- 平成21年の宅建試験法改正情報
平成21年(2009年)の宅建試験で出題される法改正情報をお送りします。
今年は特に大きな改正はありませんでしたが、出題されてもおかしくないかな…というものをまとめておきます。では順番に見ていきましょう!★は重要度で、最高★5つです!
■権利関係の法改正
・相続に関する改正(★★)
限定承認者は、限定承認をした後5日以内に、すべての相続債権者(相続財産に属する債務の債権者)及び受遺者に対し、限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、2ヶ月を下ることができない。
この公告には、相続債権者及び受遺者がその期間内に申出をしないときは弁済から除斥されるべき旨を付記しなければなりません。ただし、限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者を除斥することができません。また、この公告は、官報に掲載して行います。
■宅建業法の法改正
・歴史的風致維持向上地区計画の創設(★★)
35条重要事項説明に追加→地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成20年法律第40号)第15条第1項及び第2項ならびに第33条第1項及び第2項
15条1項:歴史的風致形成建造物の増築、改築、移転又は除却をしようとする場合は、30日前までに、市町村長に届け出る。
15条2項:歴史的風致形成建造物の増築、改築、移転又は除却を変更をしようとする場合は、30日前までに、市町村長に届け出る。
33条1項:歴史的風致維持向上地区計画の区域(歴史的風致維持向上地区整備計画が定められている区域に限る)内で、土地の区画形質の変更、建築物等の新築、改築又は増築その他政令で定める行為をしようとする者は、30日前までに、市町村長に届け出る。
33条2項:変更をしようとする場合は、30日前までに、市町村長に届け出る。
・民法34条の規定により設立された社団法人(★)
直接試験で問われるわけではありませんが、供託所等に関する説明や保証協会などで出てくる「民法34条の規定により設立された社団法人」の名称が「一般社団法人」となりました。
■法令上の制限の法改正
・地区整備計画等に「歴史的風致維持向上地区整備計画」が追加(★★)
市町村は、地区計画等の区域(地区整備計画、特定建築物地区整備計画、防災街区整備地区整備計画、歴史的風致維持向上地区整備計画、沿道地区整備計画又は集落地区整備計画が定められている区域に限る)内において、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する事項で当該地区計画等の内容として定められたものを、条例で、これらに関する制限として定めることができる。
・歴史的風致形成建造物の創設(★★)
歴史的風致形成建造物の増築、改築、移転又は除却をしようとする者は、当該増築、改築、移転又は除却に着手する日の30日前までに、主務省令で定めるところにより、行為の種類、場所、着手予定日その他主務省令で定める事項を市町村長に届け出なければならない。
歴史的風致形成建造物の所有者その他歴史的風致形成建造物の管理について権原を有する者は、当該歴史的風致形成建造物の保全に支障を来さないよう、適切に管理しなければならない。
■税その他の法改正
・登録免許税(★)
土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、平成21年4月1日以後に引き上げることとしていた税率を2年間据え置き、平成23年4月1日から段階的に引き上げる。
住宅用家屋の所有権の保存登記もしくは移転登記又は住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する(平成23年3月31日までに取得または新築に適用される)。
・不動産取得税(★)
住宅用家屋及び土地の取得に係る税率の特例措置(4%→3%)を3年延長( 平成24年3月31日までの土地の取得,住宅用家屋の取得または新築に適用される)。
宅地評価土地(住宅用地・商業地等)に係る課税標準の特例措置(2分の1)を3年延長(平成24年3月31日までの取得に適用される)。
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