宅建過去問 監督処分 重要度 ★★★★★


今回は「監督処分」に関する過去問をお送りいたします。

簡単な問題から難問まで幅広く出題されます。全てを覚えようとすると、その量は膨大で賢明とは言えません。頻出問題は決まっておりますので、基本的な問題を確実に覚え、消去法で対処していくのが一番かと思います。

■宅地建物取引業者A(法人)が受けている宅地建物取引業の免許(以下「免許」という。)の取消しに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(1998-31)

【問】Aの取締役Bが、道路交通法に違反し懲役の刑に処せられたものの、刑の執行猶予の言渡しを受け、猶予期間中であるとき、このことを理由としてAの免許が取り消されることはない。

宅建業者である法人の代表取締役が
禁錮以上の刑に処せられた場合、執行猶予期間中でも免許は取り消されます。よって誤りです。

【問】Aの非常勤の顧問であり、Aに対し取締役と同等の支配力を有するものと認められるCが、刑法第247条(背任)の罪により罰金の刑に処せられたとき、このことを理由としてAの免許が取り消されることはない。

宅建業者である法人の役員が背任罪により罰金刑に処せられた場合、その法人は免許を取り消されます。役員とは、
名称を問わず取締役と同等の支配力を有する者を含み、非常勤顧問も役員とみなされます。よって誤りです。

【問】Aの従業者で、役員又は政令で定める使用人ではないが、専任の取引士であるDが、刑法第246条(詐欺)の罪により懲役の刑に処せられたとき、このことを理由としてAの免許が取り消されることはない。

役員や政令で定める使用人でない専任の取引士が禁錮以上の刑に処せられても、その法人の免許が取り消されることはありません。よって正しい肢となります。

【問】Aの取締役かつ取引士であるEが、取引士の事務に関し1年間の事務禁止の処分を受けた場合で、Aの責めに帰すべき理由があるとき、情状のいかんにかかわらず、このことを理由としてAの免許が取り消されることはない。

取引士が事務禁止処分を受けた場合、宅建業者の責めに帰すべき理由があるときは、
宅建業者が業務停止処分を受けることがあり、情状が特に重いときは免許取消処分を受けることもあります。よって誤りです。


■宅地建物取引士(以下、取引士)に対する監督処分に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(1987-49)

【問】取引士が宅地建物取引業法に違反して罰金の刑に処せられたときは、1年以内の期間を定めて、取引士としてすべき事務の禁止の処分を受ける。

取引士が
宅建業法に違反して罰金刑に処せられた場合、登録を消除されます。よって誤りとなります。

【問】取引士としてすべき事務の禁止の処分を受けた取引士が、その処分の期間中に、宅地建物取引業法第35条に定める重要事項の説明をした場合は、当該取引士は、登録を消除される。

事務禁止処分を受けている取引士が、その禁止処分に違反した場合、
登録を消除されます。よって正しい肢です。

【問】不正の手段により取引士証の交付を受けた取引士は、登録を消除される。

取引士が不正手段によって取引士証の交付を受けた場合、
登録を消除されます。よって正しい肢です。

【問】取引士は、取引士としてすべき事務の禁止の処分を受けたときは、速やかに取引士証をその交付を受けた都道府県知事に提出しなければならない。

取引士が事務禁止処分を受けた場合、
速やかに取引士証を、交付を受けた都道府県知事に「提出」しなければなりません。よって正しい肢です。


■宅地建物取引士資格登録(以下「登録」という。)の消除に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(1993-38)

【問】Aが役員をしている宅地建物取引業者B社が、不正の手段により宅地建物取引業の免許を受けたとしてその免許を取り消されても、Aは、宅地建物取引士証の交付を受けていなければ、その登録を消除されることはない。

不正手段により免許を受けたとして免許を取り消された法人の、その取消しに係る
聴聞の期日および場所の公示日前60日以内に役員であった者は、登録欠格事由に該当します。取引士証の交付の有無は関係ありません。よって誤りです。

【問】取引士Cが知人に頼まれて無免許で宅地の売買の媒介を数回行った場合、Cは、その登録を消除されることがある。

無免許営業において、
禁錮以上の刑または宅建業法違反で罰金刑に処せられた場合は登録消除の対象となります。よって正しい肢です。

【問】取引士Eが刑法第211条(業務上過失傷害)の罪を犯し、10万円の罰金の刑に処せられた場合、Eは、その登録を消除されることはない。

一定の罪を犯し罰金刑に処せられた場合は登録欠格事由に該当しますが、
「業務上過失傷害罪」は含まれません。よって正しい肢です。


■監督処分及び罰則に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。(1992-49)

