絶対役立つ法令制限:開発許可制

法令上の制限で絶対に1点を確保すべき第3位:開発許可制。

開発許可制

今回は絶対役立つ法令制限「開発許可制」について見ていきます。

許可が必要な開発行為とは?許可申請の手続き方法は?・・etc
覚えることは多いですが、複雑な引っかけもなく覚えやすいと思います。例によって前提知識は、実はかんたん法令制限「開発許可制」で押さえておいてください。

では、法令制限で絶対に落とせない第3位、開発許可を見ていきましょう!


【問1】医療用施設の建設目的で行う開発行為であれば、その規模に関わらず開発許可は不要となる。

【問2】国が行う開発行為でも原則として開発許可は必要だが、都道府県知事との協議が成立すれば開発許可があったものとみさなれる。

【問3】市街化区域内における住宅建設目的で行う開発行為は、土地区画整理事業が施行されている区域内で行う場合には、その規模に関わらず開発許可は不要となる。

【問4】ー

【問5】区域区分が定められていない都市計画区域において、仮設建築物を建築する目的で行う3,000㎡の土地の区画形質の変更は、開発許可が必要となる。

【問6】市街化区域内において、農業を営む者の居住の用に供する建築物を建築する目的で行う1,000㎡の開発行為は、開発許可が必要となる。

【問7】市街化調整区域内において、墓苑の建設に供する目的で行う1,000㎡未満の開発行為は、開発許可が必要となる。

【問8】ー

【問9】ー

【問10】ー

【問11】開発許可を申請しようとする者は、開発行為により設置される公共施設の管理者となる者と協議し、その同意を得たことを証する書面を申請書に添付しなければならない。

【問12】ー

【問13】ー

【問14】自己の居住の用に供する住宅建築以外を目的に行う開発行為は、給水施設が当該開発区域で想定される需要に支障ない構造および能力で配置されるよう設計される。

【問15】開発許可を受けた区域内おいて、開発許可に同意していない土地所有者は、工事完了公告前であっても建築物を建築することができる。

【問16】開発許可を受けた開発行為により設置された公共施設については、開発許可を受けた者が自ら管理しなければならない。

【問17】開発許可を受けた者から開発区域内の土地の所有権その他開発行為に関する工事を施行する権原を取得した者は、一般承継人を除き、その旨を都道府県知事に届け出ることにより開発許可に基づく地位を承継することができる。

【問18】開発許可申請に対し不許可処分がなされた場合、不服がある者は、開発審査会に審査請求を行い、それでも認められないときに限り処分取消の訴えを提起することができる。

【問19】ー



今回もなかなかのボリュームですね。絶対役立つ宅建業法よりも問題数が多めです。しかしそれは、基本的な重要問題も掲載しているためです。宅建業法のような引っかけ問題を法令制限で作ろうとすると、ただ細かいだけの難問だらけとなってしまいます。

農地法、宅地造成等規制法もそうでしたが、絶対役立つ宅建業法よりも基本的知識が多めとなっており、重要知識を網羅できる情報量となっています。当メルマガを押さえておけば高確率で1点を確保できますので、ボリュームはありますが是非マスターしておいてください。超重要な3点をゲットし終え、今後はだんだんと問題数も減っていきます!

↓ では、解答と解説です。



【1…×】図書館、博物館、公民館、鉄道施設、変電所等の公益上必要な建築物を除き、原則として開発許可が必要となります。学校、医療施設、福祉施設等は、公益上必要な建築物には含まれません。開発許可が不要となる下記の例外数値(=小規模開発)は必ず押さえておいてください。開発許可でややこしいのはここだけなので、面倒ですが頑張ってください!

市街化区域:1,000㎡未満の開発行為は許可不要
市街化調整区域:例外なしで許可必要
区域区分が定められていない都市計画区域:3,000㎡未満の開発行為は許可不要
準都市計画区域:3,000㎡未満の開発行為は許可不要
都市計画区域外:1ha(10,000㎡)未満の開発行為は許可不要
準都市計画区域外:1ha(10,000㎡)未満の開発行為は許可不要

【2…○】国や都道府県、指定都市等が行う開発行為についても原則として開発許可は必要ですが、それらと都道府県知事との協議が成立すれば開発許可があったものとみなされます。市町村は含まれない点に注意!

