法令上の制限 都市計画法の仕組み 重要度 ★★★★☆


ここでは「都市計画法の仕組み」についてお話いたします。

○○区域など、基本として知っておかなければならない言葉の意味を覚えておいてください。初めて見る言葉が多くて大変かと思いますが、これは慣れるしかありません。何度か読み返し、しっかりとマスターしておいてください。

文章は長くなっていますが覚えることはそんなに多くありません。最低限、重要事項である赤文字部分の単語の意味は把握しておいてください。では、順番に見ていきましょう!

都市計画法とは

都市計画法とは、計画的な街づくり(=
都市計画)の方法を規定し、街づくりを行う場所(=都市計画区域)を指定する法律をいいます。都市計画区域を指定し、その中で計画的な街づくりが行われるわけです。都市計画区域が指定されると、次に街づくりのマスタープラン(都市計画区域の整備、開発および保全の方針)を定めます。

都市計画区域とは

街づくりを行う場合にまず必要なことは、「どこに街をつくるか」ということですね。この場所のことを都市計画区域といいます。

都市計画法は、原則として
都市計画区域内においてのみ適用されます。また都市計画法は、都市計画区域を行政区画とは無関係に指定することができます。そして、誰が都市計画区域を指定するか、ということも覚えておいてください。

1つの都道府県 ⇒ 関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴き、国土交通大臣に協議し同意を得て、
都道府県が指定する

2以上の都府県にまたがる ⇒ 関係都府県の意見を聴き、
国土交通大臣が指定する

区域区分とは

都市計画区域は、
市街化区域市街化調整区域に分けられます。

市街化区域 ⇒ 積極的に整備、開発を行っていく場所
市街化調整区域 ⇒ 当面は開発を抑えていく場所(禁止ではない点に注意)

つまり市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域をいい、市街化調整区域は農地や山林を残し、自然環境を保持していく区域をいいます。

この区分を
区域区分といい、区分することを線引きといいます。線引きをするかどうかは、原則として都道府県が選択できます。そして、線引きがされていない区域を「区域区分が定められていない都市計画区域(非線引き都市計画区域)」といいます。

都市施設とは

都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に分けた後は、人間が都市で生きていく上でなくてはならない道路や学校などが必要となります。これらの施設を
都市施設といいます。

都市施設は市街化区域および市街化調整区域のどちらの区域内においても定めることができますが、
道路・公園・下水道の3つは、市街化区域区域区分が定められていない都市計画区域内には必ず定めなければならないということは覚えておいてください。また、都市施設は特に必要がある場合、都市計画区域外においても定めることができるということも頭の片隅にいれておいてください。

一定の区域を定め、その中にこれらの施設を総合的に整備していくことを
市街化開発事業といい、個人が勝手に開発等を行わないように制限することを都市計画制限といいます(都市計画制限については次ページで詳しくお話いたします)。

都市計画の決定

以下、都市計画の決定手続についての流れです。

1.都道府県が定める場合(都市計画区域の整備、開発、保全の方針や線引きなど)

原案を作成する

必要があれば
公聴会等で住民の意見を反映する

決定する旨の公告・原案を2週間の公衆の縦覧に供する
(都市計画を決定しようとする理由を記載した書面を添える)

住民等は
意見書を提出できる

関係市町村の意見を聴き、都道府県都市計画審議会の議を経る
(国の利害に重大な関係がある場合等は
国土交通大臣に協議し同意

都市計画決定

告示・縦覧に供する

告示があった日から効力を生ずる
(告示後、図書の写しを関係市町村長に送付する)

上にも記載してありますが、複数の都府県にまたがる場合は「都府県が定める場合」=「
国土交通大臣が定める場合」ですのでご注意ください。

2.市町村が定める場合(地区計画、準都市計画区域の都市計画など)

原案を作成する

必要があれば
公聴会等で住民の意見を反映する

決定する旨の公告・原案を2週間の公衆の縦覧に供する
(都市計画を決定しようとする理由を記載した書面を添える)

住民等は
意見書を提出できる

市町村都市計画審議会の議を経る

市:都道府県知事に協議する(同意は不要)
町村:
都道府県知事に協議し同意を得る

(準都市計画区域の場合は
意見も聴く)

都市計画決定

告示・縦覧に供する

告示があった日から効力を生ずる
(告示後、図書の写しを都道府県知事に送付する)※

※2以上の都府県に渡る区域を定めた場合は国土交通大臣および都道府県知事に送付する

市町村が定めた都市計画が、都道府県が定めた都市計画と抵触する場合、抵触する部分については
都道府県が定めた都市計画が優先します。これは頻出事項ですので必ず覚えておいてください。

また、市町村が定める都市計画決定の指針となるべき基本方針は、都道府県の定める都市計画区域の整備や開発および保全の方針に即したものでなければならず、当該市町村の建設に関する基本構想にも即したものである必要があります。地区計画につきましては次ページで詳しくお話いたします。

準都市計画区域とは

都市計画区域を指定しない場所でも、現に多くの建築が行われていたり、または将来行われる可能性がある場合があります。放置すれば将来の街づくりに支障が生じるおそれがあると認められるそういった場所を
準都市計画区域に指定することができます。

準都市計画区域は
都道府県が指定します(H19法改正)。準都市計画区域内の都市計画の決定は、都道府県または市町村が行います。都道府県は準都市計画区域内において、緑地保全地域を定めることができます(H19法改正)。

市町村が準都市計画区域内で都市計画を決定するときは、あらかじめ道府県知事に協議し、その同意を得る必要があります。また、準都市計画区域の全部または一部について都市計画区域が指定された場合、準都市計画区域は廃止または変更されたものとみなされます。

地域地区とは

市街化区域の中は、より細かく地域地区と呼ばれる目的別プランごとに分けられ、この地域分けを
用途地域の指定といいます。地域地区は更に用途地域補助的地域地区に分けられます。用途地域は住居系・商業系・工業系から更に分類され、計12種類が存在します。そして用途地域以外のものは補助的地域地区と呼ばれ、計9種類が存在します。

用途地域の用途制限につきましては建築基準法でのお話となりますが、基本事項も少し長くなってしまいますので今回はここまでにいたします。次ページで地域地区についての基本事項および地区計画、都市計画制限、その他の都市計画の内容についてお話いたします。まずは当ページの都市計画法の仕組みをしっかり覚えておいてください!

[ 平成5年 宅建試験 問19 ]
 都市計画法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1.市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域であり、市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域である。
2.都市計画には、道路、公園等の都市施設のうち当該都市計画区域において必要なものを定め、当該都市計画区域外の都市施設を定めることはできない。
3.市町村が定める都市計画は、都道府県が定めた都市計画に適合することを要し、市町村が定めた都市計画が都道府県が定めた都市計画に抵触するときは、その限りにおいて、都道府県が定めた都市計画が優先する。
4.都道府県は、都市計画の案を都道府県都市計画審議会に付議しようとするときは、関係市町村の住民及び利害関係人から提出された意見書の要旨を都道府県都市計画審議会に提出しなければならない。


1 正

2 誤:特に必要があるときは、都市計画区域外にも定めることができる
3 正
4 正

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