【問】宅地建物取引業者は、自己の名義をもって、他人に宅地建物取引業を営ませた場合、その他人が宅地建物取引業の免許を受けた者であっても、罰則の適用を受けることがある。

宅建業の免許を受けた者に対して名義貸しを行った場合も宅建業法違反となり、懲役刑や罰金刑に処せられることがあります。よって正しい肢です。

【問】宅地建物取引業者でない者は、宅地建物取引業の免許を受けないで宅地建物取引業を営んだ場合はもとより、その旨を表示した場合も、罰則の適用を受けることがある。

宅建業の免許を受けていない者は、
宅建業を営む旨の表示や広告をすることも禁止されていて、これに違反すると罰金刑に処せられます。よって正しい肢です。


■甲県に本店(従業者13人)、乙県に支店(従業者5人)を有する個人である宅地建物取引業者Aに対する監督処分に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。(1995-50)

【問】Aは、本店の専任の取引士が2人となったときは、直ちに宅地建物取引業法違反となり、甲県知事は、Aに対して業務停止処分をすることができる。

専任の取引士の必要人数を欠いた場合、補充等の措置は2週間以内に行えばよく、
直ちに業務停止処分を受けることはありません。よって誤りです。

【問】Aが引き続いて1年以上宅地建物取引業に係る事業を休止したときは、甲県知事は、Aの免許を取り消さなければならない。

免許取消処分は、
免許権者が行います。よって本肢Aの免許取り消すのは国土交通大臣で、誤りとなります。

【問】Aが支店において宅地の売買契約を締結する際、宅地建物取引業法第35条の規定に基づく重要事項の説明をさせなかったときは、乙県知事は、A及び支店の専任の取引士に対して、必要な指示をすることができる。

重要事項の説明は
宅建業者の義務であり、取引士が処分を受けることはありません。よって誤りです。免許権者以外の知事も指示処分をすることができる点には注意です。

【問】Aが支店において宅地の売買契約を締結した場合で、宅地建物取引業法第37条の規定に基づく書面を交付しなかったときは、乙県知事は、1年以内の期間を定めて、支店だけでなく、本店における業務の停止を命ずることができる。

37条書面の交付義務違反は業務停止処分事由で、免許権者または当該業務地を管轄する都道府県知事は、1年以内の期間を定めて、当該業務の全部または一部について業務停止処分を行うことができます。よって正しい肢となります。


■甲県内にのみ事務所を設置している宅地建物取引業者Aが、自ら売主として乙県内でマンション(建築工事完了前)の分譲を行う場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。(1996-50)

【問】Aが乙県内にも事務所を有することとなった場合で、国土交通大臣の免許を受けていないことが判明したとき、甲県知事は、Aに対し1年以内の業務停止を命ずることができる。

免許換えをせずに従前の免許で宅建業を営み、その事実が判明したときは
免許取消処分を受けます。よって業務停止処分とする本肢は誤りです。

【問】Aが宅地建物取引業法第41条第1項の規定に違反して手付金等の保全措置を怠ったとき、乙県知事は、Aに対し1年以内の業務停止を命ずることができる。

手付金等の保全措置を怠った場合、
業務停止処分を受けます。よって正しい肢です。

【問】Aがマンション建築のための建築基準法第6条第1項の確認を受ける前にマンションの分譲の広告をしたとき、乙県知事は、Aに対し必要な指示をすることができる。

建築に関する工事完了前に、確認を受けずに広告をすることは
指示処分事由に該当します。よって正しい肢です。


■宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、その業務に関して広告をし、宅地建物取引業法第32条 (誇大広告等の禁止)の規定に違反し、又は違反している疑いがある場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(1998-32)

【問】Aが同条の規定に違反した場合、甲県知事は、Aに対して業務の停止を命ずるとともに、実際に広告に関する事務を行った取引士に対して必要な指示をすることができる。

誇大広告等の禁止に違反した場合、
宅建業者は監督処分を受けますが、取引士が指示処分を受けることはありません。よって誤りです。

【問】Aが乙県の区域内における業務に関し同条の規定に違反し、乙県知事から業務停止処分を受けた場合で、Aがその処分に違反したとき、甲県知事は、Aの免許を取り消さなければならない。

免許取消処分を行うことができるのは、免許権者である国土交通大臣または都道府県知事です。よって本肢Aの免許を取り消すのは甲知事で正しい肢となります。なお、指示処分、業務停止処分は、免許権者と業務地を管轄している都道府県知事が行うことができる点に注意です。

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