【3…×】土地区画整理事業や市街地開発事業等の施行として行う開発行為は許可不要ですが、土地区画整理事業が施行されている区域内で行う開発行為というだけで開発許可不要とはなりません。たまに出題される、やらしい引っかけですね。

【4】ー

【5…×】解答1の解説の通り、区域区分が定められていない区域は3,000㎡未満の開発行為ならば許可不要ですね。本肢は3,000㎡ちょうどなので開発許可が必要に見えますが、ここでのポイントは「仮設建築物」です。仮設建築物の建築は「通常の管理行為」として、開発許可は不要となります。仮設建築物の他に開発許可が不要となるものとしては、車庫と物置を押さえておけば大丈夫でしょう。尚、非常災害のため必要な応急措置として行う開発行為も常に許可が不要となります。

【6…○】「市街化区域以外」において農業を営む者の居住の用に供する建築物を建築する目的で行う開発行為は、特例により規模に関わらず開発許可が不要となります。市街化区域内はその例外が適用されず、原則通り1,000㎡未満でなければ許可が必要となります。農業者の居住用の他、農産物の生産・集荷・貯蔵のための建築物は許可不要ですが、農産物の加工に必要な建築物は許可が必要となりますので注意を。

【7…×】解答1の解説の通り、市街化調整区域は例外なしで許可が必要!・・とはなりません。解答1の小規模開発の例外は「建築物の建築」でのお話です。開発行為とは「建築物の建築」と「特定工作物の建設」を指します。特定工作物とは「ゴルフコース(面積不問)」「1ha平米以上の運動場、レジャー施設、墓苑」を覚えておいてください。本肢は1ha未満の墓苑なので、区域に関係なく許可は不要となります。問1~4の建築物、問56の例外、問7の特定工作物を押さえれば、面倒な開発許可制は8割終わったも同然です。問8以下はすぐに覚えられると思います。

【8】ー

【9】ー

【10】ー

【11…×】開発許可の申請時点で既に公共施設が存在する場合は、当該公共施設の管理者と協議し、その同意書が必要となります。しかし、開発行為により新たに設置される公共施設の場合は、当該公共施設を管理することになる者と協議し、その協議の経過を示す書面を添付すれば足ります(同意不要)。

【12】ー

【13】ー

【14…○】自己居住の用に供する住宅建築「以外」を目的に行う開発行為は、水道等給水施設が当該開発区域で想定される需要に支障を来たさないような構造および能力で配置されるよう設計が定められていることが要求されます。排水基準は自己居住用の開発行為についても適用される点には少し注意。

【15…○】開発許可を受けた区域内において、1.工事完了公告前は建築物の建築や特定工作物の建設はできず、2.工事完了公告後は予定建築物の新築や改築、予定特定工作物の建設や用途変更だけが可能となります。しかし例外があり、工事完了公告前でも、1.当該工事のための仮設建築物および特定工作物の建築や建設、2.開発行為に同意していない土地所有者等の建築や建設、3.都道府県知事が支障ないと認めた場合は、建築等を行うことができます。尚、工事完了公告後は用途地域に合った建築物、または都道府県知事が許可さえすれば建築等が可能となります。これら全ての場合において、「分譲」(=売却)は何も制限されていないことにも注意です。

【16…×】開発許可を受けた開発行為または開発行為に関する工事により公共施設が設置されたときは、その公共施設は、原則として当該公共施設が存する市町村の管理に属します(例外:他の法律に基づく管理者がいるとき、協議で別段の定めをしたとき)。公共施設の敷地所有権も管理者に属することとなります。

【17…×】所有権取得者が許可に基づく地位を承継するには、届出では足りず、都道府県知事の承認が必要です。許可を受けた者の相続人その他一般承継人は、承認不要で当然に地位を承継することができる点と区別を。

【18…×】以前は本肢の通りでしたが、平成28年の法改正により、開発審査会に対して審査請求をすることなく、いきなり訴訟を提起することができるようになりました。また、開発許可について不作為(=必要な処分が行われないこと)に不服がある場合は、開発審査会だけでなく不作為を起こしている都道府県知事に対しても審査請求を申し立てることができるようになりました。まだ出題されてないので、ここは激アツですね。

【19】ー


⇒ 絶対役立つ法令制限 事後届出制