意思表示をして、遺産の分割を請求することができる。

詐欺によって相続を放棄した場合、この取消しは
家庭裁判所に対する申述をもって行わなければなりません。よって誤りとなります。


■遺言に関する次のそれぞれの記述は,民法の規定によれば,誤っているものはどれか。(1992-13)

【問】遺言は、満15歳に達すればすることができ、法定代理人の同意は必要でない。

遺言は
満15歳で可能、法定代理人の同意もいりません。よって正しい肢です。

【問】遺産の全部を相続人の一人に贈与する旨の遺言があっても、被相続人の兄弟姉妹は、遺留分の保全に必要な限度で、遺贈の減殺を請求することができる。

遺留分減殺請求ができるのは、
兄弟姉妹以外の法定相続人です。よって誤りです。

【問】遺産の全部を相続人の一人に贈与する旨の遺言があっても、遺言者が死亡する前に受遺者が死亡したときは、その遺贈は効力を生じない。

遺贈は、
遺言者の死亡以前に受贈者が死亡したときは効力を生じません。よって正しい肢です。


■遺言に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。(1994-13)

【問】遺言に停止条件が付けられた場合、その条件が遺言者の死亡後成就しても、遺言の効力は生じない。

遺言に停止条件が付けられた場合、遺言は
条件が成就したときから効力を生じます。よって誤りです。

【問】遺言は、家庭裁判所の検認の手続きを経なければ、効力を生じない。

遺言書の検認は必要ですが、これは遺言書の保存を確実にし、現状を確認するためのものであって、
効力を判定するためのものではありません。よって誤りとなります。

【問】Aが公正証書で土地をBに遺贈すると遺言した場合でも、後に自筆証書でこれをCに遺贈すると遺言したときは、Bは、Aが死亡しても、当該土地の所有権を取得しない。

前の遺言と後の遺言が抵触する場合、その抵触する部分については、
後の遺言で前の遺言を取り消したものとみなされます。これは前の遺言と後の遺言の方式が異なる場合でも同様です。よって正しい肢となります。


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