容積率 重要度 ★★★☆☆


前ページの建ぺい率に続いて「容積率」についてお話いたします。

建ぺい率とセットで出題されることが多いので、
混同しないようにしっかり区別して覚えておいてください。

では順番に見ていきましょう!



容積率の基本

容積率とは、「建築物の延べ面積の、敷地面積」に対する割合をいいます。
つまり、容積率=
「建築物の延べ面積」÷「敷地面積」であらわされます。

建築物の延べ面積とは、建築物の各階の床面積の合計でしたね。

床面積が1階と2階が50u、3階から5階が40uの建物があったとすると、
延べ面積は50+50+40+40+40=220uとなります。

この建物の敷地面積が100uだとすると、
220÷100=220/100 つまり容積率は 22/10 となります。


しかしここで注意していただきたいポイントが3つあります。

1.建物の
地階(地下室)でその天井が1m以下にあるものの住宅の用途に供する部分
  の床面積は、住宅部分の床面積の合計の
3分の1までは延べ面積に参入しない
  (建物には老人ホーム、福祉ホームを含む)

2.マンション等
共同住宅の共用の廊下、階段の用に供する部分、政令で定める
  昇降機の昇降路の部分
の床面積は、延べ面積に参入しない

3.同じ敷地内に2以上の建築物がある場合、これらの延べ面積の合計で計算する


2番や3番は単純知識としてそのまま覚えておけば大丈夫ですが、
1番が計算問題として出題された場合は要注意ですね。

床面積が1階30u、2階40u、地階50uの建物の延べ面積は…
30+40+50=120

この全体の延べ面積に3分の1をかけて
40u(←これを地階の床面積から外す)
つまり、
30+40+(50−40)=80 延べ面積は80uとなります。


出題可能性は低いですが、庭をカーポート(屋根付き簡易駐車スペース)に転用した場合、
カーポートの床面積は敷地内の建築物の各階の床面積の合計の
5分の1までは延べ面積
に参入されないということは大穴として頭の片隅に入れておいてもいいかもしれません。



容積率の規制

建ぺい率と同様、容積率にも最高限度が決められています。

以下、地域ごとの容積率の最高限度です。

1.第1第2低層住専
⇒ 5/10 6/10 8/10 10/10 15/10 
20/10 のうち都市計画で定めたもの

2.第1第2中高層住専・第1第2住居・準住居・近隣商業・準工業
⇒ 10/10 15/10 20/10 30/10 40/10 
50/10 のうち都市計画で定めたもの

3.工業・工業専用
⇒ 10/10 15/10 20/10 30/10 
40/10 のうち都市計画で定めたもの

4.商業
⇒ 20/10 30/10 40/10 50/10 60/10 70/10 80/10 90/10 100/10 110/10
  120/10 
130/10 のうち都市計画で定めたもの

5.用途地域の指定のない地域
⇒ 5/10 8/10 10/10 20/10 30/10 
40/10 のうち特定行政庁が土地利用の状況等を
  考慮し当該区域を区分して都道府県都市計画審議会の議を経て定めたもの


建ぺい率と同様、この数値も細かく覚える必要はありません。
本試験では問題文に記載されているはずです。

しかし、各地域の一番大きな数値だけは覚えておいてください。
第一種低層住居専用地域なら 20/10、工業地域なら 40/10 などです。


また、建物の敷地が容積率制限の異なる地域にまたがる場合、それぞれの地域の容積率
の最高限度の数値に、その地域に係る敷地の敷地全体に占める割合を乗じた数値の合計

が、その敷地全体の容積率の最高限度となります。

相変わらず文章では分かりにくいですね。

例えば敷地の300uが容積率 20/10 の地域、200uが 30/10 の地域にまたがっていたとします。

20/10 × 300/500 + 30/10 × 200/500 = 24/10 これが容積率の最高限度となります。

先に延べ面積を出したほうが分かりやすいかもしれません。
300× 20/10 + 200× 30/10 =1200 これを敷地面積500で割っても 24/10 です。


更におまけとして、敷地の周囲に広い公園や広場、道路等を有する建築物で、特定行政庁が
交通上、安全上、防火上および衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した
ものの容積率は、その許可の範囲内で
緩和されるということも頭の片隅に入れておいてください。

建ぺい率で同様の建物は「緩和」ではなく、「制限なし」でしたね。



前面道路による容積率の規制

容積率は前面道路との関係において規制を受ける場合があります。

建ぺい率が前面道路の影響で規制を受けることはありませんので、
しっかりと区別しておいてください。


建築物の敷地の前面道路の幅員が
12m未満である場合、

1.住居系の用途地域 
4/10(特定行政庁が指定した区域は 6/10)
2.住居系以外の用途地域 
6/10(特定行政庁が指定した区域は 4/10 または 8/10)

と前面道路の幅員のメートル数値を乗じた数値を計算する必要があります。

そして、この計算した数値と都市計画で定められた数値とを
比較して小さい方
当該敷地の容積率の最高限度となります。


例えば都市計画で定められた容積率の最高限度が
40/10 である100uの準住居地域が
8mの道路に接しているとします(特定行政庁の指定なし)。

住居系ですので
8× 4/10 = 32/10

都市計画で定められた最高限度と比較して
小さい方、つまり 32/10 が最高限度です。
すごく簡単ですね。

ちなみに 32/10 × 100 = 320 これが延べ面積の最高限度となります。


また、角地などに敷地があり前面道路が複数の道路に接している場合は、
広い方の道路が基準となるということも覚えておいてください。



容積率の最高限度の練習問題

100uは準住居地域、200uは近隣商業地域にまたがる300uの敷地が8mの道路に
面しています。(共に都市計画で定められた容積率は 40/10、特定行政庁の指定なし )

ここに建築物を建てる場合の、容積率の最高限度を求めてみましょう。

まず、前面道路による制限を受けるかどうか計算します

準住居地域 
8× 4/10 = 32/10
近隣商業地域 
8× 6/10 = 48/10

都市計画で定められたものと比較して小さい方ですので、
準住居地域は
32/10、近隣商業地域は 40/10 が容積率の最高限度となりますね。

よって延べ面積は、100× 32/10 + 200× 40/10 =
1120u

当該敷地の容積率の最高限度は、1120÷300 =
56/15 となります!



[ 平成17年 問22 ]
 建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1.建築物の容積率の制限は、都市計画において定められた数値によるものと、建築物の前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得た数値によるものがあるが、前面道路の幅員が12m未満である場合には、当設建築物の容積率は、都市計画において定められた容積率以下でなければならない。

2.建築物の前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得た数値による容積率の制限について、前面道路が二つ以上ある場合には、それぞれの前面道路の幅員に応じて容積率を算定し、そのうち最も低い数値とする。

3.建築物の敷地が都市計画に定められた計画道路(建築基準法第42条第1項第4 号に設当するものを除く。)に接する場合において、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物については、当該計画道路を前面道路とみなして容積率を算定する。

4.用途地域の指定のない区域内に存する建築物の容積率は、特定行政庁が土地利用の状況等を考慮し、都市計画において定められた数値以下でなければならない。



1 誤
:前面道路の幅員に一定の数値を乗じて得た数値と比較して小さい方
2 誤:広い方の道路を基準とする
3 正:その通り(難問。細かい知識なので一読程度で)
4 誤:土地利用状況+都道府県都市計画審議会の議(前面道路と比較する場合もあり)



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